CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨取引所LCXでハッキング被害、損失は9億円規模

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ホットウォレットから仮想通貨流出

リヒテンシュタインを拠点とする暗号資産(仮想通貨)取引所LCXは9日、ホットウォレットの一つに不正なアクセスがあり、合計7億9,400万ドル(約9億1,800万円)の被害を被ったことを報告した。

ハッキングが起こったのは中央ヨーロッパ(CET)時間で1月8日の午後11時23分から37分の間。以下の仮想通貨が、LCXのイーサリアムウォレットから流出したと。

  • 162.68 ETH
  • 343万7,783.23 USDC
  • 76万1,236.94 EURe
  • 10万1,249.71 SANDトークン
  • 1,847.65 LINK
  • 1万7,251,192.30 LCXトークン
  • 669.00 QNT
  • 4,819.74 ENJ
  • 4.76 MKR

上記の仮想通貨が送付されたハッカーのETHアドレスも特定された。

また、ブロックチェーン上で電子マネー発行を行うMonerium社(アイスランド拠点)の支援により、約61万1,000 EURe(ユーロ電子マネートークン)が凍結され、オンチェーン移動が阻止されたという。LCXの声明によれば、ビットコインをはじめ、HBAR、ADA、DGB、TIA、DGMVなどの他のウォレットに影響はなかったと。

LCXは現在、取引所への入出金機能を停止している。

ホットウォレットとは

ホットウォレットとは、仮想通貨を保管するための財布の役割を果たす「ウォレット」の中で、インターネットに接続されたものを指す。取引所アプリのウォレットはその一例。インターネットに接続しているため、すぐに取引や送金ができ、利便性が高いが、不正アクセス被害など、セキュリティが不安視されている。

▶️仮想通貨用語集

相次ぐハッキング

ホットウォレットのハッキング被害は後を絶たない。

先月11日、シンガポールの仮想通貨取引所AscendEXは同取引所のホットウォレットからの多数の不正送金を確認したため、入出金を一時停止。ERC20トークン、Polygon、BSC、LTC、BCHなどの被害額は7,700万ドル(約89億円)と見積もられているが、AscendEXは影響を受けた全ユーザーに100%の補償を行うとしている。

関連:仮想通貨取引所AscendEXがハッキング被害、約90億円相当の流出

AscendEXのハッキング以前にも12月4日に二つのホットウォレットから資金が不正流出。約2億ドル(231億円相当)の損失を被った仮想通貨取引所BitMartは、被害者に全額の弁済を約束したが、ユーザーの多くがまだ資金を取り戻せていないと、米CNBCが報道した。

特にハッキングで大きな被害を受けたバイナンス・スマートチェーン上のトークン「Safemoon」の保有者は、11月以降、トークン保有者に支払われる配当(reflection payment)もBitMartから受け取っておらず、不満を募らせる状況が続いている。

DeFiでもハッキング多発

取引所だけでなく、 DeFi(分散型金融)プロトコルでもハッキング被害が発生している。

Grim Financeは12月19日、3,000万ドル(約34億円)相当の仮想通貨が不正流出したと報告。ハッカーは、スマートコントラクトに何度もエントリーし送金操作を繰り返す「リエントランシー攻撃」により、資金を引き出したという。

DeFiの監視団体「Rugdoc.io」は、Grim Financeがリエントランシー攻撃の防御機能を備えておくべきであったと指摘。プログラムの脆弱性を認識できないような程度の経験しかない開発者は「数百万ドルのプロジェクトを作るべきではない」と苦言を呈していた。

関連:DeFiプロトコルGrim Financeにハッキング 30億円以上が不正流出

また、ブロックチェーン分析企業チェイナリシスが先週発表したレポートでは、DeFiプロトコルをターゲットした資金流出が多発したことが確認され、2021年には中央集権型取引所(CEX)の被害額を初めて上回っていた。

関連: 2021年の仮想通貨利用率、DeFiプラットフォームの犯罪被害額は急増=チェイナリシスレポート

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧