CoinPostで今最も読まれています

米SEC、仮想通貨関連詐欺を防ぐことを優先事項に挙げる|アニュアルレポートが公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アニュアルレポートが公開
SEC(米国証券取引委員会)が公表したアニュアルレポートの中で、仮想通貨関連詐欺を防ぐことが同委員会の優先事項であると述べた。
SECの今後の対応
市場に対する明確な指針は無いものの、投資家保護のためにICOの詐欺案件については今後も厳格な対応を続けていくものと見られる。

SECアニュアルレポート

SEC(米国証券取引委員会)のDivision of Enforcement(法執行部)が公開した2018年度(米国会計基準)アニュアルレポートの中で、仮想通貨関連詐欺を防ぐことが同委員会の優先事項であることが明らかになった。

出典:SEC Annual Report

同レポートは、委員会の主要な方針の一つとして、「テクノロジーの発展に歩調を合わせていく」を挙げ、特にICOやデジタル資産についての詐欺案件に注目していくとしている。

ICO関連の犯罪、詐欺案件が急増する中で注目されていたSECの方針が明らかになった形だ。

SECのICOに関する方針

同レポートの中で明らかになったSECのICOに関する方針を整理すると、以下のようになる。

ICOに関するSECの認識

2018年度には20件のサイバー犯罪を検挙した。その中にはICOやデジタル資産関連の犯罪も含まれる。

2018年度末時点で225件のサイバー犯罪に関する調査が進行中であるようだ。

法執行部は特にICOやデジタル資産関連の犯罪に注目している。過去数年間でICO等の仮想通貨関連の公開案件は激増している。

しかしながら、同分野で投資家が直面するリスクは高く、例えば取引記録が管理されていないことや、製品に関する明確な情報公開等が欠けているといったことがある上に、明らかな詐欺案件も散見される。

ICO詐欺案件に対するSECの対応としては、以下の例が挙げられている。

・違法な可能性のあるICOのプロモーション(有名人などを起用するものを含む)については、公開警告をICO運営者に対して送付。

・令状が出た場合には法執行部が合衆国の関連法に基づきICO運営者を拘束する。2018年度末までにSECは12件以上のICOやデジタル資産関連の詐欺案件での逮捕。

・法執行部は違法なICO関連についてはICO運営者だけでなく、それに加担した外部の人間にも責任を追及する。2018年度には「ICOの総合取扱所」を自称する、認可なしの金融ブローカーを逮捕し、さらに関連するヘッジファンドマネージャーも逮捕。

・法執行部は違法なICO関連については取引停止命令の権限を以て対応。

その他具体例として挙げられたのは、2018年度に法執行部は詐欺ICOで3200万ドル相当を集めたスタートアップ創業者の逮捕や、自称「ブロックチェーン・エバンジェリスト」でやはり詐欺ICOにより2100万ドル相当を集めたTitanium Blockchain Infrastructure Inc.の社長の逮捕だ。

SECとICO関連犯罪対応に関する法的根拠

米国のSECがICOに厳格な対応をしてきたことは周知の事実だが、実はICOそのものに関する法令があるわけではなく、詐欺など関連法を解釈することで法執行を行ってきたというのが実情だ。米国外では例えばタイが同国のSECが発令したICO関連の指導に基づきICOを行うよう勧めてきた事実がある。

米国のSECがタイ同様のICO関連の具体的な指針を出すかどうかはまだ分からないが、そうした対応がなされるまではICO関連の犯罪がSECによってその都度取り締まられるという状況は続きそうだ。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

最有力ビットコインETFの申請企業、SECのコミッショナーに承認される根拠を明示|仮想通貨市場状況もプレゼン
ビットコインETFの提供を申請中のVanEck社は先日SECの一人コミッショナーと面会し、承認に当たる根拠やSECの二重規範について、プレゼンテーションを行った。
日本金融庁や米SECも参加する「世界投資者週間」が開催、指南書では仮想通貨に関する記述も
今月10月1日から7日にかけて、World Investor Weekが開催されている。その参加者には、SECや、CFTC、FINRA、日本からも、金融庁や日本取引所グループが参加している。その中で、投資家教育に向けて、投資全般の注意点が公表され、同時に仮想通貨関連の話題についても言及された。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧