CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム企業連合、企業利用を促進する2つの新仕様を発表 Devcon4イベント

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Enterprise Ethereum Allianceの新発表
イーサリアムブロックチェーンの企業利用を促進するEnterprise Ethereum Allianceは、10月30日からチェコ共和国にて年次イベントDevcon4を開催し、”Client Specification V2”および”Off-Chain Trusted Compute Specification V0.5”と呼ばれる新仕様を発表した。

Devcon4での新情報

イーサリアムブロックチェーンの企業利用を促進することを目的として設立され、マイクロソフトやJPモルガンを始め500社以上の参画企業を持つイーサリアム企業連合(Enterprise Ethereum Alliance:以下、EEA)は、今や世界最大級のブロックチェーンコミュニティとなっている。

そんなEEAは、今月10月30日から11月2日にかけてチェコ共和国のプラハにて、第4回目となる毎年恒例の年次イベントDevcon4を開催した。

昨年メキシコで開催されたDevcon3では、2000人以上が参加し、スケーラビリティ問題の解決策の一つとして注目されたシャーディングについても多く議論されていた。

そして、今回開催されているDevcon4にて、EEAは”Client Specification V2”および”Off-Chain Trusted Compute Specification V0.5”と呼ばれる新仕様を発表、新たな動きとして注目を集めている。

Client Specification V2

Client Specification V2(バージョン2)は、イーサリアム開発者達が一定の基準に達していることを証明するものであり、異なるブロックチェーン同士の相互運用性を高め、企業やスタートアップが使用する際の敷居を低くできるとされている。

その前身となるClient Specification 1.0(バージョン1)は今年5月に発表されており、独自承認機能の実装を強いられていた企業も、相互運用性を最大限高めた共通のフレームワークを利用することができるようになった。

EEAの常任理事を務めるRon Resnick氏(以下、Resnick氏)はその高い相互運用性を、携帯電話とSIMカードで以下のように例えた。

私が言う相互運用性とは、通信業社のような相互運用性を指す。例えば、私が、ある国で携帯電話を買う。そして、それを他の国に持っていって、現地でSIMカードを購入したとしても、使えることは明確であり、高い相互運用性があると言える。

Renick氏は続けて、イーサリアム開発者たちがその新しい仕様を使用し、相互運用性のあるコードを書いていくことで、法人顧客もEEA仕様のソリューションを採用するきっかけに繋がると主張した。

Off-Chain Trusted Compute Specification V0.5

2つ目の新仕様である”Off-Chain Trusted Compute Specification V0.5”は、一連のAPIを提供することで、ゼロ知識証明や複数者による計算などのオンチェーン上で処理するには重すぎるとされる処理を代替としてオフチェーンで処理、その結果をメインチェーンに記録することを可能にする仕様である。

Renick氏は、そのオフチェーンでの信頼できる処理(trusted compute)は、パフォーマンスだけでなく、プライバシーも高めることに成功しており、まさに一石二鳥であるとコメントし、以下のように続けた。

その実用化がサプライチェーン、銀行、小売を始めとするどの分野のエコシステムであっても、その企業は候補の中から、最適な信頼できる処理(Trusted Compute)方法を選ぶことができる。

さらに、EEAは今月10月初頭に同様に世界最大級のブロックチェーンコミュニティであるHyperledgerと提携し、”ブロックチェーン技術の幅広い普及”を目的として共同で取り組んでいくことが発表されていることから、今後もさらなる発展が期待されている。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

世界3大ブロックチェーンコミュニティの内2つ、HyperledgerとEEAが提携
10月1日に、世界で最も影響力のあるコミュニティの2つであるHyperledgerおよび、Enterprise Ethereum Alliance(EEA)が、”ブロックチェーン技術のさらなる普及”に向けて共同で取り組んでいく事を発表した。この発表により、両機関のネットワーク間における相互運用性が大幅に上昇することが期待されている。
EEA:イーサリアムブロックチェーン上の共通設計仕様を発表|大企業誘致へ向け前進
イーサリアム企業連合(EEA)が、イーサリアムブロックチェーン上での共通設計仕様のリリースを発表しました。また、EEAの常任理事は、イーサリアムが「より多くの大企業を引きつけ、契約に結びつけるものになる」と発言しました。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。
18:00
ライフカードVプリカ 仮想通貨で購入可能に
ライフカードが暗号資産(仮想通貨)決済サービス事業者Slash Fintechと提携。2024年5月15日から「Slash Vプリカ SHOP」でステーブルコイン等を使ったVプリカギフトの販売を開始する。インターネットショッピングやオンラインゲーム等、デジタルサービスでのプリペイド決済が拡大する見込み。
14:00
ベネズエラ、石油取引で仮想通貨使用を加速か
ベネズエラの国営石油会社PDVSAは原油と燃料の輸出において、暗号資産(仮想通貨)の利用を増やす計画だ。背景には米国による制裁再発動がある。
13:00
SEC弁護士2名が辞任、「重大な権力乱用」と非難受け 
米仮想通貨企業Debt Boxに対する訴訟において、連邦地裁が「重大な権力乱用」を理由に米国証券取引委員会に制裁を課したことを受け、同委員会の担当弁護士2名が辞任したことがわかった。
12:00
「スイス中銀はビットコインを準備資産に持つべき」2B4CHが提唱
スイスの仮想通貨擁護団体「2B4CH」は、スイス国立銀行がビットコインを準備金として持つことを提唱している。国民投票を目指す計画だ。
11:00
米大統領候補ケネディJr氏、ブロックチェーンによる国家予算監督を提唱
米大統領選候補のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は21日、米国の国家予算をブロックチェーンに記録して透明性を高めるという考えを披露した。
10:12
NY証券取引所、取引時間の延伸を検討か
仮想通貨と同様に株式等を24時間取引できるようにすることのメリットなどを、ニューヨーク証券取引所が市場参加者に調査していることがわかった。調査の概要が明らかになっている。
09:25
Xverseウォレット、ビットコインRunes機能対応
XverseはOKXのOrdinalsマーケットプレイスや、Magic EdenのビットコインNFT電子市場で利用可能だ。ライバルの仮想通貨ビットコイン専用ウォレット「UniSat」もRunesに対応済み。
08:00
FTX、ロックされたソラナを個人投資家参加のオークションに
FTXは4月上旬ロックされたSOLを清算するために、高割引として、2,500万~3,000万の仮想通貨SOLを約19億ドル相当で売却。これは、1トークン=64ドルの安値だったが、当時の価格は約175ドルだった。
07:15
スクエニ「シンビオジェネシス」、世界展開をアニモカJPが支援
スクエニのNFTコレクティブルアートプロジェクト「シンビオジェネシス」の世界展開を支援するとアニモカブランズジャパンが発表。400社超のWeb3企業に投資するアニモカブランズのネットワークも活用する。
06:45
Magic Eden、ビットコインのミームコイン規格Runesに対応
Runesはビットコインの4度目の半減期が発動した4月20日にローンチされたビットコインメインネット上で代替可能な新規ミームコインを発行するプロトコルで、既存のBRC20トークン規格の改善版に当たる。
05:55
コインベース、AI・ゲーミング仮想通貨銘柄新規上場
KARRATプロトコルは、仮想通貨KARRATによってサポートされた分散型ゲームインフラストラクチャレイヤーで、ゲーム、エンターテインメント、AI主導の体験進化を加速させることを目的としている。
04/22 月曜日
14:47
ビットコインの新規格「Runes」、半減期後の需要殺到でBTC取引手数料が急騰
半減期直後の仮想通貨ビットコインにおいて、新規格「Runes(ルーン)」の影響が大きな反響を呼んだ。Ordinals(オーディナル)」開発者であるCasey Rodarmor氏が生み出したものであり、そのメリットに焦点が当たっている。
14:16
米ブロック社支援のマイニング企業Gridless、ケニアで再生エネルギーの利用促進
仮想通貨マイニング企業Gridlessは、アフリカ各国で太陽光や地熱を利用してBTCマイニングを行っている。地域の電力網にも貢献する仕組みだ。
12:20
マウントゴックス弁済巡る思惑強まる、公式サイトで日本円などの支払いオプション提示か
破綻した仮想通貨取引所マウントゴックスは、債権者への仮想通貨弁済について詳細を記した表を更新した.。返還金の売り圧も懸念されているところだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧