CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン乱高下、四半期騰落率-56.2%は歴代ワースト記録に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

1日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.4%安の272万円(20,127ドル)で推移。一時18,600ドルまで急落すも、日本時間8時過ぎには2,000ドル急騰する場面もあるなど乱高下した。

BTC/USD日足

先物市場のTotal Liquidationsでは、13日のような大規模なロスカットは確認されておらず、現物主体の売りをこなした可能性がある。

bybt

CMEのイーサリアム(ETH)先物は、DeFi(分散型金融)市場の混乱を背景に現物価格を下回って推移。マイナス乖離は過去最も低い水準まで落ち込んだ。

BTC、ETH先物の価格乖離

昨日までの相場では、指数悪化で軟調な株式市場の影響のほか、流動性危機と信用不安の渦中にある「Three Arrows Capital(3AC)」が英領バージン諸島の裁判所から清算を命じられたことが報じられ、市場心理が再び悪化。2万ドル水準の節目を再び下回ったことで急落を助長した。

同じく問題の渦中にある仮想通貨融資企業「Celsius Network(セルシウス)」は1日、資産を保護し流動性確保と安定運用のために尽力していることを報告した。

セルシウスは先月12日、顧客資産の引き出し(出金)を突如凍結して混乱を招いた。債権トークンstETHトークンなどの高リスク運用で財務難に陥ったと見られ、「破産法適用」の申請を視野に事業整理のコンサタントを雇用したとの報道もある。

また、The Blockの報じたところによれば、最大手取引所を運営するFTXは「セルシウスのバランスシート上の負債状況は想定より悪い」として救済を断念した。一方、3ACの貸し手の1つで同じく苦境に陥ったとされるBlockFiに対しては、2.5億ドルの融資契約締結を発表。買収を視野に救済する方針を示す。

関連:仮想通貨取引所FTX、セルシウスの救済は見送りか=The Block

関連:FTX、BlockFiを割安価格で買収か

シーズン騰落率は過去最悪に

FRB(米連邦準備制度)の金融引き締め政策に伴う株式市場の大幅下落も重なり、ビットコイン相場は前四半期比で過去最悪のシーズン騰落率-56.2%を観測した。2018年Q1の-49.7%を超える規模だ。

CoinGlass(四半期騰落率)

月間騰落率で見ても2022年6月は歴代ワースト記録となっており、2018年の仮想通貨バブル崩壊時や、2020年3月のコロナ・ショック、2021年5月の暴落局面の下落率を上回っている。

CoinGlass(月間騰落率)

足元では売りの過熱が顕著であることから、今後数週間で3ACやセルシウスなどの清算及び業界再編が進めば、目先の悪材料が出尽くし相場のアク抜けにつながるとの見方もある。

blockworksが6月30日に報じたところによれば、大手金融機関JPモルガンは「仮想通貨市場における債券周りの混乱は、もうまもなく終息する」と予測した。

Three Arrows Capital(3AC)などの事例を念頭に、弱気相場における高リスク運用の脆弱性を指摘しつつ、「より大規模な事業体が事態収束のために介入し始めている」ことを示唆した。CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)先物に基づくネット・レバレッジ指標では、すでに十分な解消が進んでいることを示しているという。

なお、データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは1日、米最大手取引所コインベースの「プレミアム・インデックス(Coinbase Premium)」が22年4月以来、初めてプラスに転じたことを報告した。

同指標は、Coinbase Proの価格(USD通貨ペア)とバイナンスの価格(USDT通貨ペア)の間のギャップを表したもので、グローバル基準に対して米機関投資家、及びクジラ(大口投資家)のセンチメントとポジション傾向を分析できる。

過去の例では、2021年にビットコインが過去最高値を更新していた時期の”Coinbase Premium”は、実に50ドル以上のプレミアム(上乖離)を維持していた。

Ki Young Ju氏は、今朝方ショートカバーを伴い急反騰したBTC(5分足)チャートとともに、コインベースのプレミアム・インデックスの推移に着目。「この上昇だけで必ずしも強気シグナルとは言い切れないが、直近安値付近の押し目買いの騰勢に機関投資家の存在があることは明白だ」と指摘した。

CryptoQuant

いずれにせよ中・長期では、歴史的水準で高止まりするインフレ指数が反転せず「金融引き締め」の流れが継続する限りは、株式市場の下落と連動する可能性が高く十分留意したい。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧