CoinPostで今最も読まれています

上昇を続けるイーサリアムに新たな好材料 XRP(リップル)出来高にSNS投稿との相関性指摘も|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況
ビットコインが小幅高に上昇する中、イーサリアムが月間最高値を更新し、堅調な推移を継続している。ETHの目先材料「コンスタンティノープル」に関連する新たな好材料も発表され、買いを促した。仮想通貨全体の流れを変える可能性もあるETHの動きには注目だ。

マーケット情報

1月5日の仮想通貨マーケット情報

ビットコイン

ビットコインは5日小幅に上昇し、日本時間午前10時時点ではbitFlyer上で前日比1.15%高の41万6000円で推移。依然狭いレンジの中で横ばいの動きは続いている。

昨日時点で、BCHハードフォーク後 約2ヶ月ぶりとなる「Bitfinex」におけるL/S(ロング/ショート)比率(チャート下部)にて、ロング比率がショート比率を上回る動きが見られているが、ここから短期トレンドを作る動きのきっかけとしては、出来高が伴う上昇が重要となりそうだ。

BTC相場を踏まえて、現相場における注目点は以下の2点だろう。

  • 米株式市場は大幅反発
  • 他の通貨とは異なり、強気チャートを形成するイーサリアム

相関性が高まっている米株式市場は大幅反発

昨日の仮想通貨市況でもお伝えしたように、日本の証券取引所の1年間の取引初日「大発会」があった4日の日経平均株価は、一時773円下落(終値452円安の1万9561円)の大幅安に見舞われた。大発会の日にマイナス水準でひけたのは3年ぶりであり、世界的なリスクオフのムードを引き継いでいる。

直近のビットコイン相場も、金融市場のリスクオフの影響に影響され同時刻帯での下落が度々確認されていたため、仮想通貨市場においても重要なファンダメンタルズ要因になり得ている。リスクオフの影響を受けやすい状況の背景には、仮想通貨市場自体の地合いの悪化もあるだろう。

しかし、その状況も1日で変わりつつある。

4日のニューヨーク株式市場は、FRBが金融引き締めを急がないとの見方が広がるなどを好感し、ダウ工業株30種平均が急反発、前日比の上げ幅は一時650ドルを超えた。

「アップル・ショック」と呼ばれた3日の約660ドル急落した分を、1日で取り戻した格好だ。

米雇用統計が良い内容であった事も受け、米景気の堅調さが確認、また米国の景気減速懸念が後退したことも4日の株買いを促した。

仮想通貨市場との相関性が高まっていただけに、4日の米株式市場が大幅反発で引けた事は、週末の仮想通貨市場を後押しする材料となりそうだ。

他の通貨とは異なり、強気チャートを形成するイーサリアム

年初以降堅調な推移を続けるイーサリアムは5日、更に価格を続伸させ月刊最高値を更新、前日比で7.1%高の1万7400円で推移している。仮想通貨市場、特にマーケットの中心に位置する時価総額上位通貨(BTC含む)の中でも年初から唯一強気のチャートを形成している通貨だ。

BTCとのチャートを比較すると、BCHハードフォークで市場の地合いが悪化してから大きく売られたことは明白だが、上昇転換してからの買い戻しの勢いだけでなく、2019年の年初からBTCとは異なり上昇方向へ強い価格推移を続けていることがわかる。

このような強い動きを続けながらも、12月30日の高値をサポートラインとする動きを見せ、更に本日月間最高値を更新している。一時的に高値は更新したものの、同ライン付近がレジスタンスとなっているため、今後ここを抜けてくるかが注目だ。

また、イーサリアムには目先材料も含めたファンダメンタルズ要因が複数ある。

大型アップグレード「コンスタンティノープル」

イーサリアムの分裂しないハードフォークを伴う大型アップグレードである「コンスタンティノープル」が、1月16日(水)前後に実施予定日を控えている。

コンスタンティノープルは、開発ロードマップで「4段階のハードフォークの内、3段階目」を構成するもので、今回のアップデートに関して、ASICマイナーによるマイニング寡占を減らす施策「ProgPow」が導入されるかどうかも注目すべき点の一つであった。

最新:イーサリアムコミュニティ、アンチASICのアルゴリズムに暫定的合意

本日のイーサリアムのデベロッパー集会において、ProgPoW(ASICマイナーによるマイニング寡占を抑制する施策)の実装は暫定的に合意に至った事がわかった。広報担当のHudson Jameson氏が、「見た所、ProgPoWを実装することに、暫定的合意に至ったようだ。テスト上での大きな技術問題がなければ、遂行する予定だ。」と発表した事を複数の海外メディアが報じた事で明らかになった。

このProgPoWコードは、PoSへの完全移行にとって不可欠なプロセスとされている。

しかし、現段階では実装日程に関しては、まだ合意には至っておらず、次回の会合1/18にて、再度議論される予定だという。

だが、仮に実装成功となれば、ASICマシンによるマイニングの寡占状態は解消され、一般的なGPUマイナーたちがより公平な環境でイーサリアムのエコシステムに参加することができるようになることはマイナーはもちろん、投資家や開発者にも注目されている。

なお、Proof of WorkからProof of Stakeへの変更完了を行う最終段階「Serenity(3-2:Constantinopleの次)」に向けた大きな動きとなる。

特にマイニング業者の撤退や大手企業の寡占化が進むマイニングとPoWシステムは、一時的に相場の不安材料になっている感は否めず、イーサリアムのこのような動きが投資家に好感されている可能性は考えられる。

より詳しい「ProgPoW」に関する記事はこちら

仮想通貨イーサリアム 「ProgPoW」の実装が仮決定|ASIC寡占の対策の重要性とは
1月4日のイーサリアムコア開発者の会合にて、イーサリアムの「ProgPoW」実装が仮決定した。それはASIC対策として機能するアルゴリズムであり、GPUマイニングの持続性と非中央集権性の維持という点で重要なものとなることが注目。

本日のニュース

本日のマーケットに関連するニュースをピックアップ。

XRP(リップル)のSNS投稿数が取引高に相関か

海外仮想通貨メディアAMBCRYPTOは、仮想通貨データサイト「The Tie」の統計データを用いて、仮想通貨XRP(リップル)のコミュニティでは、ビットコインやイーサリアムよりも、それから発信されるXRP関連のツイートの回数がXRPの取引高に直結し、それらに明確な相関性があると報じている。

そして、The Tieはこのように説明している。

面白いことに、チャートを見る限り、取引高とツイート数(SNS投稿数)の急増が相関しているように見える。ツイート数が取引高を釣り上げることもあれば、その逆もある。

出典:The Tie

上記チャートが示すように、2018年10月2日、12月と今年の1月では、ツイートが率先したが、2018年11月ではその逆パターンが記録されている。

とはいえ、このデータはデータ的実証であるため、必ずしも同じパターンが繰り返されているのではないものの、XRPのコミュニティは仮想通貨において最も活発なコミュニティの一つであることから、トレーダーや投資家のセンチメントや動きがどのように相場を動かしうるかは今後も注目したいところだ。

CoinPost関連記事

閑散相場を襲った「為替のクラッシュ」がビットコイン価格にも影響、イーサリアムの高騰要因など直近材料をピックアップ|仮想通貨モーニングレポート
朝方発生した為替(ドル円)暴落で、ビットコイン価格と相関性が確認された。そんな中、仮想通貨イーサリアムは前日比+6%と強さを見せており、大幅アップグレードの情報やeToroの著名アナリストの相場観にも注目。
▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧