CoinPostで今最も読まれています

【前編】ビットコインがUSDに取って代わる外国為替媒介通貨として注目か/企業ブロックチェーンの可能性

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインが為替媒介通貨に?
ビットコインは世界で価値を持つ、為替媒介通貨として注目されており、アメリカという大きな国家が仲介に入る経済体制を変えることができる可能性があります
三大中央銀行がブロックチェーンを用いた通貨発行
イングランド銀行の調査部門は、2015年から仮想通貨に関して研究を行っており、現在独自仮想通貨の発行のための研究報告書の作成に取り組んでいると発表

ビットコインや仮想通貨とブロックチェーンはよく比べられますが、どちらもゲームチェンジャーになり得る存在であると考えています。

2018年はビットコインや仮想通貨と企業ブロックチェーン両方にとって成長が見込める年だと思います。

ビットコインはトランザクション処理能力が問題ではあるもののセキュリティの高さは来年も引き続き証明され、その決済方法を採用する企業が増え、そしてビットコインの既存の金融事情からの脱却にも成功するかもしれません。

企業ブロックチェーンは生み出されたアプリケーションにおいてより広く採用されるでしょう。

ビットコインが為替媒介通貨に

2018年、ビットコインは多国籍企業のB2B外国為替決済として利用されることが増えるかもしれません。

これには、価格入札スプレッドが狭くなり続け、流動性が常に$5,000,000,000を超え多状態で、そして新規参入企業が流動性提供企業と関係が深くなることに依存しています。

(これにより企業は直接投資せずとも国際決済取引にビットコインを利用できるようになります。つまりビットコインを非流動性通貨の外国為替媒介通貨として使えるようになります。)

現在は米ドルが世界の外国為替取引の仲介に入ることで、世界の流通や国際送金を主導しています

ビットコインはこのような世界で価値を持つ、為替媒介通貨として注目されており、アメリカという大きな国家が仲介に入る経済体制を変えることができる可能性があります。

中国もこのようなチャンスを逃さないため、仮想通貨を取引を禁止している一方で、ブロックチェーンの研究を行い、為替媒介通貨の立ち位置を狙っていると言われています。

中国が仮想通貨の規制をして、裏では自国での仮想通貨発行を推し進めている理由とは?
中国はブロックチェーン技術など最新の技術を用いて国際的経済国家の先頭に立とうとしています。しかしICOやビットコインの規制など、今の閉鎖的な社会の体勢をのままだとそれは叶わないでしょう。

企業はビットコインを主に未発達金融システムをもつ市場の決済オプションとして利用するでしょう。

企業の需要が持続可能であることの前兆現象は、外国為替取引デスクがビットコインノンデリバラブル・フォワード(NDFs)でマーケットメークし始めたときでしょう。

※ノンデリバラブル・フォワード(NDF)は、先渡取引(forward)または先物取引(futures)のうち、実物や実際の外貨の受渡しを行うのではなく、両当事者が取引時に決定したNDF価格と決済期日における実勢直物価格の差額を想定元本に乗じた額を決済することを指す。

それが始まったとき(もしかすると2年以内)、Jamie Dimon(ダイモン氏)は自身が「ビットコインは詐欺だ」と言及した誤りを認め、企業顧客にJPMorganの外国為替デスクを通した決済を行うよう促進するでしょう。

そしてそれはビットコイン関係の外国為替取引において最も活発なマーケットメーカーのひとつとなるでしょう。

主流金融市場の異常に気づきはじめる人が増えれば、それだけ仮想通貨に目を向けるユーザーも増えます。

例えば、連邦準備制度理事会の最新Z.1レポートによると、2017年9月期の米国世帯純資産は7.2兆ドル(約812兆円)増加し、96.9兆ドル(約1京1千兆円)となりました。

これはつまり米国経済が(現在国民が収入をほとんど消費し、貯金もまともにしていないという状況下でも)年間収入(GDP)の約40%に当たる財産が増えたことを意味しています。これは奇跡としか考えられません!

経済把握で重要な覚えておくべき事項:

価格は分数です。価格の上昇は分子(その資産に流入しているお金の量)の増加、もしくは分母の減少(市場に出ている通貨の枚数減少、中央銀行が市場に出ている法定通貨を回収するときも同じ)によって起きます。

では、金融市場が上昇しているのは我々が金持ちになっていっているからでしょうか?それとも中央銀行が財産価格のインフレを誘導しているからでしょうか?となると数量制約された仮想通貨は安全な代用品なのでしょうか?これは時がたてばわかります。

金融市場の問題に気づき始める人が増え、仮想通貨にアドバンテージを感じる人が多くなると思います。

2018年、三大中央銀行の一つがブロックチェーンを用いた通貨発行の準備を進めていることを発表します。

「三大」とは、大半の複数国間外国為替取引が行われている三大「スーパーリージョナル」中央銀行(連邦準備制度理事会、イングランド銀行、および日本銀行)のことです。

連邦準備制度理事会は時代遅れですが、イングランド銀行または日本銀行のどちらかが2018年、法制度の元、企業が利用できるよう、通貨をトークン化するでしょう。

企業バランスシート上に眠っている数千億にも及ぶ資産を自由にするということで、世界中の企業財務担当者はこれら「ビッグ・スリー」通貨のうち一つ(または二つ)を利用した即日外国為替取引を待ち望んでいるでしょう。

またイングランド銀行の調査部門は、2015年から仮想通貨に関して研究を行っており、現在独自仮想通貨の発行のための研究報告書の作成に取り組んでいると発表しています

しかしいくらビットコインの強みが多いとしても、企業ブロックチェーンの前進が2018年内にビットコインを追い越すと思います。

事実を正直に受け入れましょう。企業ブロックチェーンの前進は遅いですが、ビットコインは時には破壊をもたらす可能性も秘めています。

私は2018年、分岐点となるような出来事が起こると思います。

企業ブロックチェーンプラットフォームが情報セキュリティ管理最高責任者(CISO)の審査を通り、メジャーな金融機関のファイアーウォール内に展開されるかもしれません。

Bitcoin or Blockchain? Bet That Both Will Thrive In 2018

Dec. 29, 2017 by Caitlin Long

参考記事はこちらから

後編はこちら↓

【後編】ビットコインがUSDに取って代わる外国為替媒介通貨として注目か/企業ブロックチェーンの可能性
2018年はブロックチェーン業界に大手企業が本格参入すると予想され、また三大中央銀行(連邦準備制度理事会、イングランド銀行、および日本銀行)の内の一つがブロックチェーンを用いた通貨発行の準備の発表をするのでは、とも予想されています。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧