CoinPostで今最も読まれています

英中央銀行総裁「ビットコインは通貨として失敗」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

イギリス中央銀行総裁「ビットコインは通貨として失敗」
BoEのMark Carney総裁は、リージェンツ大学の学生向け講演で、ビットコインは正当な通貨として認められないと語りました。カーニー総裁は、ビットコインは価値貯蔵、交換手段のどちらの役割も十分に果たしていないと主張しています。
多くの中央銀行関係者がビットコインに否定的
中央銀行関係者がビットコインに否定的な意見を述べたのは、今回が初めてではありません。過去には、ドイツ連邦銀行、欧州中央銀行、国際決済銀行の関係者も否定的な意見を述べています。

イングランド銀行(BoE)の総裁であるMark Carney氏(以下、カーニー総裁)は、ビットコインが合法的な通貨として「落第点」であると言及しました。

現時点では、ビットコインは価値の保存や利便性のある取引の仲介手段として十分でないと、カーニー総裁は主張します。

BoE総裁「ビットコインは価値貯蔵手段としても交換手段としても不十分」

ロンドンのリージェンツ大学の学生向け講演で、カーニー総裁は学生に対して、ビットコインは主に2つの観点から合法的な通貨として認めることはできないと語りました。

Business Insiderは、質疑応答の際の彼の回答を以下のように引用しています。

現時点では、(ビットコインは)お金としての普遍的な側面が不足しているのです。

それは至るところに散らばっているため、価値の保存手段でもありません。

そして、交換手段として使用している人もいないのです。

Business Insiderは、ビットコインがダークウェブサイトでも交換手段として使用されていると指摘しました。

そして、そのボラティリティが採用の妨げになっているにも関わらず、Overstock社やマイクロソフト社を含む、何百、または、何千もの企業が仮想通貨を取り入れているのです。

一方で、先日、決済サービスを展開しているStripe社は、ビットコインの取り扱いや決済の最適な使用機会がほとんどなくなってきていることを理由に、仮想通貨の取り扱いを停止しました。

さらに、ゲームのダウンロード販売プラットフォームであるSteam社も、その高い手数料とボラティリティの問題からビットコインの取り扱いを停止しています。

※Stripe社は、ビットコイン以外の通貨には注目しています。

BTC決済中止を決断したSTRIPEがステラとオミセゴーに目を向ける
米オンライン決済会社、ストライプがビットコインの支払いを中止する予定です。現在はステラとオミセゴーが代用通貨として注目されています。ビットコインの伸び悩む成長率と顧客からの支持率の低下から、今年の4月23日で支払い打ち切りとするそうです。

一方で、法定通貨が完全に通貨の役割を果たしているとも言いきれません。

政府の失敗がその国の法定通貨の壊滅を招くこともあるのです。

したがって、ジンバブエやベネズエラなど、法定通貨が機能しなくなった国では、ビットコインが比較的高値で取引されています。

ビットコインに否定的な中央銀行は多い

カーニー総裁のコメントは、特に驚くべきものではなく、最近ビットコインや仮想通貨のエコシステムに介入している中央銀行やウォール街で働く人の意見と一致するものでしょう。

ドイツ連邦銀行の頭取を務めるJens Weidmann氏は先日、法定通貨をビットコインに置き換えるのはリスクが大き過ぎると言及しました。

財政・金融政策の安定には仮想通貨は必要なく、中央銀行はその価格の安定と効率的な銀行規則に重きを置くべきなのです。

そして、実際ユーロ圏では、その2つが実現されています。

2月の始めに、欧州中央銀行(ECB)の役員であるYves Mersch氏は、仮想通貨はお金ではないと語りました。

さらに、国際決済銀行(BIS)のAgustin Carstens氏も、ビットコインはバブルであり、ポンジ・スキームであり、環境破壊であると批評しています。

国際決済銀行の長Carstens氏がビットコインを激しく非難
国際決済銀行の長である「Carstens」氏が、ドイツにあるゲーテ大学の講演で、ビットコインを始めとする仮想通貨を酷評。銀行と密接に連携することで財政の安定を損ねる可能性があるとして、強い懸念を表明しました。

Bitcoin “Failed” as a Currency So Far, Says Bank of England Governor

Feb 20, 2018 by Francisco Memoria

参考記事はこちらから

CoinPost考察

1月には、イングランド銀行が独自の仮想通貨発行のための研究を進めていることが報じられました。

英中央銀行がビットコインのライバルとなり得る仮想通貨発行の研究を行う
イングランド銀行の研究ユニットは2015年より仮想通貨研究を始め、現在自身の仮想通貨を発行する計画に力を入れています。銀行発行仮想通貨には取り付け騒ぎを起こしてしまう可能性があり、銀行がそれを以下に回避するかが問題です。

BoEはビットコインやイーサリアムのような非中央集権型の通貨にあまり好意的ではなく、銀行などを介するある種の中央集権的な通貨の発行を目指していると考えられます。

一方で、ブロックチェーン技術のポテンシャルに関しては評価をしており、単なるデジタル通貨ではなく、ビットコインなどの仮想通貨に対抗するような通貨の発行を目指しています。

ビットコインニュース一覧
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧