ビットコイン、ゴールドと共にリスクヘッジ手段へ 米大手投資ファンドの管理額増加

ビットコインもゴールドと並ぶ逃避資産になるか

新型コロナ危機の影響もあり急伸するゴールド価格だが、ビットコインも同じ要因によって今後支持されると予測する声がある。実際に半減期以来、ある米大手投資ファンドがBTC管理資産を増やしていた。

ゴールドについては巨大金融機関であるゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、JPモルガンの担当者が、それぞれ今後も需要が高いと分析している。

モルガンスタンレーのアナリストは、今後米ドルが仮に下落すれば、投資家は金の購入に向かい、金価格は2000ドルに達する可能性もあると意見した。

さらに、不確実性が高い時期にはヘッジとして物理的なバーやコインなど、現物ゴールドへの需要が高まることも予測され、ジュエリーや半導体など金を使って製造する商品のコストを押し上げる可能性もあるという。

JPモルガンは、顧客へのメモでパンデミック第二波への恐れ、高い失業率、企業における生産性の低下などにより経済の先行きが不確実な中で、ゴールドがリスクヘッジ資産と考えられると伝えたという。

ゴールドマンサックスの担当者も、米国が不況になる予測が高まった場合、投資家は金を「バッファ(緩衝材)」と見なすことができると述べた。

米大手投資ファンドに巨額のBTC管理資産

こうした中、米大手投資ファンドのグレースケールはビットコイン、ゴールド、債券、SPXの2020年初来のパフォーマンスを示す図を掲げ、最近の金融刺激策により投資家がインフレへのリスクヘッジとしてビットコインを認識し始めたとツイート。

グレースケールの提供するビットコイントラストは、投資対象をBTCに限定する初の証券で、米国では公認の投資家が公的に取引される株式の形でビットコインにアクセスできる数少ない手段の一つである。

グレースケールは5月11日の半減期以来、大幅にBTC委託資産の額を伸ばしており、6月26日時点で3547BTC(約35億円)の管理総額を抱えている。法定通貨相当価格は今後も変動するが、グレースケールビットコイントラストの管理下にあるBTC資産は過去最高だ。

同社の主な顧客である機関投資家がBTCへの投資を増やしていることが窺える。

現在グレースケールは、主要な仮想通貨を約23%のプレミアム価格を上乗せして販売している。グレースケールを介して株式を購入する投資家は、仮想通貨を転送、保管、管理する手間を省くために、高めの価格でも喜んで支払うことが分かる。

グレースケールは先日報告書を発表し、BTCは発行枚数が2100万と決められていること、また中央集権的に管理されてはいないという特徴を挙げ、リスクヘッジとして機能すると論じていた。

半減期についても、短期的な影響は不明確だが、長期的には需要が高まる中、供給量が減少していくことが肯定的な要因になると前向きな見通しを示した。

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仮想通貨とゴールドを補い合う新インデックスも登場

ビットコインはゴールドとの相関性も指摘されているが、一方でカペリオール・インベストメンツのCharles Edwardsのように短期的には株式市場との相関も高まっているため、その点にも注意を払う必要があるとの声もある。

こうしてビットコインとゴールドが逃避資産として比較されることが増える中、金融業界には新しい動きもある。英CoinSharesは、新たに仮想通貨とゴールドのマーケット価格を組み合わせたインデックスを作成した。

仮想通貨の高ボラティリティと、ゴールドの価格安定性、また両資産間の相関の欠如を利用、金を使用してリスクを最小限に抑えることで、仮想通貨への投資リスクを軽減しつつ、投資家にポートフォリオの多様化を提供するものとなっている。

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