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仮想通貨取引所ブリッシュ、純利益160億円で黒字転換 決算発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

純利益、取引高共に増加

機関投資家向けグローバル仮想通貨プラットフォームのブリッシュ(Bullish)は17日、第2四半期(4~6月期)の決算を発表。純利益が1億830万ドル(約160億円)に達したと報告した。

前年同期の純損失1億1,640万ドル(約172億円)から大幅改善している。同社の株価は17日の時間外取引で2.1%上昇し、54.35ドルで5.8%高の取引を終えた。現在はさらに上昇し65.6ドル付近で推移している。

デジタル資産売上高は、2Qに586億ドル(約8.7兆円)に達し、前年同期の496億ドル(約7.3兆円)から増加した。取引高も1,796億ドル(約27兆円)で前年同期の1,330億ドル(約20兆円)から増加している。

なお、第3四半期(7~9月期)の取引高については、1,330億ドルから1,420億ドルの間になると予想、2Qよりは減少すると見込んでいる形だ。

ブリッシュのトム・ファーリーCEOは、4~6月期には流動性サービスが目覚ましい成長を遂げ、IPO(新規株式公開)を成功させるための準備を行っていたとして次のようにコメントしている。

第2四半期の取り組みが、第3四半期(7~9月)以降の力強い事業推進につながっていることを大変嬉しく思う。先日取得したニューヨークDFSビットライセンスは、当社が組織として高い基準を遵守していることと、真にグローバルなリーチを持つことを証明するものだ。

IPOとは

IPO(Initial Public Offering)の略称、証券市場に新たに上場し、株式の発行をもって資金を調達すること。

ブリッシュは17日、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から仮想通貨事業関連のビットライセンスと送金業ライセンスを取得したことも発表した。このライセンスにより同社はニューヨーク州の機関投資家とプロトレーダーに暗号資産(仮想通貨)現物取引と保管サービスを提供できるようになる。

また、8月14日にニューヨーク証券取引所にIPO上場を果たしている。著名投資家ピーター・ティール氏が支援し、調達資金11.5億ドル(約1,700億円)をほとんどステーブルコインで受けとった米国初の事例ともなった。

NYDFSライセンスの他、EU(欧州連合)におけるMiCAライセンスの拡充や、香港証券先物委員会(SFC)ライセンスによって、グローバルに規制上の足場を得ている。

関連:仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ

ブリッシュは、人気NFT(非代替性トークン)プロジェクト「Pudgy Penguins」のオーナーであるIgloo Inc.をはじめとする著名パートナーと、複数年・複数製品契約を締結したとも発表した。

関連:Pudgy Penguins CEO、ミームコイン関連イベントでPENGUの日本戦略発表

ブリッシュは、2023年に仮想通貨メディア大手CoinDeskをデジタルカレンシーグループから買収している。

この関連で、情報サービスも提供しており、2Qに堅調な成長を示した。仮想通貨指標「CoinDesk Indices」を採用する商品の、6月末時点の運用資産残高(AUM)が410億ドル(約6兆円)となった。3月末から90億ドル以上増加している。

さらに、ステーブルコインの利回り指標である「CoinDesk Overnight Rates」も新たに提供開始した。

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