CoinPostで今最も読まれています

欧州経済衰退は過度の規制によるもの?EUのブロックチェーン導入に向けた『正しい規制』

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BlockShow Europe 2018
ドイツ、ベルリンで行われているBlockShow EuropeにCoinPost編集部も参加。今回はイベントで行われたパネルディスカッションから重要な内容をピックアップしてお届け致します。欧州におけるブロックチェーンの在り方と正しい規制とはどういうものなのか、異なる見解を持った人物が意見を話し合いました。
ピックアップワード「CBDC」とは
法定電子通貨(Central Bank Digital Currency)の略。 通常の仮想通貨や電子通貨と違い中央銀行によって発行されるので差別化が図れ、既にウルグアイでは『eペソ』が実行されている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

日本政府がデジタル通貨(e円)の発行の可能性について検討中
安倍首相の答弁から様々な観点(利便性や安全性、金融システムへの影響等)から日本政府がデジタル通貨(e円)の発行を検討している段階であることが再確認出来ました。世界各国でもデジタル通貨の発行について議論されています。

パネルメンバーの紹介

出典:Blockshow youtube

写真左からメンバーを紹介致します。

Naeem Aslam

金融ヘッジのマネージャーとして10年勤務した後、LondonFintechFundを起業。

その他にもForbesでコラム書いたり、歴史のあるLondon School of Businessで講師を務めるなど多方面で活躍。

Plane Russev

自主規制団体であるEuropean Blockchain Observatory and Forumの一員。

プライバシー第一を掲げており、そのための規制の整備を推進。

Vit Jedlicka

リベルランドという2015年に建国された都市国家の大統領。

リバタリアニズムの思想に基づいて建国された為、政策も個人の自由を重視した法律が主体とのこと。

Oleksii Konashevych

元弁護士。ブロックチェーンに可能性を見出し、物件の土地所有権のトークン化など法的書類のブロックチェーン上に載せる方法を模索中。

イタリアの大学で教授も務める。

Alex Grebnev

仮想通貨取引所Oxygenの創設者兼CEO。

Oxygenはジブラルタルで規制に準じて登録される初めての取引所。

パネルディスカッション内容まとめ

パネルに名を連ねたNaeem Aslam氏とPlane Russev氏が、6月6日に欧州議会で欧州におけるブロックチェーン技術の導入について対談する、という話題からディスカッションが始まりました。

欧州連合(EU)が発足した自主規制団体所属のRussev氏は、極めて中立的な立場を保ち、ヨーロッパ人にとってブロックチェーンで達成すべき最優先事項は『プライバシーである』としました。

またプライバシーを確保するにはある程度の規則が必要であると言及しています。

政府はブロックチェーンには価値を見出しているが、仮想通貨は見向きもしない。

同氏はこのように発言し、その現状を変える為には、ブロックチェーンについての『話し方』を変えなければならないとしました。

Russev氏はまず、EUの世界におけるドミナンスについて、GDP(国内総生産)から考察しました。

12年前、世界のGDPは32%欧州が占めていたのに対し、現在は21%まで低下している現状を指し、『仮想通貨とブロックチェーンが未来を動かすのでしょうか?』と問う事から政府側と初めて対話が始まる、と述べました。

規制の立ち位置

議論は、政府とブロックチェーンの取り組み方、どのようにすればこの新技術が受け入れられるか、プライバシーとポリシーのバランスなどについても発展しました。

また、中央銀行は独自の電子(仮想)通貨をブロックチェーンを駆使して発行する可能性はあるのかという問いに対し、リベルランドの大統領は以下のように回答しました。

どんなに中央銀行が努力しても、モネロなどのプライベートネットワークのブロックチェーンに勝ることはない。

またRussev氏が引用したGDPの統計についても、欧州経済のドミナンス低下は厳しい規制が原因であると発言。

そして、『自国のリベルランドでは、詐欺の蔓延するICO規制以外はされてない』と発言したことで、会場は拍手に包まれました。

対するRussev氏は、劇的な変化を続ける仮想通貨業界に追いつくことで精一杯なのが政府の現状であると指摘。

また、時間はかかるが、EU市民のプライバシーを最優先に考えた規制の整備が必要である、と訴えました。

仮想通貨を取り巻く環境が劇的に変化している中、『鬼ごっこ』をしている取り締まり役も大変だろう。

また最後に、自主規制団体の必要性について、以下のように投げかけました。

コミュニティとして、より良い”自主規制団体”を築いていくことが必要だ。

そうして行き着く先には、透明性と分散化に基づいた、人々にプライバシーを戻す将来が待っているだろう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/19 金曜日
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。
14:00
「ビットコイン半減期は年単位で見れば価格に大きなインパクト」Bitwise分析
Bitwiseは今後の価格についてビットコイン半減期の長期的な影響は過小評価されていると述べた。一方、ゴールドマン・サックスはマクロ経済情況も重要と分析している。
12:00
RWA分散型金融Centrifuge、23億円調達
Centrifugeは新たな資金を利用し、Baseチェーン上に構築され、Coinbase Verificationと統合されたRWA向けの機関投資家グレードの融資市場の構築に取り組んでいく。
10:50
分散型決済Slash Payment、エアドロップ第一弾の詳細発表
仮想通貨決済サービス「Slash Payments」は、独自トークンSVLエアドロップ第一弾の詳細を発表した.。SlashのNFT保有者などが対象となる。
08:15
Roninチェーンが初のWeb2ゲームIP導入、韓国の「Ragnarok」
「Ragnarok: Monster World」は、Ragnarokが出すWeb3戦略ゲームで、タワーディフェンスとモンスター収集の要素を組み合わせたこのゲームだ。プレイヤーは「Ragmons」を集めたり、PvPモードで戦ったり、ギルドを作ったりできる。
07:15
「4月末までにブラックロックのビットコインETFがGBTCを追い抜く可能性」アナリスト予想
仮想通貨ビットコインのETFについて、4月末までにはブラックロックのIBITがGBTCを追い抜くとブルームバーグのアナリストが予想。両ETFの差は確実に狭まってきている。
06:30
ワールドコイン、独自のレイヤー2「World Chain」発表
ワールドIDを持ち人間であることが確認されたユーザーは、ボットよりも優先的に仮想通貨のブロックスペースを利用でき、無料のガスも利用できる。
06:00
TikTok関連企業BytePlus、Suiブロックチェーンを採用
BytePlusとの提携のほか、Sui財団がリアル・ワールド・アート・トークン化(RWArt)の先駆である「Artfi」に投資を行ったことも発表された。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧