CoinPostで今最も読まれています

「現在の法制度でビットコインを通貨と認めることは出来ない」インド中央銀行が宣誓書で言明

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

インド準備銀行「仮想通貨は合法通貨とは呼べない」
インド準備銀行(RBI)が同国の最高裁判所に提出した宣誓書の中で、ビットコインを初めとする仮想通貨に対する立場を明らかにした。RBIは、仮想通貨は法の定める「インド通貨」の定義を満たしていないとする。なお同国では、RBIのとインド証券取引委員会(SEBI)の2当局が、仮想通貨関連立法に向けた動きを取っている模様だ。
インド準備銀行とは
インドの中央銀行。インド準備銀行設置法に依拠し、紙幣の発行/金融及び通貨の安定化促進/金利政策/為替管理/重要産業への投資といった権限を有する。1949年に国有化。現総裁はラグラム・ラジャン氏。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

9月12日にインド準備銀行(RBI)が同国の最高裁判所に提出した宣誓書の中で、ビットコインを初めとする仮想通貨に対する立場を明らかにしました。

今回のRBI宣誓内容のポイント

CoinPost編集部では、今回RBIが提出した宣誓書から、ポイントを次の5点にまとめました。

  1. 仮想通貨は物理的形状を有していない。また、印刷/刻印等のインド・ルピー表記がない。よって法の定める「インドの通貨」の定義を満たしていない
  2. 仮想通貨は主権国家が発行したものではない。よって外国通貨と位置づけることも出来ない
  3. RBIが合法通貨を指定する根拠法令がFEMA(Foreign Exchange Management Act, 1999: 外国為替管理法, 1999)である。しかしFEMAが合法としているのは小切手や為替と同様の特徴を持つ通貨に限られる。
  4. 仮想通貨の法的位置づけがインド法には存在しない。この観点からは、決済システム法(Payment and Settlement System Act)にも該当しない。
  5. 当然ながら、RBI、FEMA、PSSAは最高法規であるインド憲法の下にある。

以上から、RBIの宣誓書は次のように結論づけます。

「RBIはインド政府に対し、ビットコインを初めとする仮想通貨の法的位置づけを(一方的に)決定することは出来ない。(中略)また、FEMAに依拠するならば、それらを合法通貨と呼ぶことも出来ない

今後の動き

RBIの動向

RBIは過去の声明でインド国内における仮想通貨の規制を支持する立場を表明しています。

しかし実際の規制手続きを始めるには具体的な定義が必要です。

インド国内では現在、ビットコインはその金銭/商品/資産のいずれでもあるような多面的な特徴から、定義が宙に浮いた状態となっています。

RBIはこの状態を解消するために、「商品分類の資産」としての法的位置づけを与えたい意向と伝えられます。

SEBIの動向

また、現行法上、規制の枠組みはRBIの他にインド証券取引委員会(SEBI)も担います。

SEBIはすでに職員をスイス、イギリス、日本に派遣し、仮想通貨の視察を実施しています。

SEBIにも、自らの主導で新たなビットコイン法を立法させたい意向があるようです。

次回聴聞会は9月17日

インド最高裁は現在、公聴会を開き、RBIと仮想通貨取引所の関係者に聴聞を行っています。

次回の聴聞は9月17日に予定されています。

参考記事:Current Legal System Can’t Recognize Bitcoin, India’s Central Bank Tells Supreme Court

CoinPostの関連記事

インド、2日間の仮想通貨規制の公聴会が控える|規制撤廃が期待される
明日9月11日から、インド準備銀行(RBI)による仮想通貨規制に関する最高裁判所の公聴会が開始され、今回の公聴会では、規制の撤廃などの見直しを行う可能性がある。
インド政府、日本の金融庁に視察団を派遣|仮想通貨禁止令が覆る可能性も
世界人口第2位のインドが”仮想通貨の規制問題”に揺れている。これに伴い、インドの証券取引委員会は、日本に視察団を派遣した。政府関係者は、とある理由から、「現行の仮想通貨取引禁止令は覆される」との見方を示している。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧