CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム上でトークン化されたビットコイン、DeFiで巨大需要

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トークン化ビットコイン約11億ドルに到達

DeFi市場の隆盛が続いており、その中でトークン化されたビットコイン(BTC)という新しい暗号資産(仮想通貨)の形態が人気だ。こうしたトークンの発行総額は約11億ドル(約1160億円)に達した。

ほとんどの分散金融アプリケーションはイーサリアムのブロックチェーンで構築されている。そのため開発者は、BTCもこうした環境に適応できるよう、wBTC、renBTC、tBTCなど様々なトークン化されたビットコインを作成するタスクを進めてきた。

こうしてビットコインの価格とブランド力に、イーサリアム(ETH)のプログラマビリティを兼ね備えた需要の高いトークンを作成することができる。

投資家はDeFiの中でも、レンディングの際に得られる高い収益率などの魅力により、トークン化されたビットコイン入手に向っており、7つの発行者が作成しているこうしたトークンは約11億ドル(約1160億円)相当に達した。

BTCの時価総額はETHの約5倍であり、トークン化されたBTCは、Uniswapなど分散型取引所(DEX)に大きな流動性を提供することになる。

価値担保の方法は、それぞれのトークンで異なっている。

分散型でのトークン発行を目指す「tBTC」

ERC-20トークンであるtBTCは、5月に立ち上げが停止された後、改めて今月21日にローンチされたBTCトークンである。ETHのプライバシーレイヤーの構築を目指すプロジェクト「Keepネットワーク」上で、KEEPトークンを使用して実行されるものだ。

tBTCは完全に監査され、オープンソースであり、BTCと1対1で交換できる。

Keepネットワークの声明によると、仮想通貨経済の長期的な成長には、BTCアプリとDeFiアプリの間で流動性を生み出す必要がある。

そのためには、ビットコインとイーサリアムを橋渡しする安全で信頼性の高い媒介が必要であり、tBTCはこうしたブリッジトークンを提供したいという。

tBTCの特徴としては、仲介者を出来るだけ削除した形で、ユーザーがBTCを利用して自由にtBTCを鋳造できる仕組みを目指していることがある。

例えば、wBTCにおけるBitGoのような、価値を裏付けするカストディアンを不要とする方向性だ。集中化されたモデルの代わりに、ノード、ウォレット、スマートコントラクトのネットワークを採用する。

現在のところ、CompoundとUniswapなどのプラットフォームで、tBTCにアクセス可能である。

流通量ナンバーワンのwBTCは集中型

Etherscanによると、仮想通貨カストディ企業BitGoが提供するラップビットコイン(wBTC)の流通量は約8億850万ドル、Dune Analyticsが作成したグラフによると、トークン化ビットコイン供給量の72%を占めている。

wBTCでは、寄託されたビットコインはBitGoによって管理されている。 wBTCを必要とするユーザーは、BTCをBitGoに渡して、その引換えにERC-20トークンwBTCを受け取る仕組みだ。

このため、ユーザーはwBTC価値の裏付けを行なっているBitGoを信頼する必要がある。トラストレスなシステムを目指すtBTCとは対照的な部分となる。

一方、上のグラフで供給量の19%を占めるrenBTCは、媒介となるRen仮想マシンを、BTCとETHのブロックチェーン間でトラストレスな仕方で機能させている点、tBTCのノードネットワークと類似した仕組みになる。

価値を担保する方法は、様々なものが生み出されており、それにより投資上のリスク評価の仕方も変わって来る。

いずれにしても、トークン化されたBTCは現在のところ隆盛しており、BitGoのCTOであるBen Chanは、BTC以外の仮想通貨についてもトークン化を検討していると述べている。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/13 日曜日
14:00
今週の仮想通貨市場、主要アルト材料まとめ XRPの現物ETF申請やSUI価格上昇背景
ビットコイン、イーサリアム、XRPなどの主要仮想通貨の週間騰落率と最新材料をまとめて解説。アバランチ財団のLFGからのAVAX買い戻しや、SUIの取引高急上昇にも注目。
11:30
利下げ期待後退でビットコイン軟調、市場の関心は再びインフレに|bitbankアナリスト寄稿
10/5(土)〜10/11(金)の仮想通貨相場 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン…
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTC8万ドル到達の条件に高い関心
今週は、Bitwise幹部やGlassnodeによる仮想通貨ビットコインの相場分析に関するニュースや、アイルランド当局が押収したビットコインにアクセスできないことを報じた記事が最も関心を集めた。
10/12 土曜日
18:00
なぜ企業がビットコインを保有し始めているのか?
上場企業による暗号資産(仮想通貨)ビットコイン保有が世界的に拡大し始めている。米国のマイクロストラテジーや日本の東証上場企業メタプラネットの事例から、企業がビットコインを選択する理由と、それが企業戦略にもたらす影響を詳しく解説。
10:35
「ビットコイン銀行構想で1兆ドル企業へ」マイクロストラテジー会長
米マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長がビットコイン関連金融商品を核に時価総額1兆ドル企業を目指す壮大な構想を語る。
10:00
BCGとBLOCKSMITH、障がい者就労支援で提携 ゲーミフィケーションと仮想通貨活用の新しい報酬システムを導入
BCG株式会社とBLOCKSMITH&Co.が障がい者の就労支援で業務提携を発表。工賃作業サービス『RevelApp』とクイズ動画SNS『QAQA』の連携により、障がい者がクイズ解答で得た報酬を暗号資産に交換できる新しい報酬システムを提供する。
09:30
OKJ、パレットトークン(PLT)のステーキングで特別プラン発表
OKCoinJapanが仮想通貨PLTの特別ステーキングプラン「88日間・年率11.88%」を発表した。Palette ChainのAptos Network統合を記念した期間限定オファーとなる。
08:55
リップル共同創設者、XRPでハリス氏の支援団体に寄付
リップル社の共同創設者ラーセン氏は、仮想通貨XRPでハリス氏の支援団体に1.5億円を寄付した。同氏によるハリス氏への仮想通貨での寄付で記録されているものは今回が初めてとされている。
10/11 金曜日
13:44
仮想通貨DEX大手Uniswap、独自のイーサリアムL2「Unichain」を発表 
DEX大手Uniswapは1、新たなイーサリアムL2ソリューション「Unichain」の立ち上げを発表した。Unichainは低コストで高速なトランザクションと分散化を推進し、クロスチェーン相互運用性を高める。
12:55
米CPI発表などでビットコイン下落、クジラは過去半年間BTC買い占め
仮想通貨市場で米政府によるビットコイン対象清算の可能性が懸念され、市場参加者の間で警戒感が高まっている。昨夜発表のCPIはBTCの価格を一旦押し下げた。
11:35
ブロックチェーンで牛を追跡するCattleProof、米農務省から公式認定取得
家畜のデジタルID管理を行うCattleProofが、ブロックチェーンを活用したもので初めて米農務省のプロセス検証プログラム認定を取得。トレーサビリティ向上へ。
10:00
メタプラネットが10億円分ビットコイン追加購入、今週二度目
仮想通貨オンチェーン追跡ツールのArkham Intelligenceはメタプラネットの保有特設ページを公開。マイクロストラテジーやブラックロック、米政府のアドレスのように、ビットコイン保有数のリアルタイムトラッキングが可能となった。
09:45
ビットコインを公式通貨とする未承認国家「リベルランド」、トロンのサン氏を首相代行に指名
自称国家リベルランドが、トロン創設者ジャスティン・サン氏を首相代行に指名。仮想通貨とブロックチェーンに重点を置きビットコインを公式通貨としている。
08:55
マウントゴックス、弁済期限を25年10月末まで1年延長
マウントゴックスは弁済期限を25年10月末まで1年延長すると公表。仮想通貨ビットコインの売り圧軽減につながる可能性があるとの声が上がっている。
08:15
ドバイ仮想通貨規制当局、7つの無許可事業体に罰金と停止命令
ドバイの仮想資産規制当局(VARA)は、必要なライセンスを取得せずに営業し、マーケティング規制に違反した7つの事業体に対して罰金を科し、業務停止命令を出したと発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア