Web3関連事業への投資を中止
株式会社リミックスポイントは1日、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業への投資を行わないことを、同日開催の取締役会で決議したと発表した。
これは、第24回新株予約権発行によって調達した資金の使途の一部変更である。同社は、現状の事業環境下では「高い成長ポテンシャル」と「期待収益とリスクの適切なバランス」のとれた優良なWeb3投資案件を短期間で確保することが困難で、調達した資金を活用できていないと説明した。
第24回新株予約権は、今年5月に公表していたもの。この時は、調達する資金を暗号資産(仮想通貨)の買い増しとWeb3関連事業への投資に使うと説明していた。
この時に使途を決めた理由は、ブロックチェーン技術を利用したサービス提供に関して中長期的には拡大が予想され、それに伴って仮想通貨の存在感もさらに増していくと考えたためである。
また、近年、特に米国の金融政策の動向や、地政学リスクなどによる外国為替市場の動向も注視されており、資産価値の中長期的な保全の観点からもこの資金調達によって保有仮想通貨を積み上げるとともに、仮想通貨と密接に関係するWeb3を新たな事業機会ととらえ、Web3関連事業にも積極的に投資を行うと判断していた。
そして、その後に対象の新株予約権の行使によって59.8億円を調達し、そのうち47億円でビットコイン(BTC)はすでに購入済み。一方で、上述した通りWeb3関連事業への投資資金は活用できていないと説明している。
当初の予定では、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)チェーンのバリデーター事業への参入を軸に、Web3企業への出資、PoSネットワークでのステーキング用仮想通貨の取得、専門人材の獲得・育成、ノード運用システムへの投資を進める計画だった。
PoSとは
仮想通貨を預け入れる(ステーキングする)ことで、ブロックを新たに承認・生成する権利が得られるコンセンサスアルゴリズムのこと。
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限られた資金の活用を再考
一方で同社は現時点では、事業の現状から蓄電池事業およびエネルギー事業に投資を行う方が、事業の発展や企業価値の向上につながると判断した。
使途変更の背景として、同社の蓄電ソリューション事業が営む蓄電池事業や、エネルギー事業が営む再生可能エネルギー分野において、国内におけるエネルギー転換(GX)政策の推進により、蓄電池に対する需要の高まりや高い収益性が見込まれていることなどを説明している。
今後の見通しについては、中長期での企業価値向上に資する資金使途変更であると考えており、現時点における当期連結業績への具体的な影響は軽微であると説明。今後に開示すべき事項が生じた場合には、速やかに開示するとした。
なお、同社の株価の1日の終値は253円。前日比で7.66%下落した。
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