CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン急騰の全容がチャートから明らかに、今後の懸念点も考察|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場
ビットコイン相場は週末続いたボラティリティの低い相場から一点大きく価格が乱高下した。しかし、その動きを追っていくとチャートから価格暴騰の全容と懸念点が見えてきた。

仮想通貨市場

仮想通貨市場は15日、ビットコイン価格が日本時間14時から急騰したことで相場を賑わせたが、急騰の流れが強かったことで下落に転じると反落の速度もはやく、短時間で急激な乱高下が見られる相場になった。

このビットコイン急騰の中で、高い上昇率を見せたのが、bitFlyerとBitmexと違うLSポジション比率を示していたBitfinexで、他の取引所と異なり高いショートポジション(売り目線)を巻き込み、bitFlyerが75万円まで価格を伸ばしている中で、7787ドル(87万1000円)まで急騰、他の取引所と大きな乖離を生み出した。

上記のチャートでも明らかなように、チャート下部に表示されたショート比率が下落とともに急激に減少していることがわかる。

急騰前の水準では、下記の比率のようにショートポジション方のLS比率で多い状況を示しており、ショートポジションの増加地点が6623USD(740,961円)と、急騰後の価格よりかなり低い地点から右肩上がりに増加していたことから、その影響を大きく受けた(含み損からロスカットへ)ことがわかる。

Bitfinex比率 出典:coinfarm.online

急騰の要因

また、今回の急騰の直接的な要因は、以下の2点だ。

1.3度も跳ね返されていたフィボナッチ重要ライン抜け

2.USDT売りとBTC急騰の逆相関

まずこれまでの動きを追っていくと、ビットコイン価格は11日、NY株式市場や日本の株式市場など、世界的に金融市場の価格が下落したことの煽りを受けた他、日足のパラボリックが売り目線に転換したことなどの影響で価格が急落、相場一服後は69万8000円付近を上下にヨコヨコするボラティリティの低い相場が続いていた。

価格が動いたのは、日本時間早朝、先週末に影響を受けた株式市場の動きを意識する形で、株式市場の寄り付き時間に当たる9時前に価格が下落に傾いた。

しかし、ビットコイン価格推移は、bitFlyerFX上で69万2000円でトリプルボトムをつけるなど底値の強さを示し、日経平均こそ続落したものの、価格が反転した。

底を確認したビットコインは、3度も跳ね返されていたフィボナッチ78.6%ラインを抜けると、レンジ相場が続いていたことも含め、上昇への方向性が定まり、価格が大きく急騰した。

この価格推移に動きを見せたのが、ここ数日価格の下落が懸念されていたUSDTなどステーブルコインの動きだ。

当時のUSDTUSD(クラーケン)とBTCUSD(Bitfinex)のチャートを比較すると、以下の様に綺麗な逆相関関係が見られている。

この動きが示すのは?

この動きが示すのは、USDTからBTCへ資金が大きく動いたことが言えるだろう。

まずこのUSDTの下落が大きくなったのは、10月9日、bitfinexのウォレットから1億USDT(110億円相当)がTether treasuryに送金されたタイミングと類似点が見られ、結果2%もの乖離が見受けられた。

出典:omniexplorer.info

USDTは設計上、USDTの発行に対応するUSDを担保にしている事で、1USD=1USDTを保っているため、かなり危険な状況と見られた格好だ。

2回目に大量のUSDTが動いたのは、10月14日5時30分あたりで、2億USDTが送金された履歴が確認されている。

出典:omniexplorer.info

この時刻をUSDT/USDのチャートに縦線で表示させると、確証はないものの、下落タイミングと一致している見方ができると言える。

ビットコイン価格推移との関係性を見ても、USDTが売られ、BTCが買われた事で、逆の相関関係を示すチャートが出来上がったものと考えることができる。

しかし、これはUSDTの懸念からビットコインに資金が流れたのではなく、意図的に売却されたものがチャートに反映されたものと考えたほうがいいだろう。

理由はUSDTは仮想通貨市場の懸念材料として、ビットコイン価格推移にも密接に関わっていると指摘される論文も過去に発表されているため、USDTの懸念材料は、ビットコインの懸念材料に直結するためだ。

動いた資金が2億USDTということで、1USDT=1USD換算だと223.7億円に該当するため、巨額資金の売却とショートカバーによる急騰の可能性が高いと言えるのではないだろうか。

海外取引所もUSDTの対応に動く

海外大手取引所OKExは、このUSDTの影響を懸念してか、他のステーブルコインの上場を発表した。

OKEx は、公式発表にて4つの米ドル価格安定通貨が上場を告知。

*以下がその4つの通貨の上場通貨リストとなる。

  • GUSD
  • PAX
  • USDC
  • TUSD

またこの背景と考えられる要因の一つに、直近の相場での、USDT建てを有していない取引所(Kraken、Bitstamp、Geminiなど)とUSDTを提供している取引所(Bitfinex、OKEx、Huobiなど)とで、ビットコインの価格に大きな乖離が見られていたことが挙げられるだろう。

この様な動きを見ると、本日の急騰でトレンド転換を見るのは早いと思われ、今後これらの動向を含め、慎重に相場を追っていく必要があるだろう。

▶️本日の速報をチェック

仮想通貨(ブロックチェーン)関連株

仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄

日経平均株価が軟調で地合いの悪い中、昨日大引け後に発表した第1四半期の連結経常利益が、前年同期比90.4%増の7.9億円に拡大したことで、グノシー(6047)がストップ高。

同社は先日、ブロックチェーン関連事業を展開するため、AnyPayとの合弁会社「LayerX」の設立を発表。市場から好感されて株価が高騰していた。

CoinPostの仮想通貨関連記事

【速報】Bitfinexが入金再開に関する公式声明を発表、新たな法定通貨システムを導入予定
大手取引所Bitfienxは公式ブログを通して、10月11日から一部ユーザーの法定通貨入金を停止していると明らかにし、10月16日の入金開始を目指して現在新システムを実行中と発表。
仮想通貨ビットコインの乱高下と株式市場の相関をデータ分析|リサーチ会社の見解も
ビットコイン価格の乱高下に株式と正の関係が見られた件をリサーチ企業が分析。現在では下落時のみ相関が見られることでリスクオフ資産との見方はされていないようだ。では今後のビットコインはどう変化するのか?

有望視されている仮想通貨(ブロックチェーン)関連株の最新情報は、以下の記事でまとめているので参考にどうぞ。

CoinPostの仮想通貨関連銘柄関連記事

Gunosy設立のLayerX|技術力を活かしブロックチェーン業界をリード
LayerX福島良典社長へ独占インタビュー 7月12日に、株式会社Gunosyはブロ...
仮想通貨(ブロックチェーン)本命銘柄|関連株の最新情報まとめ
株式市場の仮想通貨(ブロックチェーン)の関連株一覧です。仮想通貨(暗号通貨)の将来性と市場の盛り上がりに伴い、時価総額(株価)の大幅上昇を期待できる本命銘柄と最新のポイント解説をまとめています。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧