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再び局面のビットコイン、2週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)

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再び局面のビットコイン、2週間の値動きと今後の展望を考察
前回記事のレンジシナリオ通り、4400ドル〜3750ドル(46.6万〜39万円)を天底とするレンジ内を推移したビットコインは、再び下落を左右する局面にあるといえる。過去の値動きを参照しつつ、今後期待される複数シナリオをインジケーターから紐解き考察する。

この2週間のビットコイン相場のテクニカル分析総括と来週以降の展望

BitfinexのBTCUSD4時間足チャートでの値動き

さて、この2週間は4400ドル〜3750ドル(46.6万〜39万円)付近のレンジを天底とし、レンジシナリオ通り価格が推移していたたと言える。前回のシナリオ設定はこちらの記事をご確認いただきたい。

概説すれば、直近の値動きは三角保ちあいを上抜けしたが、レジスタンスラインに押されて下落、再び3750ドル(39万円)付近のサポート帯付近で推移しているという状態である。インジケータを紐解きながらより詳しく見てみよう。

ここ2週間の値動き

TradingViewのBTCJPYチャート(タップで拡大)

前回記事の後、まずビットコインは4400ドル(46.6万円)のレジスタンス領域に押されて、3750ドル付近まで下落。その後三角保ち合いを形成し、大陽線をつけるも再びレジスタンスラインに押されて下落。再度、3750ドル(39万円)のサポート付近に落ち着いている。

TradingViewのBTCJPYチャート(タップで拡大)

三角保ちあい形成中、OBVは底値を切り上げながらサポートライン上を推移していた。大陽線の前のローソク足確定時点でサポート反発は完了しており、ショートを入れる局面ではなかった。

TradingViewのBTCJPYチャート(タップで拡大)

RSIは50ライン付近をうろつき、MACDがゼロライン付近で停滞していたため、大陽線がついてもおかしくない状況であった。実際その直後(1/7 01:00)に大陽線をつけている。LS比を確認してみると、1/4 13:00の時点でLS比が逆転しているのが読み取れる。三角保ちあいの中で、ロング玉がショート玉を上回った格好で、トライアングルの末端付近でショートがかなり消化されたため、やはり必然的に大陽線に結実したといえる。

TradingViewのBTCJPYチャート(タップで拡大)

逆にその後の大陰線前(1/10 09:00)ではOBVサポート割りをしており、ここではロングを入れる局面ではなかった。実際、直後に大陰線をつけ、短期的なチャネルラインを割った後、3750ドル付近まで値を戻している。

現在の状態

TradingViewのBTCJPYチャート(タップで拡大)

さて、記事執筆時点(1/13 11:00)でのチャートを確認してみよう。CCI(サブウィンドウ緑のインジケータ)を見てみると、RSIとは打って変わりかなりゼロラインまで戻してきている。ダウ理論的には、売られすぎの水準をかなり解消した状態であると言える。

CCI(Commodity Channel Index、コモディティ・チャネル・インデックス)とは、現在価格がその時間足の高値・安値・終値の平均値の移動平均からどれくらい乖離しているかを示すオシレーター系インジケーター。

MACDはゼロラインを這っておらず、ダイバージェンス等が特に出ていないため参考にならない。MACDを見てのトレードはよほど扱いが得意な読者以外はお勧めできない。このような局面でのMACDは役に立たない。

今後の展望

TradingViewのBTCJPYチャート(タップで拡大)

まず4時間雲と上位雲が位置・厚さともにかなりオーバーラップしているため、市場のポジションがかなり解消されており、近いうちに出来高を伴い大幅に動く可能性がある。移動平均線も横這いであるため、トレンド形成直前の可能性を考慮に入れた方が賢明である。

また、OBVについても元々レジスタンスだったサポートラインを割るのか、それとも反発するのかといったことも考慮に入れたい。

下降トレンド発生の場合

下落の場合はかなり勢いをつけて直近底値(3200ドル=35万5000円)を試す可能性があるため、注意したい。

安定して下落するようであれば、前回から言っている2980ドル(31万円)付近のサポート帯を意識しなければならない。

どちらにせよ、ーまずはOBVのサポート割れが下落再開の最初の兆しとなるはずである。

上昇の場合

上昇の場合も大陽線に注意しなければならない。多くのトレーダーによって下落が意識される中、このシナリオになった場合はかなりの損切りを巻き込むため値上がりの伸びは大きいと考えられる。

ただし、騙しあげの可能性も十分考えられるため、

  1. 出来高を伴っているか
  2. ショート玉を消費、ないしはロング玉が堅調に増加
  3. RSIが50ライン以上で推移しているか

を確認してストップ設定をしていただきたい。現状RSIは50ライン以下にべったり張り付いているため、安定上昇が望み薄なのは確かである。

何にせよ、安易なロングはかなり危険な状態であるため、何度も書くがストップをしっかり設定した上でご判断いただきたい。(もちろん、このような局面だけではなく、普段からストップの設定は必須である。)

総括

どのシナリオにせよ、BTCFXで取引をしている読者の皆さんはしっかり板や歩み値を見ながら、次の大きな値動きに備えて欲しい。

板やインジケータの擦り合わせについては、この記事も参考にされたい。自身の資金管理に基づいたロスカットラインを設定した上で、今後の値動きの推移を追っていただきたい。

Twitter:(@crypto_kitsune

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