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今年最後の3ヶ月間、仮想通貨市場の好材料とリスクは? グレースケール分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

25年4Qの仮想通貨相場展望

米大手暗号資産(仮想通貨)運用会社グレースケールは1日、レポートを公開し、これからビットコイン(BTC)などの仮想通貨相場は最高値を更新する可能性があるとの見方を示した。

基礎的な材料を指すファンダメンタルズが現在でもポジティブであると指摘。マクロ経済の状況が希少性のあるデジタル資産への需要を作り出したり、規制の明確化が機関によるブロックチェーン技術への投資を促進したりしている状況が変わるまでは、相場の下落は一時的であると考えているという。

今回のレポートでは、仮想通貨市場のサイクルや9月の市況、規制当局の動き、AI(人工知能)領域の仮想通貨の需要の高さに触れた。その中で、今後の相場の展望も述べている。

グレースケールは2025年4Q(10月12月)の相場は上述したように、希少性のあるデジタル資産への需要の高まりと規制の明確化の両方が鍵になると分析した。

マクロ経済に関する内容では、米連邦準備理事会(FRB)による利下げに言及。9月に利下げが再開され、年内にさらに1回か2回実施する可能性が示唆されており、実際に利下げされれば仮想通貨にとって好材料になるはずだと説明している。

一方で、GDP(国内総生産)の減速や地政学的なテールリスクなど、相場の重しになりうる材料もあると指摘。また、FRBが市場の予測に反して利上げに転じるようなことがあれば、相場の下落要因になりうるとも述べている。

規制の明確化の影響

規制の観点からは、仮想通貨のステーキングETPやアルトコインETPの増加が相場を押し上げる可能性があると分析した。グレースケールは今回のレポートで、米証券取引委員会(SEC)が仮想通貨ETPの包括的な上場基準を承認したことが、9月の最も重要な進展だろうと述べている。

ETPとは

「Exchange Traded Products」の略で、「上場取引型金融商品」という意味。ETFはETPに含まれる。

関連:米政府閉鎖で仮想通貨ETF承認手続きが停滞、再開時期は不透明=報道

また、下院で「クラリティー法(デジタル資産市場明確化法案)」が通過したことに触れ、上院で審議が進んで市場に関する法整備が実現すれば、追い風になるとも指摘した。

関連:仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」支持の条件は? 米民主党議員12名らが公開

なお、これらの材料は、少なくとも部分的には市場で織り込まれていると分析。そのため、進展が停滞すれば下落要因になりうるとも述べている。

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