CoinPostで今最も読まれています

米国のベンチャーキャピタル:安定通貨プロジェクト「MakerDAOトークン」に多額の投資

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米国VCが仮想通貨Maker財団と提携
米国VCが仮想通貨Maker財団との提携を発表した。米ドルに裏付けられた安定通貨Daiの価値や信頼性を保証する通貨として知られており、初の自立分散型組織(DAO)としての「安定通貨の実現」に向けて注目されている。

米国VCが仮想通貨Maker財団と提携

アメリカのベンチャーキャピタル企業Andreessen Horowitz社(以下、a16z社)が、1500万ドル(約17億円)の資金を投じて、安定通貨プロジェクトMakerDAOのMakerトークン(MKR)を購入したことが明らかになりました。

その購入数量は、MKR全供給量の6%に当たるとされています。a16z社は、今回の投資を”戦略的な購入”であると記述、その発行母体であるMaker Foundationと提携を行うことも発表しました。

2009年に創業されたa16z社は、過去にAirBnBやFacebook、Uber、Githubなど世界的に広く普及するサービスの初期投資だけでなく、仮想通貨取引所「Coinbase」や、最も有名なdAppsゲーム「CryptoKitties」などの仮想通貨プロジェクトにも関わってきた実績を持っています。

今回のMKRへの投資は、今年6月に設立された、330億円規模の仮想通貨特化ファンドに関するプロジェクトの一環であるとされています。

仮想通貨Maker(MKR)とは

仮想通貨Maker(MKR)は、米ドルに裏付けられた安定通貨Daiの価値や、信頼性を保証する通貨として知られており、イーサリアム上で実行される独自のスマートコントラクト機能であるCDP(collateralized debt position)スマートコントラクトや、自動レート設定システム(TRFM)を備えています。

仮想通貨テザー(USDT)などの既存安定通貨は、その通貨を管理する組織が存在しており、中央集権的特性を払拭できていません。よって、初の自立分散型組織(DAO)としての安定通貨の実現に向けて注目されているのです。

a16z社でゼネラルパートナーを務めるKatie Haun氏は、「未来の経済は分散型の安定通貨に帰属する」と言及し、「昨今高まりつつある安定通貨市場においてMakerDAOこそが「先行者であり、イノベーターである」と主張しました。

そして、Maker Foundationは、今回のa16z社との提携によって、3年間の運用資金を保証すると記述され、営業、ビジネス発展、マーケティングなど、プロジェクトを発展させる上で必要不可欠な専門知識がa16z社から提供されるとされています。

これは、MKRトークンの購入だけでなく、今まで、AirBnBや、Facebookなどを成功に導いてきたノウハウが提供されることを意味しており、今後のMakerDAOプロジェクトの成功を大きく後押しするものになるのではないかと期待されています。

イーサリアムの創業者であるVitalik Buterin氏も、MakerDAOがイーサリアム上で運営されている中でも”最も興味深いプロジェクトの一つである”とコメントしており、「包括的な仕組みやその分散型を目指す過程が非常に魅力的である」と言及しました。

現状の仮想通貨の問題

a16z社は、自社公式サイトにて、仮想通貨のボラティリティこそが、決済への使用を妨げていることを語り、結果的に、金融サービスや金融商品への使用の障壁となっていると主張し、以下のように記述しています。

例えば融資。現時点で、ビットコインを使用して長期での融資を行うことは現実的ではない。

なぜなら、その融資は返済されなければならないが、返済時点でビットコインの価値がどのように変化しているか予測がつかないからだ。

そして、通貨として必要不可欠な特性である安定性を有した安定通貨こそが、既述の融資や、決済、デリバティブなど仮想通貨のさらなる普及に繋がると言及されました。

現時点で、テザー(USDT)やGemni Dollar(GUSD)、TrueUSD(TUSD)、Dai(DAI)など多くの安定通貨が台頭してきており、今後も競争率が高まっていくことが予想されていますが、今回、実績を持つa16zと提携を行なったMaker Foundationが関係しているDai(DAI)も、その競争で注目すべき安定通貨となっていくと言えるでしょう。

CoinPostの関連記事

ユニオンバンク、スイスフランを裏付けとする仮想通貨の発行を発表|規制下の銀行では世界初
リヒテンシュタインのUnion Investment Service Bank AGは、独自のセキュリティ・トークンと法定通貨に裏付けされたステーブルコイン(the Union Bank Payment Coin)を発行すると発表した。
初心者でもわかるDeFiプロジェクト「Maker」とは|特徴や仕組みを解説
仮想通貨Maker(MKR)は、DeFiで広く使われるステーブルコイン「Dai」も発行しているプロジェクト。本記事では、独自通貨DaiとMKRの特徴や仕組み、その意義などを解説。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/18 木曜日
12:00
RWA分散型金融Centrifuge、23億円調達
Centrifugeは新たな資金を利用し、Baseチェーン上に構築され、Coinbase Verificationと統合されたRWA向けの機関投資家グレードの融資市場の構築に取り組んでいく。
10:50
分散型決済Slash Payment、エアドロップ第一弾の詳細発表
仮想通貨決済サービス「Slash Payments」は、独自トークンSVLエアドロップ第一弾の詳細を発表した.。SlashのNFT保有者などが対象となる。
08:15
Roninチェーンが初のWeb2ゲームIP導入、韓国の「Ragnarok」
「Ragnarok: Monster World」は、Ragnarokが出すWeb3戦略ゲームで、タワーディフェンスとモンスター収集の要素を組み合わせたこのゲームだ。プレイヤーは「Ragmons」を集めたり、PvPモードで戦ったり、ギルドを作ったりできる。
07:15
「4月末までにブラックロックのビットコインETFがGBTCを追い抜く可能性」アナリスト予想
仮想通貨ビットコインのETFについて、4月末までにはブラックロックのIBITがGBTCを追い抜くとブルームバーグのアナリストが予想。両ETFの差は確実に狭まってきている。
06:30
ワールドコイン、独自のレイヤー2「World Chain」発表
ワールドIDを持ち人間であることが確認されたユーザーは、ボットよりも優先的に仮想通貨のブロックスペースを利用でき、無料のガスも利用できる。
06:00
TikTok関連企業BytePlus、Suiブロックチェーンを採用
BytePlusとの提携のほか、Sui財団がリアル・ワールド・アート・トークン化(RWArt)の先駆である「Artfi」に投資を行ったことも発表された。
04/17 水曜日
17:30
Polyhedra Networkがグーグル・クラウドと提携 ゼロ知識インフラ「Proof Cloud」を発表
Polyhedra NetworkがGoogle Cloudと提携し、ZK-as-a-service「Proof Cloud」を発表。ゼロ知識証明の生成を簡略化し、個別要件に最適なインフラストラクチャを提供する。Google Cloudは、AIの品質管理に関する機械学習機能を強化するため、ゼロ知識技術を活用するためにPolyhedraと協力する方針だ。
17:29
HashPalette『THE LAND エルフの森』と『EXPO 2025 デジタルウォレット』のコラボ企画発表
メタバース型ファーミングブロックチェーンゲーム『THE LAND エルフの森』と『EXPO 2025 デジタルウォレット』のコラボ企画が2024年4月24日に開始。特別な釣りイベントで万博チケットを獲得するチャンス!NFT関連事業を手掛けるHashPaletteが開催。
16:16
コインチェックTVCMを5月に放映開始、稲垣吾郎と鈴木もぐら出演
コインチェックが新CM「コインチェッくん篇」を、半減期後となる2024年5月から放映開始。稲垣吾郎と鈴木もぐらが出演。暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン買うならコインチェック」と訴求する。過去のCMからの一貫性にも注目だ。
12:18
ビットコイン推移は正念場、足元のETF需要は伸び悩む
イランとイスラエルを巡る中東情勢不安が株やビットコイン市場に重くのし掛かる中、6万ドルのサポートライン上で際どく推移するBTC価格。ビットコインETFへの資金流入は、過去4週間にわたって減少傾向にある。
12:10
住宅資産トークン化の「Homium」、アバランチ上で立ち上げ
住宅ローンのトークン化プラットフォーム「Homium」は仮想通貨アバランチのチェーン上で、トークン化住宅資産によるローンを立ち上げた。
10:10
韓国ウォン、対仮想通貨取引高で世界トップに 日本円は?
金融リサーチ企業Kaikoは、中央集権型取引所におけるビットコインなど仮想通貨取引高で、韓国ウォンが米ドルを上回ったと指摘した。
08:50
イーサリアム大口保有者、50億相当を売却
50億相当の仮想通貨イーサリアムを売却して約6億円の損失を出した大口保有者がいることをLookonchainが報告。このアドレスは先月から注目を集めていた。
08:30
Web3のMMORPGゲーム「EFAS」、ソラナ上で経済圏構築へ
EFASはソラナラボが提供する「GameShift」を用いる。「GameShift」とは、ソラナラボが2023年11月にベータ版をリリースした、ゲーム開発者がソラナ上でブロックチェーンを活用した体験をより簡単に作成できるように設計されたプラットフォームだ。
07:30
ソラナ混雑原因のOreマイニング、v2に向けて採掘活動を停止
仮想通貨OREマイニングの停止は永久的なものでなく、システムを最適するためのバージョン2をリリースするために一時的に休止するものだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧