CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨Zcash、水面下で偽装通貨の発行を可能とする脆弱性を修正 被害報告はなし

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

匿名通貨の偽造が可能となる脆弱性、秘密裏に修正済みであったことが判明
代表的な匿名通貨Zcash(ZEC)における偽造が可能となる脆弱性が昨年発見されていた事をZcash Companyが公表した。なお、ZEC偽造の脆弱性は既に10月時点で改善されているため、通貨保有者は特別な処置をとる必要はない。
Saplingとは
仮想通貨Zcash(ZEC)のトランザクションサイズの削減や新機能を追加するため、2018年10月に行われた大型アップグレードの名称。以前は暗号化方式zk-snarksを採用したZcashのシールド(保護された)トランザクションのデータ量が非常に重く、ユーザーや取引所には対応が難しかった。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Zcash、通貨偽造の脆弱性が明らかに

主要な匿名通貨で、時価総額21位の仮想通貨Zcash(ZEC)における通貨の偽造が可能となる脆弱性が秘密裏に発見され、昨年10月末時点で修正されていた事がZcash Companyからの公式声明で明らかになった。

今回公表された脆弱性は、攻撃者がマイニング報酬時に新規発行される偽装Zcashの生成を可能とするものではあるが、昨年10月末に行われた大型アップデート「Sapling」で既に修正されているため、問題は解決しているとされている。なお、通貨保有者も特別な処置をする必要はない。

脆弱性の発見と修正に至る経緯

公式ブログによると2018年3月1日、Zashカンパニーに雇われていた暗号学者Ariel Gabizon氏がZECを偽造し、理論上では無限発行を可能にすることも確認されていたとしている。

アップデートから公表まで時間がかかった背景として、脆弱性の悪用を懸念したZcash Company側が、改善案が考案、安全環境が確認されるまで、意図的に脆弱性の公表を控えていたようだ。

この発見を受け、Zcash Company内では脆弱性を修正する2つの案が考案され、その内の一つであったGroth16 proving systemを導入する「Sapling」のZcash大型アップデートに脆弱性のパッチが含まれることが決定。その後開発は進み、10月28日に行われた「Sapling」内で、ZECの偽造を可能とする脆弱性が修正された。

なお、大型アップデート「Sapling」の主なアップデート内容は、ゼロ知識証明に伴う多大なブロック消費量を大きく削減するもので、トランザクションの高速化だ。そのほかにもモバイル対応、分散アドレス、トランザクションの開示/非開示オプションの採用といった新機能の導入が見られていた。

最終的に、Zcash companyが社内で発表のタイミングと対応を検討した後、本日米時間2月5日、今回の発表に至ったことが開示されている。

▶️本日の速報をチェック
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者11,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨Zcashが10月29日に大規模アップグレード|匿名処理時間大幅短縮と新機能に期待
匿名仮想通貨Zcash/ZECが10月29日にハードフォーク予定。今回のSaplingアップグレードでは匿名処理高速化、モバイル対応、分散アドレスといった改善や新機能を多数採用。
Zcash独占インタビュー:他匿名通貨では不可能な独自のマネロン対策とは
Zcashのマーケティングディレクターに独占インタビューを実施しました。完全とも言える匿名性、それによるマネーロンダリングの危険性や、プロトコル強化目的の「Overwinter」などについてお話を伺いました。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。
18:00
ライフカードVプリカ 仮想通貨で購入可能に
ライフカードが暗号資産(仮想通貨)決済サービス事業者Slash Fintechと提携。2024年5月15日から「Slash Vプリカ SHOP」でステーブルコイン等を使ったVプリカギフトの販売を開始する。インターネットショッピングやオンラインゲーム等、デジタルサービスでのプリペイド決済が拡大する見込み。
14:00
ベネズエラ、石油取引で仮想通貨使用を加速か
ベネズエラの国営石油会社PDVSAは原油と燃料の輸出において、暗号資産(仮想通貨)の利用を増やす計画だ。背景には米国による制裁再発動がある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧