CoinPostで今最も読まれています

SWIFTとリップルのパートナーシップこそ成功のカギ?SWIFTの未来とは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ボストン連邦準備銀行副会長はブロックチェーン技術に大きな可能性を感じている
人々(特に金融、中堅職の仲介者)は技術の発展・採用によって現存の仕事を失うのではないかと心配していますが、クンハ氏は逆にそれは我々の目を覚まし、技術発展に対抗できる(共存であれ排他であれ)我々なりの発展を導くと捉えています。
成功のカギは企業間の協同にある
生き残るためにはお互いが協力し合わなければいけないほどに、仮想通貨技術は大きく破壊的な技術になったという解釈もあります。いずれにしても仮想通貨、企業の発展の競り合いは業界の新しい未来を築くでしょう。

Swift(国際銀行間通信協会)の未来は?

ブロックチェーン技術が発展して以来、金融メッセージングプラットフォームはスタートアップ企業や既に存在する大手企業の議論の話題となっています。

しかし、近日意外な人物がその話題を挙げました。それはボストン連邦準備銀行副会長であるジム・クンハ氏で、彼はしぶしぶ近年の出来事の質問に答えました。

12からなる米国中央銀行システムの中の一人の官僚として、クンハ氏は先週フィラデルフィア連邦準備銀行が主催するフィンテック会議で他の討論者の質問を避けようとして冗談を言い、会場の笑いを誘いました。

その後、彼はその質問に真面目に応答し、将来業界がブロックチェーンや他のフィンテックを採用し始めると、あらゆる役割を担う中堅職種の仲介者の受け入れが必要になると答えました。

クンハ氏は会場に、

『どの現職者も、中堅職員(連邦準備銀行、SWIFT、手形交換所など)もフィンテックによって職を失うとは思っていませんフィンテックは逆に私たちの目を覚まし、現存の我々のシステムをより画期的にさせるでしょう。』

と述べました。

継続的な仕事

クンハ氏は『ビットコイン、ブロックチェーン、仮想通貨』のスピーチの終盤、ボストン連邦準備銀行が計画しているブロックチェーン事業の詳細及びこれら事業への努力の真の意味を彼自身の意見を交えて述べました。

特に、クンハ氏は連邦銀行内で継続的に行われている金融政策者、支払専門家、規制専門家へのブロックチェーン『リスクと可能性』の指導を説明しました。

そこにはproof-of-conceptを元に設計されたHyperledger Fabric及びイーサリアムも含まれます。

クンハ氏はProof-of-concept(概念実証といい新しい概念や原理などを実証可能であると示すこと)に関して深入りはしませんでしたが、まだ試験レベルだと強調しました。

『私たちは今設計しているプラットフォームを生産に使うわけではありません。ただそれらを学習しているのです』

と彼は言います。そしてクンハ氏と彼のチームが学んだことは、仮想通貨は表面下で機能するブロックチェーンとは全く異なるということです。

その区別は新しい概念ではありませんが、クンハ氏の解釈をみるとこの技術がどれだけ進歩したかがわかります。

当初、連邦銀行はブロックチェーンとビットコインなどの他の仮想通貨を同じものだと考えていました。

しかしクンハ氏は『イノベーションに重要な影響を持つため、通貨に規制を掛けない』と述べます。

さらに彼は、仮想通貨の可能性も強調し、ビットコイン取引の規制は『利用者を他の仮想通貨に移動させた。Moneroや他の仮想通貨はビットコインより追跡しにくい』と反論しました。

ギャップを埋める

金融機関の役員らによると、イノベーションが完全に理解される唯一の方法は新旧(技術と人を含む)の金融システム間の協力関係を増やすことだと言います。

彼は銀行が取り組んでいるStellaプロジェクト(二つの中央銀行間のパートナーシップ)及びUtility Settlement Coinプロジェクト(中央銀行に持つ預金を裏付けに、担保付きの仮想トークンを発行しこのプロジェクトに参加している銀行同士の直接取引を可能にする)を例に挙げました。

さらに証券保管振替機関であるDTCCとAxoni(証券向けのインフラを開発するブロックチェーン企業)のプロジェクトやオースラリア証券取引共同プロジェクトDigital Asset Holdings(オーストラリア証券取引所が決済システムを分散帳簿ベースの置き換えの最初のバージョンを完了したこと)も触れました。

SWIFTに話を戻し、クンハ氏はCLS共同企業体の支払いメッセージングシステムプロジェクト(ブロックチェーンを使った現金取引を可能にする決済ネットワークサービスなどの開発)やSWIFT自身が行った『ブロックチェーンが金融現職者に最先端を行くように後押しする』という例を含め話しました。

『最先端技術に対する理解が早いスタートアップ企業がいる中(SWIFTのマーケットシェアを積極的に奪おうとしているRippleを指している)、様々な新しいビジネスモデルがさらに破壊的な力を持つ可能性があることを示しました。よって二社のパートナーシップは必要不可欠だ』

と言います。

最後に彼は、『パートナーシップこそ最終的な成功のカギだ』としめました。

Blockchain Will Wake Up Swift and Other Middlemen

Oct 3, 2017 by Michael del Castillo

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

SWIFTは10月16日にカナダのトロントでSibosという例年開催されている世界各国の金融機関の幹部や関係者が出席する国際会議を行いますが、ライバルとされているRippleが同日にSWELLというカンファレンスをカナダのトロント(同じ場所ですね)で開催します。意図的に仕組まれていたものとみて良いでしょう。

また、この記事でも両者の技術は素晴らしいものであり、お互いが協力することが成功へとても重要なカギであるという見解もあります。

両者とも独自の技術で国際送金を行い、従来の送金モデルを変えようとしています。

もし、協力することになれば大ニュースとなることは間違いないですが、10月16日のお互いのカンファレンスでどのようなことが会議・発表されるのか注目です。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧