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アリババ傘下アリペイ運営企業がブロックチェーンをビジネスの中核の一つと位置付ける

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アリババ子会社とブロックチェーン技術
アリババグループの傘下でアリペイを運営するアントファイナンシャル社は、ブロックチェーン技術をビジネスの中核に据え、プラットフォームに導入する方針を強調。独自コンソーシアムチェーンの開発にも焦点を当てる。
アリババとは
中国にある世界最大級のEコマース企業「アリババグループ(阿里巴巴集団)」が運営する、BtoBのEC(電子賞と取引・ネット通販)サイト。その規模は、Amazonに匹敵するとされる。

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アリババグループとブロックチェーン技術

先月、投資ラウンドのシリーズC(シリーズBを経て成長を加速させるフェーズ)で140億ドル(約1.54兆円)もの巨額の資金調達に成功した、金融サービステクノロジー企業、Ant Financial Service Group (以下Ant Financial社)は、

杭州市で行われたTechCrunch社主催の国際会議で、新たなビジネスモデル推進のため、ブロックチェーン技術の活用を”ビジネス戦略”の柱の一つに据えている

と言及しました。

Ant Financial社は、中国のEコマース分野で世界最大手の「アリババグループ」傘下にあり、世界最大のモバイルおよびオンライン決済プラットフォームであるアリペイ(AliPay=支付宝)を運営しています。 

アリペイは、「QRコード」を使った先進的な決済サービスで、中国人海外旅行客の増加に伴い、中国本土のみならず、日本を含むアジアをはじめ、ヨーロッパ、アメリカと世界に急速に広がっています。

アリペイの躍進

アリペイの目覚ましい躍進の裏には、Ant Financial社が、金融サービス企業であると同時に、技術開発に軸足を置くフィンテック企業であるという事実があります。

同社の最高技術責任者代理でアリババグループパートナーの一人、Hu Xi氏によると、同社の社長、共同社長ともに技術畑の出身であり、研究開発、AI、アルゴリズム、データ、インフラ開発などの技術職が、63%を占めると述べています。

同社のブロックチェーン部門を率いるZhang Hui氏は、企業戦略として、「AI 、セキュリティ、IoT、演算機能、そしてブロックチェーン技術」という 5つの基本技術に焦点を当てて開発を行なっていると述べています。

その中で、ブロックチェーン技術関連では、同社は、パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンのハイブリッドとも言える、同社独自のコンソーシアムブロックチェーンの開発に焦点を当てています。

複数の管理主体によって共同管理されるブロックチェーンですが、金融部門で実用化する上で問題となる、「高速のトランザクション処理」と、「ブロックチェーン上での情報共有の程度の調節」といった課題を解決することを見据えた上での選択でもあると思われます。

解決すべき課題

Zhang氏は、金融大手の導入を促す為には、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題は、優先的に対処すべき課題であると同時に、セキュリティやプライバシーの問題も、国際決済を行う上では解決しなくてはいけない課題だとしています。 

既存の金融インフラにインパクトを与える為には、現在のブロックチェーン技術をさらに進化させ、トランザクション処理能力を高めていくことが必須です。

Zhang氏は、「ブロックチェーン技術を実用化させていくには、様々な解決すべき課題はあるものの、それは実現不可能ではない」と述べ、Ant Financial社は、長期的には、ブロックチェーン技術を同社のビジネスの中核として、プラットフォームに導入していく方針であると述べています。

Zhang氏は今後、ブロックチェーン技術を基盤に、ただの付加価値サービスの提供ではなく、新たなビジネスモデルを創造することを目指したいと述べていますが、その中には国際送金サービスのグローバルな展開と、さらなるB2Cのビジネスケースを開拓を視野に入れているようです。

国際送金サービスを開始

Ant Financial社は先月、香港ーフィリピン間で、ブロックチェーン上での国際送金を成功させ、安価で迅速な国際送金サービスを開始しています。 

最高技術責任者代理のHu Xi氏は、Ant Financial社は、今後3年から5年で1,000を超える金融機関にサービスを提供。

世界で20億人のユーザーを抱えることを目標においていると述べていますが、その大望を支える根拠は、同社の持つ高度な技術開発能力であり、その中でも革新的なブロックチェーン技術の活用にあるようです。

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