CoinPostで今最も読まれています

フランスが中央銀行デジタル通貨(CBDC)実験に成功 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フランスがデジタル・ユーロの実験に成功

ヨーロッパでは欧州中央銀行もCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)について調査を行っているところだが、フランスがいち早くCBDCのテストを実現した。

フランスの中央銀行であるフランス銀行は5月20日にデジタル・ユーロのテスト成功を発表。ブロックチェーン上でデジタル化された証券の決済について5月14日に実験を実施したという。実験に関わったのはフランスのメガバンクの一つ、ソシエテ・ジェネラルである。

更に今後数週間で、フランス銀行は他の参加者と協働して新たに幾つかの実験を行う予定だ。

CBDCは銀行など金融セクター間で決済を行うのに用いる、いわゆる「ホールセール」型と、消費者が日常的な商品購入などに使う「小売」型に大きく分けられる。今回フランス中銀が重点を置くのは「ホールセール」型である。

金融市場の機能を向上させること、特に銀行間の取引に焦点を当てている。

実験では、ブロックチェーンに4400万ドル相当の債券がセキュリティトークンとして登録され、ソシエテ・ジェネラルが購入、代金をデジタルユーロで支払った。

テストは引き続き行われ、中央銀行デジタル通貨に基づく銀行間証券取引の実現可能性を実証するものになるという。

ソシエテ・ジェネラルは、CBDCが市場インフラの効率化とセキュリティの強化を行い、決済プロセスの自動化と短縮に道を開く可能性があると語った。

欧州中銀はR3社のCorda上でCBDCを調査

EU諸国の中では、他に先駆けて積極的にCBDCに取り組むフランスだが、フランス銀行によるとあくまでも「CBDCを作成するという決定はユーロシステムの問題」であるとして、CBDC導入については、共通通貨ユーロを用いる欧州連合全体で検討していくと明言している。

その欧州連合の中央銀行である欧州中央銀行(ECB)も、昨年にR3やアクセンチュアなどの企業と「中央銀行デジタル通貨における匿名性」についての調査を実施。ユーザーのプライバシーを保護する決済システムの開発は可能だと結論した。

R3社のブロックチェーンCordaを使用して、仲介業者、中央銀行、マネーロンダリング防止(AML)機関の間で資産を転送。AML/CFT(テロ資金調達対策)を巡るソリューションを構築し、同時にユーザーの身元情報や取引履歴などのプライバシー情報を保護することができたという。

オランダも積極姿勢

またフランスの他にはオランダもCBDC開発に関して意欲を見せている。

今年4月にオランダ中央銀行は、CBDCについて45ページにわたるレポートを発表。CBDCの研究開発や実験を行う場として、主導的役割を果たす用意があると述べた。

ECBのChristine Lagarde総裁は、ブロックチェーンや仮想通貨にも好意的な意見を表明することで知られており、技術の発展と規制のバランスを重要視する姿勢を示している。しばらくデジタル・ユーロ発行を巡るユーロ圏の模索は続きそうだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧