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ビットコインマイニングの採掘量が1700万BTC到達|今後の影響は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マイニングとは
仮想通貨の取引記録をブロックチェーンに追記する際、膨大な計算が必要となる。 世界中の有志からコンピューターリソースを募って「共有・追記」を行なっているが、この追記に成功した場合、マイナーに対して報酬が支払われる。▶️CoinPost:仮想通貨用語集
ビットコイン(BTC)は発行上限が決まっている
2018年4月26日までに1700万BTCがマイニングで採掘されたことで、ビットコインの発行上限2100万BTCの内80%が流通したことになります。デジタルゴールドに例えられることもあるビットコイン(BTC)には、金で言う埋蔵金のような仕組みがあります。

ビットコイン(BTC)の仕組み

Blockchain.infoのデータによると 4月26日、1700万ビットコインの採掘が達成されました。

ビットコインは、その発行上限が「2100万BTC」と定められているため、これまでに総供給量の内、80%が発行されたということになります。

ビットコインのプログラミングコードは、決められた数の新しいビットコインが一定の間隔で発行されるように設計されていますが、新たなビットコインの発行には、マイナー(採掘者)の存在が欠かせません。

コンピュータで複雑な計算を行い、ビットコインの取引データを公式の取引台帳に追記する作業を行うマイナーには、その労力の見返りとして、新しい取引ブロック生成ごとに、決められた量のビットコインが支払われます。

現在、一つのビットコインブロックが作られると12.5BTCが与えられ、およそ10分毎のペースで1ブロックの生成作業がおこるため、1日では新たに1800BTCが加わることになります。

1700万BTCは、「心理的節目」として考える向きもあります。 

もちろんその言葉の意味の捉え方は、それぞれの立場により異なるでしょう。

ニューヨークに拠点を置く仮想通貨投資のヘッジファンド、Tetras Capital共同設立者であるAlex Sunnarborg氏は、発行されうるすべてのビットコインの80%が採掘されたという側面、つまり最終的な供給量の1/5しか、これからのバイヤーやマイナーにとって残されていない事実を強調しています。

他の人々は、この節目について「ビットコインを支える技術と、功績が持つ真価を認める気運が高まるチャンス」として捉えているようです。

「これは素晴らしいことだ。」 とベンチャー投資家のTim Draper氏は言います。

同氏は、アメリカ政府に押収された約3万BTCを2014年に購入、ビットコインの熱烈な支持者としても知られていますが、この節目にあたり次のように述べています。

「ビットコインの創始者たちは当初、ビットコインがこれほどまでに重要な役割を持つようになるなんて、夢にも思わなかっただろうね。」

金(Gold)とビットコイン

また、ビットコインや他の仮想通貨の持つ特徴を、多く一般の人々に学んでもらう機会にしたいという見方もあります。

ビットコインマイニングで「採掘」という言葉が使われているように、伝統的な資産としての「金(Gold)」と比較して説明されることがあります。 

金の埋蔵量に限りがあるように、ビットコインは技術的な現実として、その発行総量にも限度が設けられています。 

金本位制支持者や、経済学のオーストリア学派の熱心な読者は、このようなビットコインの特徴に早くから注目してきましたが、そのグループの最も活発なメンバーのひとりであるTrace Mayer氏は、ツイッターで法定通貨との違いについて次のように要約しています。

「通貨の流通量を増やすということは、インフレによって没収すること、つまり代議制度や適正な法手続きを経ることのない”課税の一種”だと言える。」

ビットコインは、中央政府により発行されるのではなく、ネットワークのブロックチェーンを維持する取引の承認作業によって発行されます。 

前述したように、マイナーが取引の有効なハッシュ値を計算により見つけ出す(マイニング)作業、つまりビットコインプロトコルのパズルを解くことで、ビットコインが支払われるような仕組みなのです。 そして、新たなビットコインが生成、発行される度に、最終供給量は減っていくことになります。

インフレ防止の半減期

ただし、マイナーへ支払われるビットコインの量(ビットコイン新規発行数)は、減少していくように設計されています。

ビットコインの半減期と呼ばれる仕組みで、2009年にサトシナカモト氏がはじめのビットコインブロックを採掘したときには50BTCでしたが、21万ブロックごとにその報酬は半減するようにプログラムされています。

2012年に初めての半減期を迎え、報酬は25BTCになり、続いて2016年に12.5BTCに半減して現在に至ります。

報酬(=発行数)を半分ずつ減らしていくことによって、ビットコインの発行量限度に到達する時間を徐々に遅くしていき、供給量増大によるインフレを抑止することができるという理論に基づいて設計されているのです。

現在、採掘可能なビットコイン発行総量の残りは400万BTCとなりましたが、この設計と仕組みにより、ネットワークが最終的な供給量に到達するのは、2140年の5月だと予想されています。

ビットコインは、大変長期間にわたって作動するようにプログラムされているのです。

最後に、見落としてはならないビットコインに備わった重要な特徴は、ビットコインは分割できるという事実です。

最小単位の1Satoshiは、1BTCの1億分の1(1Satoshi=0.00000001BTC)であるため、理論上では1ビットコインにほぼ無限の価値を含有可能なのです。

電子財布スタートアップ、Casaの主任エンジニアがこの特徴について、次のように表現しています。

「1700万BTCという量は一見多いように思えるが、実際は希少で、今日の億万長者一人一人が手にするにも満たない量だ。 しかし幸いなことに、1ビットコインは1億サトシに分割することができるので、いつでも十分な量を行き渡らせることができる。」

(1700万目のBTCヘ:Happy Birthday! )

The 17 Millionth Bitcoin Is About to Be Mined: What It Means and Why It Matters

Apr 26, 2018 by David Floyd

参考記事はこちらから
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