はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

金融庁長官「日本の仮想通貨ETF承認は慎重に検討する必要がある」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨ETFの実現は

金融庁の井藤英樹長官は「ブルームバーグ」のインタビューで、暗号資産(仮想通貨)のETFを日本が承認するかどうかは、慎重に検討する必要があるとの考えを示した。ブルームバーグが7日に報じた。

井藤氏は、投資信託は国民が長期的かつ安定的な資産形成を行うために作られた制度であると説明。その上で、その制度の趣旨に仮想通貨が沿うかについて、「必ずしもそうではないという見方もまだ多いのではないか」と語った。

ETFとは

「Exchange Traded Fund」の略。金融商品取引所に上場している投資信託を指し、仮想通貨に限らず幅広い金融商品が取引されている。

▶️仮想通貨用語集

関連ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介

米国では今年1月、投資家保護などの観点から長期に渡って認めてこなかったビットコイン現物ETFを、証券取引委員会(SEC)が承認。現物ETFは、ビットコインを購入・保有して運用されるため、承認に対する投資家からの期待が大きかった。米SECは現在、イーサリアムの現物ETFも承認済みだ。

関連イーサリアムETF、相場暴落の8月5日に流入超過へ ビットコインETFは2日連続純流出

また、今年4月には香港でビットコインとイーサリアムの現物ETFが上場。そして、6月にはオーストラリアでも、ビットコイン現物ETFが上場した。

こういった世界の動向を背景に、日本でも仮想通貨ETFのローンチを望む声が増えている。その理由の1つは、仮想通貨のETFを日本で購入できるようになると、税制面で大きな優位性があるからだ。

一般的な仮想通貨投資による利益は雑所得で総合課税扱いとなるため、最大55%の税率が課せられる。一方、証券市場で売買可能なETFであれば譲渡益となり、申告分離課税の20.315%で済む。

もちろんETFにも、24時間365日取引できないなどのデメリットもあるが、投資家の選択肢を増やす上でも、仮想通貨ETFの承認が期待されている。

日本の動向

日本の投資信託に関する法律を見ると、投資信託に組み入れできる「特定資産」に仮想通貨は含まれていないため、日本ではまだビットコインなどのETFは販売できない。

また、現在の税制がETFのメリットとして挙げられる一方で、一般的な仮想通貨投資と税制上の不整合が発生するという指摘も上がった。そうなれば、国内の仮想通貨取引所から投資マネーが流出する可能性もある。こういった現状を踏まえ、仮想通貨の業界団体は、一般的な投資の利益を申告分離課税の対象にすることなどの要望を政府に提出している。

関連JCBAとJVCEA、2025年度の暗号資産税制改正要望書を政府に提出

まだ課題はあるが、投資家の裾野が広がる可能性あり、ETF承認への期待は大きい。ビットフライヤーのトップである加納裕三氏は、6月に公開された「日経新聞」のインタビューで以下のように語っていた。

近年は日本でもETFの議論が盛んになっている。議員や行政の間でもETFがキーワードになってきている。業界団体でも議論が始まっており、どこかのタイミングで日本でもETFが解禁されると思う。

米国ではビットコインのETFがかなり売れている。日本でも解禁されれば多額のお金が流れ込んでくるだろう。

さらに、日本の企業は仮想通貨ETFの提供に向けて、実際に動き出している。

先月26日にSBIホールディングスが、米資産運用会社フランクリン・テンプルトンと共同で日本において資産運用会社を設立することで、最終契約のための条件合意書を締結したことを発表

この時、日本でも現物の仮想通貨を組み入れたファンドやETFなどの提供が解禁された場合は、フランクリン・テンプルトンが米国で培った商品組成力や運用力を活かした商品を日本の投資家に提供するとともに、将来的にはセキュリティトークンを含めたデジタル資産も視野に入れた商品の開発を目指していくと説明した。

関連SBIが米資産運用大手と新会社設立へ ビットコインETF参入準備か=日本経済新聞

関連ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
14:00
ステーブルコインの未来はオムニチェーン アジアの金融革命を加速させる相互運用性の必然|Four Pillars
ステーブルコインの総供給量は2025年2月に2250億ドルに到達し、前年比63%の急成長を遂げる中、相互運用性が次なる進化の鍵となっている。LayerZeroのOFT標準を採用したTether、PayPal、Ondoなどの先進事例を参考に、アジア市場は単なる発行にとどまらない相互運用性戦略の構築が不可欠な段階に。
13:51
デロイト「トークン化不動産市場は10年後までに4兆ドル規模に急成長し得る」
デロイトの最新レポートによると、ブロックチェーン技術を活用したトークン化不動産市場は年平均27%で成長し、2035年には575兆円規模に達する見込みだ。私募ファンド、証券化ローン、不動産開発の3領域での展開事例を紹介している。
13:40
コインチェック、X不正ログインによりサービス全停止の緊急対応
暗号資産取引所コインチェックが公式Xアカウントへの不正アクセスを受け、フィッシング被害防止のため全サービスを一時停止。再開時期は未定で、顧客に不審URLのクリック回避を呼びかけている。
12:10
米ProShares、XRP先物ETF3種を上場へ レバレッジ型とインバース型を提供
米ProSharesが新たに仮想通貨XRPの先物ETF3銘柄を上場予定だ。2倍レバレッジ型、ショート型などを提供する。現物ETF承認への期待も高まる中、市場への影響が注目される。
11:50
ビットコイン93000ドル台で高止まり、チャイナマネーなど相場転換の主要因は?
週明けのビットコイン市場は9万3000ドル台で高値維持。世界の流動性増加、金と仮想通貨の相関性、米中貿易戦争に伴う中国マネーのシフトがアルトコイン弱気相場からの転換要因に。専門家は市場の「デジタルゴールド」としての性質に注目される。
04/27 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、米CMEのXRP先物提供やSOLの企業購入事例など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン10万ドルも視野、貿易摩擦懸念緩和が支援材料に|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリスト長谷川氏によるビットコイン週次レポート。ドル安進行と米中関係改善期待を背景にビットコインは200日線を突破し三役好天を形成した。今後の重要経済指標と共に注目される節目の10万ドル到達の可能性を解説。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金の最高値とBTC上昇の関係に高い関心
今週は、金の最高値更新と仮想通貨ビットコインの価格上昇の関係分析、ビットコイン価格とM2マネーサプライの相関関係、42,000BTC保有予定の21キャピタル設立に関するニュースが最も関心を集めた。
10:00
Sui(スイ)ブロックチェーンのDEX「Cetus AMM」の使い方、ウォレット準備から取引まで
Suiブロックチェーン上の主要DEX「Cetus AMM」の使い方を解説。OKJでのSUI購入からウォレット設定、Walrus(WAL)を想定した、トークンスワップの使い方まで初心者にもわかりやすく紹介します。
04/26 土曜日
13:20
米ナスダック、SECの仮想通貨規制緩和を歓迎も有価証券分類の明確化求める
米ナスダックがSECに対し、仮想通貨が「実質的に株式」である場合は同等の規制を適用すべきとのコメントレターを提出した。
11:40
世界初のXRP現物ETF、ブラジルで先行取引開始 米国承認前に実現
ブラジル証券取引所B3で世界初のXRP現物ETF「XRPH11」の取引が4月25日に開始。Hashdexが運用する本ファンドはナスダックのXRP指数に連動する。
11:25
スイス中銀総裁がビットコイン準備金提案に反対表明、国民投票イニシアチブの行方は
スイス国立銀行総裁が、ビットコインは準備金として不適合だとの見解を示した。一方で国民投票を目指す「ビットコイン・イニシアチブ」は署名活動を継続中だ。
11:15
オソフ上院議員が批判 トランプ大統領のミームコイン晩餐会は「弾劾されるべき違反」
ジョージア州代表のオソフ上院議員がトランプ大統領のTRUMPコイン保有者向け晩餐会を「弾劾に値する犯罪」と批判。上位220名の保有者を招待する計画に対し、民主党議員からは利益相反の懸念が高まり、SECへの調査要請も行われている。
10:45
「1000万BTC保有でも問題なし」─アモウズ氏、ストラテジー社のビットコイン寡占懸念を一蹴
サイフェディアン・アモウズ氏が、企業によるビットコイン寡占リスクについて見解を示した。トランプ関税政策を批判し、ビットコインによる米国債務問題の解決策についても言及している。
10:15
世界経済の不確実性はビットコインにとって追い風=ブラックロック幹部
ブラックロックの幹部が世界経済の不確実性がビットコインの価値上昇につながると指摘。フィンクCEOは先月、米国の債務管理失敗によりドルの準備通貨地位がビットコインに奪われる可能性を警告。市場の地政学的分断が進む中、低相関資産としてのビットコインの役割が注目される。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧