CoinPostで今最も読まれています

日本の国税当局が仮想通貨取引を大規模調査 14億円の申告漏れが判明=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

関東信越で大規模な税務調査

日本の国税当局は2020年から21年頃にかけて、暗号資産(仮想通貨)に対する大規模な税務調査を行っていたことが分かった。日本経済新聞が報道した。

調査は埼玉県、群馬県、新潟県その他に住む者を対象に、2020年から2021年にかけて関東信越国税局が実施。特に、仮想通貨エイダ(ADA)の取引について調査が行われた模様で、調査の結果、このうち数十人で総額約14億円の申告漏れが見つかり、追徴税額は合計で約6億7,000万円にのぼった。

エイダ(ADA)取引が焦点に

元国税局職員で、仮想通貨税務関連にも詳しい坂本新税理士は、今回の調査は「エイダのようなマイナーな仮想通貨も対象」とするもので「当局の厳しい姿勢」が示されているとコメント。

坂本新税理士は、2018年末にコインポストのインタビューで仮想通貨税務調査の実態を語っている。申告漏れが指摘された場合には、状況に応じて多額の加算税や延滞税が発生する場合もあると説明していた。

関連仮想通貨の所得はバレている?元国税局職員からみた『仮想通貨の税務調査の実態』

エイダは2021年8月、仮想通貨取引所ビットポイントが、国内取引所として初めてエイダを上場。それまでエイダは海外取引所でしか扱いがなかった。このように、国内取引所には上場していない仮想通貨についても、大規模調査の対象になることが浮き彫りになった。

関連国内初、カルダノ(ADA)がビットポイント上場

エイダは、2019年から2020年始めまでは5円前後を推移していたが、2021年2月には110円を超えており、執筆時点は約240円。ADA価格は2020年初から21年10月4日までで66倍に成長し、時価総額でもビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)に次ぐ3位にランクインしている。

仮想通貨の交換も課税対象

日本では、ある仮想通貨から他の仮想通貨への交換も、課税対象イベントとみなされるが、これに気付かず、思わぬ申告漏れを指摘される事例も過去に報じられている。

国税庁は21年6月末、仮想通貨の税金に関する最新の取り扱いレポートを発行し、仮想通貨レンディングに関する内容を追加。貸仮想通貨サービスを利用した際に、利息として受け取る仮想通貨は、消費税の課税対象になるという項目が加わっていた。

その他、レポートでは仮想通貨の取引、マイニングや信用取引、譲渡を説明する項目が含まれている。

関連国税庁、仮想通貨の税金に関する最新取扱FAQを公開

レンディングとは

保有している仮想通貨を一定期間貸し出すことで、利息を得る仕組みのこと。コインチェックやbitbankなどの取引所の運営企業が提供するものや、AaveやCompoundなどのDeFi(分散型金融)プラットフォームで提供されているものなどがある。

▶️仮想通貨用語集

関連レンディング(貸し仮想通貨)サービスで利益を得る方法 メリットやおすすめサービスは

株式より不利な仮想通貨税制

日本では個人の仮想通貨による収益は「雑所得」とみなされ、住民税も合わせると最大で約55%の税率が課されることになる。また、株式などとは異なり、損益通算や損失の繰越控除も認められていない。

これについては音喜多駿議員が、参議院の財政金融員会において「分離課税にすること、損益通算、繰越控除を認めること、仮想通貨間の媒介や少額決済を非課税化すること」などの改善が求められると主張してきた。

また、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)と一般社団法人日本暗号資産取引業協会(JVCEA)は7月、共同で要望書を取りまとめ金融庁に提出している。

その中では、申告分離課税を導入した場合には、投資家が含み益を利益確定しやすくなり、最大52%の税収増が見込めるという見積もりも示した。

関連「仮想通貨の税制改正で推定52%税収増も」JCBA・JVCEA、申告分離課税や繰越控除に関する共同要望書提出

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。
12:23
ビットコイン7万ドル台で堅調推移、コインベース・プレミアムは強気から中立に
暗号資産(仮想通貨)市場では、半減期前のビットコインは過去最高値に迫る7万ドル台まで反発して堅調推移を辿る。米国の機関投資家動向を示すコインベース・プレミアムは強気から中立に転じた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧