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21時前に急落後「重要ライン」に即回帰、金利から見るビットコインに投資家の関心|仮想通貨市況

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仮想通貨市場

●意識される21時前にBTC相場が乱高下

●本日にかけてのハッシュレートとディフィカルティから、マイナー収益ラインの可能性強まる

●シンガポールで開催中のバイナンスカンファレンスで新情報

金融市場と仮想通貨

本日の国際金融市場の値動きは、以下の通り。

日付 NYダウ(前日) 日経平均株価 ビットコイン価格
1/21(月) 24,706ドル(+336) 20,719円(+53.26) 38.8万円
1/22(火) 休場 20,622円(-96)
 

本日の株式市場は、米国市場が休日であったこともあり薄商い。日経平均株価は、前日比-96円の20,622円で引けた。

21日には、国際通貨基金(IMF)が、世界経済見通しを発表。2019年の実質成長率を3ヶ月間で0.2%引き下げ、3.5%に下方修正した。2018年の3.7%から低下することになる。

米中貿易摩擦の長期化や中国経済の減速で、米国、中国、欧州を中心に世界経済の減速懸念が台頭しており、これを払拭するのは容易ではない。

米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題の混迷など、マクロ環境の先行き懸念で不透明感が高まっている。

そんな中、「日銀金融政策会合」と、各国首脳が集う「ダボス会議」が始まっている。昨年1月のダボス会議では、ムニューシン米財務長官がドル安容認発言で110円台から108円台まで下落しており、要人発言には注目が集まる。

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ビットコインチャート

ビットコインチャートは、しばらく横ばいの展開が続いたあと、20:45頃に急落。そのあと、買い方の指値と売り方の利確買いで即座にリバウンドを見せた。先日下げ止まりを見せた「fib23.6の38万円付近」に回帰するような形で、潜在的な買い圧力を示唆する”長めの下ヒゲ”を付けたことにより、一時的に上を見る可能性も生じている。

依然として、中・長期では下目線が優勢だが、直近では価格急騰・急落を繰り返しており、一つの視点に囚われず、安易なツッコミショートで焼かれないよう気をつけたい。

トレードの考え方や相場観は、BTCFX界の有名トレーダー「青ハチミツダルマ」氏のCoinPostインタビューを参考にどうぞ。

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ビットコインの金利について

トレード教育者の佐々木氏が、「金利を使った潮目の捉え方」を解説し、大きな反響を呼んでいる。

佐々木氏は、次の値動きを予想するにあたり、金利が有効だと提言。「暗号通貨と外国為替」の性質を比較した上で、わかりやすく図解した。

ドル円などの外国為替市場では、時間差を置いて金利の動きに収束するが、ビットコイン市場では逆相関しているという。

この要因について佐々木氏は、「市場構造」の違いを挙げ、まだまだ市場規模の小さいビットコインの金利高騰は、主に借り手による「空売り需要」によるものだと考察した。

貸付金利を得るサービスには、国内取引所ではbitbankなどが行う「貸仮想通貨(レンディング)」サービスがある。自分の保有している休眠状態の通貨を取引所に一定期間預けることで、貸付金利を得ることが可能になるものだ。

また、世界有数の大手仮想通貨取引所「OKEx」は昨年12月末、BTC、ETHやXRPを含む主要7通貨で行われる新サービス「PiggyBank」の正式ローンチを発表。配当利息は、変動制が取られていることが予想されている。

このように、レンディングサービスでは、空売りしたい人に対して、ビットコインを貸し出す代わりに金利を得ることができるため、下げ相場で空売り需要が高まれば高まるほど金利が上昇しやすくなる。ビットコイン市場の趨勢を見極めるにあたり、金利の変化は指標の一つになり得ると言えるだろう。

詳しくは、佐々木氏の記事を参考にどうぞ。

Cboe・VIX指数から見るビットコイン

海外の仮想通貨メディア「coindesk」の分析によれば、ビットコインは「無相関資産」として他市場から独立した評価を得ていない。

昨年11月、BTC価格が6,000ドルから3,000ドルまで急落した時期は、株式市場では「Cboeボラティリティ指数(VIX)」の急上昇を伴う大荒れ模様に。日本株における10月の下落幅は-2,000円を上回り、リーマン・ショック以来の大きさとなった。

VIXは、投資家心理を示す”恐怖指数”とも呼ばれ、米国における主要株価指数である「S&P 500」の将来(30日間)のボラティリティを測定して、市場の恐怖およびリスク許容度を測定するものだ。>通常10〜20前後で推移するが、株式市場に動揺が広がった際には急上昇する性質がある。

2018年のVIX指数は、2月6日に50.3の最高値を付けたほか、12月24日にも36.1に達していたが、ビットコインはこれと逆相関するなど、避難資産とは対照的だったと言える。

出典:coindesk

これに対し、金(Gold)など、これまで世界的に認められてきた安全資産は、VIXと「正の相関」があった。実際、世界的な景気後退懸念で株式市場が暴落した昨年12月には、10%以上の上昇を見せている。

ハッシュレートとディフィカルティ推移

また、連日仮想通貨市況で取り上げていたハッシュレートとデフィカルティの推移について、気になる方もいると思うので、現在の状況も掲載する。

昨日の仮想通貨市況では、ビットコインの価格推移とハッシュレートの相関性から、どの価格帯が今マイナーに意識されているのか?という観点で内容を掲載した。

マイナーの収益分岐点(主にAntminer S15:0.1usd/kWh)割れによる、ハッシュレートの続落が危惧された状況下で起きた、20日夜の相場急落のタイミングで大きな相関性が確認されたことで、同急落の前水準:40.8万円と後水準:38.8万円の間に当たる2万円幅が現在マイナーに意識されている価格帯ではないかということを推察した。

その後の動きとしては、本日の仮想通貨市況でも記載したように、相場の大きな変動はなく、安定した価格水準を保つ動きが続いている。

では、価格が安定したタイミングでの最新のハッシュレートを見ていく。

出典:BitcoinWisdom

ビットコインのハッシュレートは価格が安定した21日以降、多少のブレ幅はあるものの、22日20時現在では昨日の20時時点と同水準で安定、大きな動きは確認されていない。

この動きをみると、BTC価格急変動時のハッシュレートの相関、BTC価格安定時の相関がわかったことになり、現在のビットコインの価格水準が、一定数のマイナーにおける収益ラインである可能性がより高まった事が推察される。

バイナンスCZ氏「今の仮想通貨市場は過小評価」

現在シンガポールで行われている、バイナンス初主催のカンファレンス【Binance Blockchain Week 】に登壇したCZ氏は、現在のブロックチェーン・仮想通貨業界に対して、以下のような見解を述べた。

より多くの人がこの業界に参入し、プロジェクトを推し進めている。

そして、以前よりも多くの投資家や開発者がカンファレンスに出席し、その数も増え続けている。

このように、業界全体が今までのない活気を見せているにも関わらず、相場は低迷に偏りすぎているのではないか。

また同氏は、2017年の急騰は「過剰反応」だったと指摘した。

2017年末の相場は、やはり行き過ぎだった。

大勢の関係者が、内容の乏しいホワイトペーパーやプロジェクトを持って参入したことで相場の急騰を招いた。しかし、このような「ラッシュ」が収まれば、相場は崩れていくのもやむを得ない。

なお直近でBNBコインが6回目のバーンされた際、CZ氏は以下のような見解を示している。

最近の市場の動向に関しては、私はあまり悲観していない。

その理由として、市場とは常に過剰反応するものだからだ。2018年始では相場は上昇に過度に行き過ぎたが、2019年は誰にもわからない。

とは言え、確信出来ていることもある。それは長期的に、この業界の開発者たちが生き残っていくであろうことだ。

OTCデスクを開設

そのほか、バイナンスの主席財務責任者を務めるWei Zhou氏は、パネルチャットに登壇し、同取引所がOTCトレーディングデスクを開始したと明らかにした。

昨年末に明らかにされた、企業や機関投資家向けの『サブアカウント』の開設発表に続き、大口や機関投資家に向けた取引環境の整備へと動いていることが伺える。

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