CoinPostで今最も読まれています

量子コンピューターによってビットコインは破られるか?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

秘密鍵なしでビットコインはアクセスできるのか?
従来のコンピュータの処理能力ではビットコインの取引で不正を働くことは不可能ですが、処理能力に優れた量子コンピュータによってそれが可能になってしまう危険性が指摘されています。
仮想通貨は安全なのか?
ビットコインには、量子コンピュータに対抗できるアルゴリズムが必要となります。しかし、ネオやカルダノといった量子コンピュータに耐性のある仮想通貨も作成されており、ブロックチェーンや仮想通貨は今後も発展していくと言われています。
量子コンピュータとは
量子コンピュータとは量子力学的現象を用いたコンピュータのことです。従来のコンピュータの最速機と言われるスーパーコンユーターの1億倍の処理能力があると言われています。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

秘密鍵なしでビットコインはアクセスできるのか?

ビットコインのような仮想通貨は従来の金融システムに新たな選択肢を提供すると注目を浴びています。

ビットコイン取引はブロックチェーン上に管理されたパズルのようなものです。

ビットコインはその複雑に作られているパズルの中に保管されていて、現在のコンピュータの能力では解析不可能なのです。

しかし理論上、ブロックチェーン上に管理されているパズルをヒントなしで解読できれば誰でもパズル内に保管されている資産にアクセスできます。

秘密鍵がこのヒントに当たります。

ビットコインなどに使われている公開鍵暗号方式では、ビットコインの受け取り側が公開鍵と秘密鍵を用意してビットコインを送る側に公開鍵を渡し、この公開鍵はだれに見られても問題ありません。

そして、送る側はデータを公開鍵で暗号化して受け取る側に送ります。

このデータは秘密鍵を持っている受け取り側本人しか復元することはできず、この復元する作業がパズルの解読に当たります。

よって本来の受け取り側とその他の違いはパズルの解読のヒントとなる秘密鍵があるかないかです。

つまりヒントがある本来の受取人の方がパズルを解読するのに有利な立場にあるだけです。

秘密鍵のないまま解読するのは現在のコンピュータでは不可能と思われていますが、次世代のデータ処理に優れている量子コンピュータならそれを解読できる可能性があります。

さらに悪いことは、多くのビットコイン取引では公開鍵はすでにブロックチェーン上に保管されており、時間制限がなく誰かが取引をしなくても盗みを働けます。

こういった悪質な手口はビットコイン市場資本のおよそ3分の1、または数千億円ほどの影響を及ぼすとも言われています。

研究者は未だ量子コンピュータがどんな問題を解決することに優れているか検証している段階にあります。

しかし今わかっていることは暗号化業界にとって量子コンピュータは脅威になりうるということです。

仮想通貨は安全なのか?

今後は暗号研究者が現在ビットコインに使われているアルゴリズム以外で量子コンピュータに対抗できるものを新たに開発する必要があります。

まだその基盤となるものは開発できていませんが、量子コンピュータに対抗できる暗号化アルゴリズムを開発しているようです。

ネオ、カルダノ、アイオタなどの耐量子コンピュータ仮想通貨なども発表されています。

万が一、ビットコインが量子コンピュータによって価値がなくなったとしても、ブロックチェーンや仮想通貨は今後も成長していくでしょう。

How quantum computers could steal your bitcoin

July 16, 2018,Marco Tomamichel

参考記事はこちらから

CoinPostの関連記事

仮想通貨下落傾向の中、量子コンピューター耐性を持つ通貨が価格上昇
量子コンピューターと仮想通貨の関係は、従来のコンピューターを遥かに超える計算速度を誇る量子コンピューターは将来、仮想通貨の暗号化技術を破ると言われています。
量子コンピューターの技術の発展によりビットコイン秘密鍵は10年後ハッキングされる?
2027年に量子コンピュータを使ってプライベートキー/秘密鍵をハックできる可能性があるようです。10年後にハッキングが可能となる時代が到来するならば、仮想通貨のみならずSNSアプリや全てのプライベートキーを利用したサービスが危険にさらされることになります。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧