CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン下落が優秀な仮想通貨企業の買収合併の加速化する原因|米大手機関投資家のデータ分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの下落が優秀な仮想通貨企業の合併買収を加速化させる
米国の大手機関投資家JMP証券のデータ分析は、倍以上の仮想通貨企業の合併と買収はビットコインの54%下落に繋がると示す。 下落相場の中、優秀なブロックチェーン企業を買収するのは敏腕とされる。

米大手メディアCNBCの報道 によると、ビジネス交渉のプロこそが今年のビットコイン下落を利用し、よりリーズナブルな価格で仮想通貨界隈の企業合併や買収(M&A)を行っている模様だ。

低調が続く全体相場を他所に、仮想通貨業界内や他業界からのM&Aビジネスはもはや「記録更新」をしている。

下落相場と買収の上昇傾向

CNBCの報道によると、米国の大手機関投資家『JMP証券』は、企業専門データベース企業PitchBookのデータを分析した結果、ビットコインがATHより54%も下落してきているものの、今年度における仮想通貨・ブロックチェーンのM&Aが200%も増えているとの結論に至った。

出典:JMP Securities

なお、多くの買収がプライベート交渉であったため、その規模は判明できないが、JMPはその多くがグローバルで行われており、1億ドル未満で比較的に小規模な案件だと言及した。

M&Aと仮想通貨相場の相関性

このような買収急増は、ビットコインの価格下落、そしてそれに連動する多くのアルトコインの価値低下に繋がると同報道では記述している。

JMPの『ブロックチェーン・デジタルアセット投資部』を統括するSatya Bajpai氏によれば、ビットコインに連動するアルトコインを含む全体時価総額の縮小が故に、初期段階にあるスタートアップは安値で買収、もしくは投資を受けている。CNBCのインタビューで、Bajpai氏はこのように述べた。

現在、アセットの価格錯誤が起きている。つまり、優良な企業でも、そのICOトークンは主にビットコインに相関性を保つため、戦略的買収の提案やその他のビジネス機会を引き寄せやすくなっている。

大量買収の好機とは

では、なぜ下落の中で、ブロックチェーンが買われやすいのか、CNBCの解説によれば、ビットコインは10年ほど存続しているが、それ以外の仮想通貨企業は立ち上げられてからわずかな年月しか経過していないため、この進展の早い業界のペースに追い付こうとする企業にとって、一から立ち上げるよりも買収した方が手っ取り早いとのことだそうだ。

Bajpai氏の言葉を引用すれば、このようになる。

買収は安くないが、将来性を秘めている技術とプロダクトはすぐ手に入る。この業界はまるで、ランニングマシンのようなものだ。生き残るためには、新たな技術へ投資し続けなければいけない。

また、Bajpai氏によると、革新的技術、そしてその人材に対し、『土地強奪』という業界に置かれる地位確定を図る戦略が現在用いられている様だ。

もっとも直近の例として、「10月18日に、米国のメガバンクゴールドマンサックスが仮想通貨カストディ企業BitGoに巨額出資を行ったこと」だ。

ゴールドマンサックスが仮想通貨90種類以上対応のカストディ・サービスに出資を敢行
ウォール街メガバンクゴールドマンサックスが仮想通貨90種類以上対応のカストディ・サービスに出資を敢行。 この出資の背景にはゴールドマンがカストディ事業へ本格参入の第一歩として話題となっている。

仮想通貨界隈の人材確保という例に関しては、つい先日、Coinbaseの創立メンバーを今年12月に正式運転すると予定されている仮想通貨取引所Bakkt(NYSEの姉妹会社)のCOOに起用したことが挙げられる。

『仮想通貨市場は、原油に匹敵する進化を遂げる』新取引所Bakkt CEO
先日、Coinbaseの創立メンバーをCOOに起用した取引所BakktのCEOは、「仮想通貨市場も原油に匹敵する規模の”革新的な進化”を遂げる」と見込む。さらにBakktのCEOは、資金混同や再担保契約を行わないと明言した。

なお、ユーザ数がスタートアップの重要な財産であるため、買収や出資という戦略は、新たなユーザを加えることができるという魂胆である。

さらに、従来の企業と違い、ICOを行った企業は、ユーザが支持するプラットフォームに価値が付くものの、機関投資家はおそらくその会社の株を入手したがるとも考えられるため、その買収価格や投資方針はより複雑となる可能性が高いとされる。

同CNBCの報道によれば、このすでに複雑なビジネスをより複雑にするのが、スタートアップがある程度発展し、実績が実る前に買収はすでに行われたという。

このようなトレンドを、「スタートアップ企業に話題性や人気が出ていれば、買われがちだ。買収規模が小さくても、その買収数は増える。なぜなら、そのような数を増やす買収こそが変化が絶えぬこの業界で成長していけるもっとも実行可能な方法だ」と、説明をした。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧