CoinPostで今最も読まれています

急落したハッシュレートが暗示するビットコイン相場の方向性を考察、BTC出来高は日本が首位に浮上|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン仮想通貨市況
ビットコイン相場の上値が重くなる要因を考察、ハッシュレート推移が示唆するもの

金融市場と仮想通貨

日経平均株価は18日、前日比+263円の20,666円で引け、TOPIXの日足では、5日線(短期線)が25日線を回復した。

米中貿易摩擦の対立緩和や中国の景気刺激策などでリスクオフムードが後退傾向にあり、1月3日に25を超えていた米株「VIX(恐怖)指数」も、1月9日以来、7営業日連続で節目の「20」以下で推移している。 

一部報道で、ムニューシン米財務長官が、中国輸入品に対する追加関税の引き下げや、関税の一部撤廃を含めて提案したと伝わったことも好感された。 

ビットコインテクニカル分析

本日のビットコイン相場は、上昇により上記画像の水色トレンドラインを抜けたかに思われたが、上値が重く、頭を押さえ付けられている相場となっている。

この三角保ち合いの中でどちらに抜けるかによって、次の方向性が決まると言えるだろう。

次に4時間足での一目均衡表を確認すると、現在推移している3690ドル付近の上には分厚い雲が存在しており、上値が重いことが読み取れる。

しかし、bitFlyer FXでのBTC価格の乖離が -0.5%〜-0.7%となっている現状では、急激な上昇や下落などが起こることも考えにくいため、方向性が定まるまで静観するのが良いだろう。

ビットコイン相場の上値が重くなる要因

ビットコイン相場の上値が重くなる要因として気がかりとなるのが、ビットコインハッシュレートの状況だ。

Bitcoinwisdomが提供するチャートで確認すると、ビットコインのハッシュレートが前回1月14日のタイミングでデフィカルティが調整されてから、大きく下落に転じ、再度12月3日や20日水準まで戻している。

出典:bitcoinwisdom

ビットコイン価格と比較した場合、12月3日と20日共にBTC価格が474,000円付近で推移しており、現在の40万円から7.4万円ほど高い水準であることがわかった。

14日のデフィカルティ(難易度)調整は、それまでのハッシュレート推移の影響でかなり高い水準で設定されており、これら2日と比較してもよりマイナーが撤退する状況や、それに伴うハッシュレートの下落加速の可能性を示している。

出典:bitcoinwisdom

問題点は、デフィカルティが調整されてから4日しか経っていないことで、次回の調整が月末付近であることを考えると、状況の緩和が直近で望めず、仮にハッシュレートの下落が進めば、11月に見られたような相場急落を引き起こす要因となりかねない点だ。

現在の状況から、マイナー視点で考察すると、ビットコイン価格の上昇は急務となる。マイナーの買い支えも可能性として挙げれるものの、仮に相場が大幅下落に転じた場合、マイニングハッシュレートの連動性を把握することで、続落リスクを見る一つの指標となり得るだろう。

BTC出来高は日本が首位に浮上

仮想通貨データサイト「コインヒルズ」によると、ビットコインの全取引の内、「日本円(JPY)」の占める割合が386,000BTC(約1500億円)の48.24%に達し、「米ドル(USD)」の比率(45.03%)を上回った。

出典:coinhills

また、取引所ごとのデータを確認すると、bitFlyerが全体の約1/4を占めており、2位のBitMEXの16.42%を大幅に上回っている。bitFlyerだけで約357,000BTCということで、全取引の日本円386,000BTC(約1500億円)の内、大半がbitFlyerで取引されている計算になる。

出典:coinhills

このことからも、ビットコイン市場低迷で現物ホルダーの売買が減少する中、ショートで利益を狙える「ビットコインFX」が一定の需要を保っていることがわかる。

エヌビディアがマイニング事業から撤退

日経ビジネスが報じたところによれば、ビットコインのマイニング事業からの完全撤退を決めた米エヌビディアジェン・スン・ファンCEOが、「CES 2019」に登壇した際、「仮想通貨は二度と買わないほうが良い」と吐き捨てたことで話題になっている。

エヌビディアが開発・販売していたGPUは、マイニング適性が高く、2018年の1四半期には、仮想通貨市場向けのチップ販売で2億8900万ドル(約316億円)を売り上げた。これは、売り上げ全体の9パーセント以上を占めるという。

しかし、そのあと仮想通貨市況の悪化に伴い、ピーク時から業績が半減していた。

ビットコイン価格の上昇過程であれば、マイニングコストに対し採算がとれるが、仮想通貨市場の暴落に伴い、損益分岐点とされる価格帯を下回り、撤退・及び事業縮小する事業者が相次いでいるという。

また、世界最大級の大手半導体メーカー「Taiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)」が2018年第4四半期の決算を発表。

昨年のマイニング事業の売上高が低迷していることを発表。仮想通貨のマイニング(採掘)向け半導体需要の低下で、苦境に立たされている状況が鮮明になっている。

Huobiデリバティブ市場:総取引量2兆円超え

2018年11月に立ち上げられた「Huobi」の仮想通貨デリバティブの市場規模が急拡大している。

約2週間前、同取引所は総取引量が100億ドル(約1兆円)に達したことを報告していたが、今回18日に200億ドル(約2兆円)を超えたことが明らかとなった。

HBDM.comは現在、3つの主要通貨をデリバティブ市場で扱っており、ビットコイン、イーサリアム、EOSがその対象となっている。取り扱い資産が既存のコモディティではなく、仮想通貨であるという違いはあるが、それ以外は、その他のデリバティブ市場と同じような仕組みとなっている。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者11,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨マイニング最大手のビットメイン「米テキサス巨大マイニング工場の建設計画」保留|地元のラジオ番組報道
世界最大手マイニング企業ビットメインは、テキサス州ロックデールでの巨大ビットコインマイニング工場の建設計画を保留していることが、地元の裁判官から明らかとなった。
GMOマイニング、過去最高の月間ビットコイン採掘数を記録|仮想通貨採掘事業月次開示は終了へ
GMO インターネット株式会社は8日、「2018年12月仮想通貨マイニング事業の月次報告」を発表した。前月比でハッシュレートの変化はなかったものの、BTC採掘量が過去最高を記録した。なお月次開示を終了する旨も述べ、今後は、四半期ごとの決算発表時に収益状況、事業KPIを開示するとしている。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧