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ビットコイン暴落で大損失を計上した投資ファンドCEOが、未だ「仮想通貨の将来」を確信する理由を語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Novogratz氏:仮想通貨の将来を確信する理由
Michael Novogratz氏がCEOを務めるマーチャント・バンク「Galaxy Digital」は、1億3000万ドル(約147億円)以上の含み損を抱え、弱気相場の影響でQ3で大きな損失があった中でも未だに同氏の仮想通貨の未来を確信する強気な姿勢を崩していない。それはなぜか?
ウィンクルボス兄弟:2019年に向けた3つの優先事項
仮想通貨取引所ジェミニを運営するウィンクルボス兄弟は下落相場を「仮想通貨の冬」と例えながらも歓迎し、将来に前向きな姿勢を示した上で来年に向けた3つのターゲットを挙げた。
エンダウメント(大学基金)とは
その大学の卒業生などによって寄付された資金を株式や、債券、コモディティなどで運用し、その資金を、大学施設の整備、奨学金を始めとする学生支援や企業、社会との連携などに活用するためのもの。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ノボグラッツ氏|仮想通貨の将来を確信する理由

マイケル・ノボグラッツ氏は過去にゴールドマンサックスでパートナーを務める等、通称「伝統的な金融界」のウォール街出身である上、仮想通貨バブル以前から、仮想通貨界隈からも有識者としての強気な発言に定評がある。

しかし、以前コインポストでも報道した通り、今年継続している仮想通貨市場の下落を受け、同氏が率いるマーチャント・バンク「Galaxy Digital」は、1億3000万ドル(約147億円)以上の含み損を抱えていることが明らかになった。

出典:ZeroHedge

しかしそのような状況でNovogratz氏はBloomberg誌との取材で、これだけの弱気市場が続く中、なぜ未だに仮想通貨の未来を確信しているのかを語った。

私は仮想通貨とその基盤となる技術の将来性を信じている。

また、ビットコインはデジタルゴールドになるだろうと確信しているのだ。

…実際、イェール大学基金の投資部長であるDavid Swensen氏が、エンダウメントの投資対象として、ビットコインに投資を行なっている時代だ。

彼のように有能な投資家らが、ビットコインを価値貯蔵と考えているという事実には、大きな意味がある

以上のように、有能な投資家らがビットコインを価値の保存として捉えているという事実などから、ビットコインはデジタルゴールドになるだろうとし、それが仮想通貨に未だ将来性を見出す理由とした。

前述した同社の仮想通貨投資による損失に関しては、以下のように回答している。

仮想通貨バブルがピークに達し、その後バブルが崩壊したことにより、BTC価格は約60%下落した。

その時点では、損失を十分抑えることができていたが、最近起きた急落により、大きな損失を被った形だ。

私はBTC価格が6,200ドル(約70万円)辺りで推移し続けた頃から、売りの流れは終わったと感じていたが、BCHが再びハードフォークを行ってしまった。

このように、損失を与えた一番の要因は、Novogratz氏によるとビットコインキャッシュのハードフォークの不確定要素が理由とした。

仮想通貨取引所Geminiの創設者ウィンクルボス兄弟も不動

弱気市場の中でも、着々と事業を進める動きもある。

また最高価格から-80%以上下落を記録しているビットコインが物語っている下落相場が続く中でも前向きな見方を変えない業界の大手プレイヤーはNovogratz氏に限らない。

前述のGalaxy Digital社のCEOと同様でウォール街に近く、金融界からも定評のあるウィンクルボス兄弟もポジティブな姿勢を未だ崩していない人物の一人だ。最新のBloombergとのインタビューに応じたタイラー氏とキャメロン氏は「仮想通貨の冬」と称した下落相場の中でも来年に向けた3つの優先事項を掲げた。

  1. ジェミニ社提供の新たなバスケット商品
  2. 一般投資家に向けた動き
  3. アジア圏への拡大

ウィンクルボス兄弟のタイラー氏は気温が0度を度々下回るニューヨーク等、米東海岸北部の冬の気候に擬え、「我々は冬になれている」と述べた。

またキャメロン氏はこのような市場の下落は

内部の開発や、現状あるシステムの洗練・向上や息を吐く機会となる。

と長期的で前向きな姿勢を明らかにした。

一般投資家に向けた仮想通貨商品の提供

そんなウィンクルボス兄弟が経営する仮想通貨取引所「Gemini」は、独自のモバイルアプリと新たなバスケット商品のリリースを発表した。

出典:Gemini公式サイト

The Cryptoverseと称されるジェミニが提供する商品は、時価総額の比率が自動で更新されるバスケット取引が可能となっており、同取引所が取り扱う5銘柄を一度で全て購入できる仕組みだ。

現在このアプリはアップルストア、グーグルプレイにてダウンロード可能となっており、以下が同アプリの特徴的な機能となっている。

  • 仮想通貨の売買
  • 市場価格、資産価値のチェック
  • プライスアラートの設定
  • 定期買い付けの設定
  • バスケット商品「The Cryptoverse™」
  • 仮想通貨の送金

バスケット取引とは

バスケットオーダーとは、複数銘柄をまとめてバスケット(かご)に入った1つの商品として扱い、売買する取引のこと。通常は15銘柄以上かつ1億円以上の取引を指すが、仮想通貨投資では少額からの投資でも受け入れる形が目立ち、Circle社やCoinbaseが似たような商品を提供している。

ジェミニだけでなく、大手仮想通貨取引所が続々と提供しているバスケット商品やバンドル商品は少額からの仮想通貨の投資を可能にする商品である為、一般投資家や仮想通貨初心者にも優しい商品となっている。

我々の多くの決断からジェミニは機関投資家に向けた動きばかりをしていると思われているが、実際のところジェミニは多種多様な顧客ベースをリーチしようとしている。一般投資家に向けた動きはまだ始まったばかりだ。

このような商品が2019年、どのように投資家から利用されるかも興味深いところとなりそうだ。

確かに振り返ってみると、ジェミニにとって2018年は決して良い年ではなかった。2013年に投資を始めたビットコインは17年末から18年の1月の最高値から大幅に下落した上、米SECに申請したビットコインETFは却下されてしまった。

我々は長期決戦に目を向けている。このスペース(仮想通貨)は生き残ると考えている。

そのような状況下でもウィンクルボス兄弟とジェミニ取引所は変わらず、仮想通貨市場に再び暖かい春が来る時を待ち望みながら、仮想通貨環境の整備を続けていくだろう。

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