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金融規制機関が仮想通貨について学ぶべき理由

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金融規制機関が仮想通貨を学び、今後の市場発展に結びつけるべき
仮想通貨には、バブル崩壊が危惧される中、注目されるなりに良い特徴を持ち合わせており、その良い側面を学び、参考にすることも大切であると言及されています。
IPOとICO参入にかかる時間の違い。
IPOは参入(上場)するまで9ヶ月ほどかかりますが、ホワイトペーパーを作成し、手続きが数日でICOに参入できるのです。

仮想通貨への関心がますます高まってきている中で、多くの規制機関がICO(イニシャル・コイン・オファーリング)ブロックチェーン技術に対して、批判的であるように見受けられます。

しかし、シンガポール金融管理局(以下、MAS)のマーケティングリサーチ部署責任者の Yao Loong Ng氏(以下、Ng氏)は、違う視点を持っており、世界中の規制機関は積極的にICOやデジタル通貨について学ぶ信託の義務があると述べています。

さらにNg氏は、ICOや仮想通貨関連の発展から私たちが学ぶことも多いと主張しました。

彼は2017年11月にマレーシアのクアラルンプールで行われたASEAN資本市場会議で、”市場に参入する(上場)までの時間” が 9ヶ月ほどかかるIPOに比べて、ICOは比較的短期でそれを実現できるのです。

「もしICOにおいてホワイトペーパーを作成し、手続きが数日で完結するのであれば、私たちがそこから学べることがあるはずなのです。」

8月にMASは、投資家に向けてICOやデジタル通貨関連の投資に関する注意勧告を作成しました。

仮想通貨を規制するに向けての現時点での動向

マレーシア証券委員会(以下、SC)は、”既存の仮想通貨やデジタル資産の流通取引市場”を含むデジタル資産の実用化に向けて法規制やガイドラインの整備に関する草案を作成していると発表しました。

SCの委員長である Tan Sri Ranjit Singh氏は、SCはデジタル通貨の枠組み作成に向けて、マレーシア中央銀行及び、マレーシア国立銀行(以下、BNM)と密に連携を取って進めており、その枠組みは今後数ヶ月の間にまとまるであろうと語っています。

「BNMと協力によってその分野に対して注意深く観察し、流通取引市場を管理しているSCと共に市場の健全性及び、投資家保護を念頭に入れた取引状態を維持できるように規制を作り上げていけたらと思っています。」

干渉するのではなく、学ぶ

ニューデリーのInstitute for Defence Studies and Analysis でコンサルタントを務めるMunish Sharma氏は、このような高度に規制される分野の初期段階にある技術に対しての、規制機関におけるジレンマについて以下のように言及しました。

「既存の銀行業や金融機関への広義での混乱をもたらした仮想通貨は、この5年間の内に無視できないほどの影響をもたらし、同時に世界中の銀行業規制局の頭を悩ませてきました。政府や規制局は、仮想通貨の成長を規制すべきなのか、それとも、干渉も規制も行わず成長を促進させていくべきなのかについて議論を重ねています。」

Why Financial Regulators Should Study Cryptocurrencies?

Nov 16, 2017 by Lisa Froelings

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

ICOはマネーロンダリングや投資家保護、テロリストへの資金流失などの観点から見ても規制することが大切です。

しかし、IPOと違い、ICOは比較的短期でプロジェクトを世間に広げることができ、開発費や研究費を調達することができる点など今後より良いプロジェクトを生み出す上でも大切だと考えられています。

また、IPOと比較して考えられる利点として、ICOは証券会社のような間に立つ幹事が存在しないため個別で資金調達が可能となる世界が生まれます。

また、クラウドファンディングとも比較しICOには高い流動性があります。それはクラウドファンディングの報酬は商品や特典ですが、ICOで配られるのは通貨であるため、第三者にも簡単に移転させることが出来るからです。

このようにICOでしか得られない経済成長が見込まれることがICOの良さだと感じます。

ICO規制はする必要があるけれど、市場発展につなげられる社会が今後必要となってくることは間違いないでしょう。

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