CoinPostで今最も読まれています

bitFlyer vs 日経新聞|本人確認に関する報道内容について主張食い違い

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

日経新聞がbitFlyerの本人確認を問題視する報道
日経新聞は、「本人確認のための書留郵便受け取り前に取引が可能」という点を問題提起し、更には金融庁がbitFlyerに対し取引形態見直しを求めた、と報道しました。
bitFlyerに対しての批判記事と反論文に情報食い違い
日経新聞では「郵送書類が本人不在で戻ってきた場合でも、発送から30日間は取引可能」としていますが、bitFlyerは「郵送書類が宛先不明と判明した場合には直ちに売買取引を制限」としています。

日経新聞の報道に対しbitFlyerが反論文を公開

本日、日経新聞が「仮想通貨、本人確認前に売買も 悪用のリスク 金融庁、ビットフライヤーに見直し求める」、また「ビットフライヤー、顧客獲得を優先 犯罪対策二の次」と題した記事を公開しました。

それに対しbitFlyerは、「一部報道とマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策について」と題し、日経新聞に対する反論文を掲載しました。

この内容の食い違う点と、そもそもの提起されている問題点について解説していきます。

日経新聞の報道内容

  • ・bitFlyerは本人確認を終えていない顧客の通貨売買を可能にしている
  • ・多くの取引所は本人確認の書留郵便を受け取り後取引可能だが、bitFlyerは受け取るまでの間の段階でも可能
  • ・マネロンに悪用される恐れがあるため金融庁が取引形態の見直しを求めた
  • ・郵送書類が本人不在で戻ってきた場合でも、発送から30日間は取引ができる

bitFlyerの反論文内容

  • ・登録情報と本人確認資料の一致が確認出来た場合のみサービス提供
  • ・その過程で誤りがあった場合サービス提供しない
  • ・郵送書類が宛先不明と判明した場合直ちに売買取引停止
  • ・銀行ネットワークへの照会が完了した場合のみ日本円出金を認める
  • ・不正なIPアドレス(国によっても警戒度が異なる)をブラックリストにより制限

また、今後の本人確認の厳格化について、以下のように触れられています。

① 売買取引を目的とするお客様については、ご本人確認のための書留郵便のお受取を含む取引時確認が完了するまでいかなる場合においても日本円の出金、仮想通貨の送付等が行えなくなります。

② ご本人確認のための書留郵便のお受取を含む取引時確認が完了しないお客様は、「ビットコインをつかう」において換金性の高い商品を購入できなくなります。

互いの主張の食い違う点は?

金融庁は、仮想通貨交換業者に対し、マネロン対策を強く求めています。

日本だけでなく、世界でも、こうした観点から本人確認を必須とする取引所が増え続けています。

今回のケースで日経新聞が問題としているのは、「本人確認のための書留郵便が受け取りされていないにも関わらず取引が出来る点」と推察出来ます。

これについて、bitFlyerは「郵送書類が宛先不明と判明した場合には直ちに売買取引を制限」と今回言及していますが、この文面では宛先不明と判明するまでの間、書留郵便の受け取りなしでも取引が出来るという日経新聞の報道内容を肯定している文章とも取れます。

両社の内容については、文章をどう捉えるかで人によって意見が別れる部分、または認識の違いとする箇所が多数存在しますが、情報としてはっきり食い違うのは、以下の点です。

日経新聞「身分を偽った取引も可能」

bitFlyer「登録情報と本人確認資料の一致が確認できた場合のみサービスを提供」

日経新聞「郵送書類が本人不在で戻ってきた場合でも、発送から30日間は取引ができる」

bitFlyer「郵送書類が宛先不明と判明した場合には直ちに売買取引を制限」

金融庁の判断は?

両社の主張の食い違う点としては上記した通りですが、これは問題提起された点とは違うところにあります。

繰り返しになりますが、日経新聞の報道「金融庁が見直し求める」としている内容は、「本人確認のための書留郵便が受け取りされていないにも関わらず取引が出来る」点であると推測出来ます。

bitFlyerの掲載文章では、今後の変更内容について、書留郵便を受け取っていない場合「日本円の出金、仮想通貨の送付等が行えなくなります」とありますが、仮想通貨の取引・売買については明記されていません。

なお、非対面(インターネット上など)での取引の取引時確認については、認定認証事業者発行の電子署名書による本人特定事項の確認、などといった方法も存在しています。

よって、「本人確認のための書留郵便受け取り前に取引出来る=取引時確認されてない」という図式ではありません

また、投資家の間では、規制機関が本人確認を厳格化しているにも関わらず、そもそも仮想通貨取引所に求める本人確認の定義が曖昧なのでは、とする意見もあります。

これらの部分について、今後の進展が期待されています。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
06:45
Bitwiseとフィデリティ、イーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧