CoinPostで今最も読まれています

ソフトフォークとハードフォーク問題/両者の意味と違いを解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ソフトフォークとハードフォークの違い
大きな違いとして仮想通貨が分裂するか(ハードフォーク)しないか(ソフトフォーク)が分かりやすいです。
ソフトフォークとハードフォークの実例
ビットコインで問題となっている点の対策案についても簡単に紹介します。
実際に実行された通貨の紹介
ソフトフォークはビットコイン、ハードフォークはイーサリアムが過去に実行済みです。
目次
  1. ソフトフォークとハードフォークの違い
  2. ソフトフォークとは?
  3. ソフトフォークを実行した通貨
  4. ハードフォークとは?
  5. ハードフォークを実行した通貨
  6. まとめ

ソフトフォークとハードフォークの違い

ビットコイン等の仮想通貨にはそれぞれルールが設定されています。ソフトフォークとハードフォークはこのルールを変更する際に使われる単語です。

両者の違いを簡単に表すと

ソフトフォーク→仮想通貨そのものの仕様変更

ハードフォーク→ブロックチェーン自体の仕様変更

と言い表すことが出来ます。

この用語が頻繁に出て来る話題として、例えば、ビットコインにはスケーラビリティ問題というものがあります。

ブロック容量がギリギリまで使用され、データ処理が遅れてしまい、そのために着金などが昔に比べて遅れています。

ブロック容量が小さい(1 MB)事によりこういった現象が起きてしまっていますが、これの解決案が、ブロックに入れる取引データの縮小(Segwit)、ブロック容量の拡大の2つです。

取引データの縮小(Segwit)はソフトフォーク、ブロック容量の拡大はハードフォークです。

これだけでは足りない、という方向けにこの記事ではもう少し深く掘り下げていきます。

ソフトフォークとは?

上記したように、ソフトフォークは仮想通貨そのものの仕様を変更するといったものです。

厳密に言えばブロックチェーンの分岐自体は行われます。しかしすぐに収束するために仮想通貨の永続的な分裂が起こらないとされているのです。

仮に分岐したそれぞれをA(旧ルール)、B(新ルール)とします。分岐したと言っても互換性はあります。よって過半数のマイナー達がB(新ルール)の方を支持するのであれば、ブロックチェーンはB(新ルール)に収束します。逆にA(旧ルール)が過半数の支持を集めてしまったとしても、分裂する訳ではなくA(旧ルール)に収束します。

つまり、どちらの結果に転んでもブロックチェーンは永続的には分裂しません。

ソフトフォークの代表例としてSegwitが挙げられますので、どういった仕様変更なのかを簡単に紹介します。

赤□→ブロック
青◯→取引データ

Segwitではこのようにブロック容量を変えず、ブロックに入る取引データを縮小して問題の解決を図ろうとしています。

ソフトフォークを実行した通貨

デジバイト(DigiByte)、モナコイン(MONAcoin)、ライトコイン(Litecoin)がソフトフォークによりSegwitを導入しています。

モナコイン(MONAcoin)とは?
ライトコイン(Litecoin)とは?

ビットコイン(Bitcoin)もSegwit導入が8月中に予定されています。

それ以外では、ビットコインはSegwitより前にソフトフォークによりPay to script hash(P2SH)というスクリプト(プログラム)を導入しています。当時は賛否両論でしたが、現在では当たり前の物となっています。

技術的な話を省くと、P2SHを採用することで高セキュリティのウォレットを構築出来るようになりました。

ハードフォークとは?

ハードフォークは、ソフトフォークと違いブロックチェーン自体の仕様変更となり、ブロックチェーンが永続的に分岐します。

ソフトフォークと同じように分岐したそれぞれをA(旧ルール)、B(新ルール)とします。A(旧ルール)もB(新ルール)も、ソフトフォークとは違い将来的に合流することはありません。永続的な分裂と言えるでしょう。

よってハードフォークは反感を得やすいです。

反対されやすいハードフォークではなく、全てソフトフォークで機能追加する方が良いとも思えますが、そう単純な話ではありません。

追加する機能によっては仮想通貨が分裂すると分かっていてもハードフォークせざるを得ない場合があるからです。

例として、ビットコインの問題点を解決する案の1つである、ブロック容量拡大があります。

先程は例としてSegwitを紹介しましたので、今回はブロック容量拡大について簡単に述べます。

赤□→ブロック
青◯→取引データ

このように、ブロック自体を大きくすることで取引データを多く入れることが出来るようにするのが、このハードフォークの狙いです。

ハードフォークを実行した通貨

THE DAO事件によって分裂したイーサリアムがハードフォーク例の一つです。

これによりイーサリアムクラシックが誕生したことは広く知られています。

イーサリアム(Ethereum)とは?
イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)とは?

まだ実行されてはいませんが、ビットコインもブロック容量拡大(1MB→2MB)のハードフォークが予定されています。

まとめ

ビットコイン分裂問題等の情報を調べると、ソフトフォークとハードフォークという単語がよく登場します。

この2つの単語を理解しているだけで様々な記事の内容が頭に入りやすくなります。

ソフトフォークとハードフォークは仮想通貨の価格変動にも大きく影響しますので、投資している仮想通貨のニュースで情報が出てきた場合は価格変動に注意する必要があります。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧