CoinPostで今最も読まれています

三役好転目前のビットコイン、来週も気の抜けない1週間となるか bitbank寄稿:仮想通貨週次市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の相場の動きは

ビットコイン(BTC)は先週から日足で10連続の陽線を記録し、31日になって価格は450万円を突破した。

アマゾンのビットコイン決済導入計画は否定されたものの、マイクロストラテジー社がビットコイン投資を継続すると発言するなど、ポジティブなニュースも出ている。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

7/30(金)終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

CoinPostで作成

月初来騰落率

CoinPostで作成

年初来騰落率

CoinPostで作成

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

7/25〜7/31のBTCチャート

出典:TradingView

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週のビットコイン(BTC)対円相場は上昇基調を保ち、7月30日正午時点で440万円周辺での推移となっている。

週明けにアマゾンが年内にビットコイン決済の導入を検討しているという匿名の内部情報を受けて、相場は380万円から430万円まで一段高を演じたが、これをアマゾンが否定したことで反落。しかし、BinanceのCZが各国規制当局と寄り添う姿勢を見せたことを好感したか相場は400万円で切り返し、アルファベットやアップルの好決算を受けた米株先の上昇を味方に粘り腰を発揮し440万円に乗せた。

その後は対ドルで4.1万ドル(≒450万円)突破を試すも戻り売りが入ったが、28日未明に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後のパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見がハト派に映り、相場は430万円割れを回避した。

しかし、その後、米インフラ投資法案に3兆円規模の暗号資産(仮想通貨)税収計画が盛り込まれていることが伝わると、相場は上値を重くし、29日からは4万ドル(≒438万円)を挟み込み踊り場を形成している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

7月21日から28日にかけて、ビットコインの対円相場は勢いよく130万円ほど上昇し、アク抜け感を演じている。しかし、短期間での急上昇で相対力指数(RSI)が一気に「買われ過ぎ」となる70%に到達したことでテクニカル的な過熱感がうかがえ、29日の市場は比較的に薄商いとなり買い控えムードが広がった。

ただ、2週間前には一目均衡表で三役逆転を示現し、ボリンジャーバンドでは-2σ割れが危惧されていたことを考慮すると、足元では三役好転が目前となり、上昇バンドウォークを開始していることから、テクニカル的なセンチメントは相応に改善していると言えよう。

また、今週は米10年債の実質金利が週明け早々-1.10%を割り込み、28日終日時点では-1.15%を記録し過去最低水準まで落ち込んだ(FRED調べ)。今週はこれがドル指数の重石となっており、ビットコインにとっては強地合いを支える一因となっていると指摘される。

来週はイーサリアムのハードフォークによるアップデート、「ロンドン」が日本時間では8月5日午後6時半頃に予定されている他、米雇用統計の週となっている。ロンドンアップデートに向けてはイーサ(ETH)が市場の上昇を主導できるかが注目となり、アップデート後に事実確定売りが入るかにも注意したい。

米雇用統計は発表される2日前からが勝負となる。労働省が発表する雇用統計は8月6日だが、4日にはその先行指標ともなるAutomatic Data Processing社(ADP)の雇用レポートの発表がある。今週のFOMCではテーパリング開始時期について具体的なヒントも出なかったことから、テーパリングの前倒し懸念が幾分和らいだと見ているが、米労働市場に改善が見られれば、こうした懸念が再燃すると想定されるため、来週も気の抜けない1週間となりそうだ。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回レポート:瀬戸際にあるビットコイン、典型的な閑散相場の値動き

関連:ビットコインの高騰理由を解説、加速する資金流入に「3つの要因」

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧