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ビットコインが急騰、ロングポジションの増加が重要な局面を示唆|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインが為替に連動
日本の連休最終日、相場に盛り上がりははかけるが、その中で為替の急落にビットコインの値動きが連動するなど、複数の動きも確認された。また、相場転換を見る上で重要な3つの指標を掲載、考察した。

仮想通貨市場

仮想通貨市場は8日、日本の連休最終日となるも以前相場に盛り上がりは見えずに横横な相場を維持しているが、その中で複数の動きも確認された。

今回確認されたのは2点、為替に連動する動きと、ペナントのレジスタンスライン抜けだ。

為替に連動する動き

まず、日本時間17時過ぎにドル・円が113円70銭台から急落、その価格推移とビットコインが高い連動性を示し、日本円建で取引されるビットコインペアが大きく下落した。

※基準チャートUSDJPY、オレンジ:BTCJPY(bitFlyer)、青:BTCUSD(bitfinex)

TradingViewにて、円建てとUSD建のビットコイン取引ペアを比較するとその影響は一目瞭然であり、為替の動きに円建てビットコインペアが大きく影響を受けていることがわかる。

また、本日中国にて、中華人民共和国の成立を記念する祝日「国慶節」の7連休(10月1日から7日まで)による株式市場の休場が明けたことで、中国株が急落、人民元と中国国債先物も下げたが、仮想通貨への資金流入は見られず、リスク回避資産としての見方はされなかったようだ。

ペナントのレジスタンスライン抜け

ビットコインのチャートを見ると、ここ数ヶ月で見られた強いトライアングルの形成が指摘されていたが、今回基準にするラインで見た場合は、一時的にレジスタンスラインを抜けた事が確認された。

日足のチャートではわかりくいが、5分足のチャート(下のチャート)に直すと、形成されたペナントのレジスタンスラインを抜けた後に2度の価格高騰が見られている。

19時50分に急騰が確認

2度目の上抜けを確認した後、ビットコインは一時下げるも、日本時間19時50分から大きな急騰を記録した。

当時の状況を仮想通貨トレーダーのハルさんが動画で解説している。

急騰時に2度の出来高の急騰が見られたほか、大きく動いたbitfinexのショートとロング比率において、ロングが急増したことがLS比率から明らかになった。

ショートポジションの減少は見受けられなかったため、bitfinexでのショートスクイズによる急上昇では無い模様だ。

この影響で、Bitmexの取引所アクセスが集中している声が相次いでいたが、22時時点ではすでに解消されており、今後この上昇相場を維持できるかが重要な動きとなるだろう。

出来高の重要性

今後の相場を支えるのは、大きな力と基礎となる出来高となるだろう。

仮想通貨メディアCCNも、現在のビットコインがどのように価格が月に行くか(WHEN MOON)という記事で、出来高の重要性を紹介している。

CCNでは、価格が高値を更新するプロセスにおいて、出来高と価格の比率の重要性(価格だけ高騰しても意味がないこと)と、大量の出来高には、一般的に機関投資家やスマートマネーと関連性が高いことを指摘した。

出来高に伴う上昇が大前提にあるとし、その出来高を作り上げる「力」には機関投資家などの動きに重要性があるということだ。

このような価格ブレイクには、テクニカル指標などに基づくボットや空売り筋による価格の壁が作り出されるが、壁を打ち破るためには、基本的な必要条件として大量の資金がビットコインに投入される必要があると指摘、強気市場の前には、大きなショートの踏み上げなどで、空売り筋が見られなくなる(ショートポジションの減少)が見られ、それらをひとつの指標として重要視すべきであるとした。

3つの転換材料

また、CCNは仮想通貨市場において以下の3つの転換材料を指摘した。(なお、下の内容はCCNのトピックを元にCoinPostが考察した内容)

これら3つの内容が、ビットコインを押し上げる大きな転換点となる可能性がある。

ビットコインETF

ビットコインETFは、現在の仮想通貨市場を追っている人なら最も重要な動きのひとつであることは理解しているだろう。

米SECは、仮想通貨業界初となりえるビットコインETFの許可に関して議論を重ねている。

これらのETFは、最も期待されるVanEck版ビットコインETFが継続審議となっている他、最近プラスの動きとして、一時は非許可となった複数のETFについて、パブリックのコメントを求めることで、一時的に不許可の判決を保留(再審査)にする動きが取られている。

また、SECのコミッショナーの一人、Hester Peirce氏(クリプトママ)は同規制当局に対して、過去にETFの申請をビットコインの現物市場に関する懸念点の為に拒否したことを厳しく非難、ETF商品の問題に主眼を置くべきだと主張している他、トランプ大統領指名によるSECの新執行委員承認が行われ、証券法を熟知している専門家でもある”5人目”の委員が加わることで、ビットコインETFには追い風との見方がとられている。

いずれにせよ、現在の仮想通貨市場において最も重要なファンダメンタルズ要因であることは間違いない。

既存市場の崩壊

2つ目に挙げられたのは、既存の金融市場でバブル崩壊の可能性と、それに伴い大量の資金流入が予想されている点だ。

現在中国とアメリカとの間でなされている取引交渉に最も大きな関心を集めており、大統領トランプ氏は2000億ドル規模の中国製品を関税対象にする意向を示しと着々と議論を進めている。

まさに、2つの経済大国アメリカと中国との間で繰り広げられる貿易戦争は、アメリカドルと中国元の両方の価格上昇を招き確実に多くの市場を衰退させる可能性があると指摘されている。

また、市場の恐怖指数となる CBOE Volatility Index、aka the VIXは木曜日に32%上昇し7月始め以来の高値となったが、以前より恐怖指数であるVIXとの相関、またそれに伴う新たな資産先の選択肢としてのビットコイン(仮想通貨)が話題になっている。

既存の相場が暴落すると大きく上昇、投資家心理を測る基準として使用され、相場の先行き不安に連動するとされる恐怖指数「VIX」。

VIX指数分析家であるEquity Armor Investments代表Brian Stutland氏に、以前CNBC番組内で、このVIXとビットコインの相関関係を指摘している。

これは、VIX指数と30日前のBTC価格に相関関係が見られ、金融市場の信用リスクを見る上での指針となっていると指摘したものとなるが、これは、ビットコインが信用リスクを抑え、株式市場のリスクからも引き離す新たな資金の逃避先となっている可能性を示唆している。

最近見られる特定国の経済危機などで高まる仮想通貨需要の報道も含め、金融市場の動きは今後より重要視して、仮想通貨の値動きと見ていく必要があり、既存の金融商品や資産の価格の連動性は今後も高まると見て間違い無いだろう。

Hype Cycles

ハイプサイクルとは、主に5つの期間に分類される。

  • 黎明期
  • 流行期
  • 幻滅期
  • 回復期
  • 安定期

これらのハイプサイクルは、複数の業界において用いられるが、仮想通貨市場においても重要なサイクルの一つと言えるだろう。

まず昨年末の高騰を第二期に当たる「流行期」とするならば、今までの業界の動きはまさに「幻滅期」と言えるだろう。

では、現在、または今後控える幻滅期、回復期、安定期はどのような傾向が見られるのか?Wikiに適切な説明があったので引用説明とする。

幻滅期-技術は過度な期待に応えられず急速に関心が失われ、「幻滅のくぼ地」に入る。そしてメディアはその話題や技術を取り上げなくなる。

回復期-メディアでその技術が取り上げられなくなった一方、いくつかの事業は「啓蒙の坂」を登りながら継続し、その利点と適用方法を理解するようになる。

安定期-広範に宣伝され受け入れられるようになると、技術は「生産性の台地」に到達する。その技術は徐々に安定し、第二世代、第三世代へと進化する。その台地の最終的な標高は、その技術が広範に適用可能かあるいはニッチ市場のみかによって、様々である。

参考記事はこちらから

まさに、幻滅期の内容は、今の仮想通貨の状況に一致している。 

以前多く見られた仮想通貨関連のブログも目に見えて減少傾向にあることや、メディアの露出も多少少なくなっていると言える。

しかし、その一方で回復期に記載される「いくつかの事業は「啓蒙の坂」を登りながら継続」という部分が、現在の仮想通貨業界に見え始めている(規制の動きや主要プロジェクトの動き)と思われ、徐々に仮想通貨業界、または相場は、回復期に転換し始めているのかもしれない。

これらを総じて見ていきたい指標は「メディア」の動きだ。

CCNの指摘でも、ビットコイン価格は低水準での推移が続いているものの、良いニュースが続き、特に機関投資家とCNBCやBloombergといったような報道機関のアクションが重なれば極めて高確率で価格の上昇を招く可能性は十分に高いと言及している。

ハイプサイクルを示すメディアの動きは、市場の関心を如実に表ており、これらの活発な動きと良いニュースの発表、またそれらが起きた後のチャートの動きが、回復期を見る上で重要な指標となるかもしれない。

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