CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン価格変動の要因を解明!仮想通貨の光と影|CoinPost初心者講座

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

目次
過去最大の下落はネガティブではない?
仮想通貨市場はNY証券取引所の1/100?

編集長っ!今日は何を教えてくれるの?

恋んちゃん

編集長

・2018年に起きた過去最大の下落の要因
・仮想通貨市場の今後の可能性
について、1年生の恋んちゃんにもわかるように解説するよ。

過去最大の下落はネガティブではない?

仮想通貨の基本的な仕組みはわかってきたよ!

なんで今はこんなに暴落しているの?

恋んちゃん

編集長

現在の仮想通貨市場の状況を見る前に、
これまでの仮想通貨市場がどのように変化してきたかを見てみよう。

編集長

仮想通貨市場、特にビットコインの相場を見ると、
ある程度の市場ができ始めた2011年ごろから上昇と急落を繰り返していることがわかるんだよ!

ちなみに、掲載している画像の右側のオレンジ色の枠が2018年から2019年にかけての暴落相場は一番右なんだけど、 ビットコイン歴史上過去最長の下落相場になっているんだ。

ビットコインのレート推移

過去に何度も暴騰や急落が起きていたんだね!

恋んちゃん

編集長

1月1日を基準にした1年間の変動率を見ると、よりその変動率の高さがわかるよね。

日経平均の年間騰落率と比較すると、2018年:-13.26%、2017年:+17.93%、
株式市場が大暴落したリーマンショック時の2008年でも41.54%だから、
2018年から2019年の下落の高さがそれを超えているほどすごい変動率であることがわかる。

編集長

問題は、なぜこんなに相場が変動するのか、
それには多くの理由があるけど、大きく分けると以下の3点が重要なんだよ!

相場変動の理由

  • 価格が純粋な需給関係で動く
  • 市場規模がまだ小さい
  • 不確定要素や情報に左右されやすい
  • まず1つ目からよくわからないんだけど、需給関係ってどういう意味?

    恋んちゃん

    編集長

    需給関係は、簡単にいうと需要と供給の関係性のことを意味しているよ。 

    これが、最も大きな理由となるんだ。

    例えば、よく聞く株式市場で取引されている上場企業の株式は、投資家情報(IR情報)が開示され、
    会社の今後の方針や業績がわかる仕組みが取られているんだ。

    投資家は売買する上での指標がある状況で取引が行うことができるんだけど、
    ビットコインは非中央集権性であるがゆえに、業績を開示する企業はなく、利用性が見込まれる「データ」に過ぎない。

    だから実際にビットコインや仮想通貨の採用企業や採用事例の動きが高まることなど、
    将来性が大きく価格に影響するんだ。

    編集長

    将来性って現実のものではないから、不安定なものであるし、
    投資家の感情に左右されやすい側面があるよね、

    だから 需要が急速に高まったり、減退する勢いも早く、その需要の動きによって価格も大きく上下してしまうんだ。

    でも、その需要がこれまで急増した時期があるから、価格の暴騰もあったんだよね?

    恋んちゃん

    編集長

    そうなんだよ。

    投資の根幹となるのは、「安く買って高く売る」にあるのは有名だけど、
    安く買うためには、その将来性に投資するシェアが大きくなる。その分リスクも大きいんだけどね。

    編集長

    最近のバブル相場では、具体的な実用例や基礎価値がないまま、将来性や期待値のみで通貨の価値が高騰してしまった。これが将来性だけで投資する需要とそのリスクにあたるんだ。

    なので、企業や開発団体からプロダクトが発表されたり、実体験で仮想通貨の利便性の実感がでてくることが、重要な状況なんだよね。

    なるほど〜、他にはこれまでの需要が増加した時期ってどんな動きがあったの?

    恋んちゃん

    編集長

    仮想通貨市場の需要増加には、その時期によって色々な要因があるんだけど、

    有名なのは キプロス金融危機によるビットコイン需要の増加 だよね。

    この時起きたのが、突然の銀行封鎖。

    普段利用している銀行の引き出しや資金送金ができなくなる預金が封鎖されてしまう状況に陥ったんだ。

    この状況を受け、政府の財政などに影響されない仮想通貨に注目が集まり、

    さらに送金や決済もできる事で需要が大幅に拡大したんだ。

    キプロス・ショック

    キプロスって、ユーロ加盟国なんだね!

    他にはどんな要因があったの?

    恋んちゃん

    編集長

    間接的な匿名性の利点を利用した裏社会での利用による需要も、
    悪い形だけど価格には影響したとされているよ。

    2018年に目を移せば、日本をはじめ大手の金融機関が業界参入を発表、
    既存の金融市場に並ぶ投資商品になる期待感も高まったよ。

    仮想通貨市場はNY証券取引所の1/100?

    なるほど、市場規模が小さいというのは、どういうこと?

    恋んちゃん

    編集長

    市場規模というのは、仮想通貨市場で動いている額や時価総額のことを指す んだけど、
    これまでの伝統的な(株式や不動産といった)投資市場と比較すると、まだ小さく、
    この需給関係の影響を大きくしている大きな要因でもあるんだよ。

    世界中で何万人も投資をしていて、いっぱいお金が動いているのに、
    これでも規模が小さいんだね!

    恋んちゃん

    編集長

    わかりやすいように表で説明するね。

    市場の比較

    編集長

    こう見ると、世界の仮想通貨市場全体の時価総額でもまだ小さい規模にあるんだよね。

    問題は市場規模が小さいと、どのようなことが起きるかなんだ。

    NY証券取引所と比べると、約1/100なんだね!

    市場規模が小さいと、どんなデメリットがあるの?

    恋んちゃん

    編集長

    市場規模が小さいと、取引されているお金の量(取引量)や市場参加者も少ないよね。

    そうなると、大きなお金の動きに価格が左右されたり、
    価格操作が行われてしまうリスクというのが高くなってしまうんだ。

    大きなお金というのは一人によっての影響とは限らなくて、何かの影響で先ほど話した需要が大きく高まったら、 小さいお金がどんどん入ってきて同じ現象が起きる。

    イメージが難しいなあ。

    恋んちゃん

    編集長

    例えば、100万円の市場規模のマーケットに、1万円をもった購入希望者が100人来たとする。

    そうなるとマーケットの規模は単純計算で2倍になって、価格も2倍になる。

    一方で、1億円の市場規模のマーケットで同じ状況が起きたとしても、1%の価格しか動かないんだよ。

    2倍になる市場

    1.01倍になる市場

    編集長

    あくまでも単純計算だけど、価格が安定するというのは、

    他の金融市場などと比較して、相応の規模まで拡大することも重要だということがわかるよね。

    これが需給関係の影響を大きくしている理由だよ。

    需要と供給のバランスが大切なんだね!

    不確定要素や情報に左右されやすいってどういうこと?

    恋んちゃん

    編集長

    これは、仮想通貨の将来性と需要に関わるものだよ。

    前述したとおり、仮想通貨は将来性が期待されたり、
    特定の需要によって、これまで市場規模を拡大してきたと話したけど、
    まだ現在の状況ではどのようになるかが明確ではなく、
    突然発表された情報に左右されやすいという点なんだ。

    例えば、仮想通貨に関する国の規制とか?

    恋んちゃん

    編集長

    そうだね。中国が仮想通貨規制をして下落したこともあったよね。

    仮想通貨の規制を例に挙げると二つの動きに繋がるんだ。

    さきほど裏社会での匿名性の需要があるという話をしたよね。

    一部の銃や薬物の通販など、悪いサイトで仮想通貨が決済に使われた事例もあるんだよ。

    そういった需要は、国家の規制によって環境がクリアになれば、
    需要減退につながってしまい、短期的に価格を大きく下落してしまう要因になってしまうんだよ。

    本当にそういったサイトが存在することにビックリだけど、
    過去にシルクロード運営者が逮捕されたこともあったね。

    恋んちゃん

    編集長

    一方で、ビットコインや仮想通貨を使っていきたいと考えている企業は、
    国家の規制によってルール化されることで、安心して使える環境が整うよね。

    これは長期的に価格を上昇させる需要に繋がるんだ。

    編集長

    このように、国家も企業も探り探り行動を起こしている状況だから、
    将来性に不確実な要因が大きく、一つのニュースや発表などで大きく影響されてしまう可能性があるんだよ。

    みんなが安心して使える仮想通貨市場でありたいね。

    とっても勉強になったよ!ありがとう、編集長!

    恋んちゃん

    次回に続く

    次回は、過去にどのようなターニングポイントとなるニュースがビットコインにあったのかをテーマに対談予定です。お楽しみに!

    ポイント

  • 上昇、下落の3つの要因
    1. 価格が純粋な需給関係で動く
    2. 市場規模がまだ小さい
    3. 不確定要素や情報に左右されやすい
  • 仮想通貨規制の光と影
    1. 悪いサイトでの需要減退
    2. 企業が安心して市場へ参入

    CoinPostのLINE@

    スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

    CoinPostの関連記事

    下降トレンド継続のビットコイン、今週の値動きと来週の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)
    今週、堅調な下降トレンドが継続した仮想通貨ビットコインに対し、ロングとショートの比率は乖離の一途を辿った。オシレーター系インジケータが軒並み下落継続を示唆する中、ビットコインは上昇反転の足掛かりを探している。
    局面を迎えるビットコイン、2週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)
    反転上昇シナリオ通り、4400ドル(48.9 万円)付近のレジスタンス領域で頭を押さえられたビットコインは、今後の値動きを左右する大きな局面にあるといえる。過去の値動きを参照しつつ、今後期待される複数シナリオをインジケーターから紐解き考察する。
    CoinPost App DL
    注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
    04/19 金曜日
    18:00
    2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
    暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
    13:53
    Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
    著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
    11:54
    中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
    中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
    11:30
    Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
    資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
    11:00
    テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
    USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
    10:10
    「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
    仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
    09:35
    Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
    アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
    07:55
    仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
    バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
    07:20
    「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
    半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
    06:30
    バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
    最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
    06:00
    コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
    米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
    04/18 木曜日
    17:05
    Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
    Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
    17:00
    ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
    仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
    16:25
    ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
    ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
    15:00
    コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
    世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

    通貨データ

    グローバル情報
    一覧
    プロジェクト
    アナウンス
    上場/ペア
    イベント情報
    一覧
    2024/04/20 ~ 2024/04/21
    大阪 京セラドーム大阪
    2024/04/25 ~ 2024/04/26
    東京 国立新美術館
    重要指標
    一覧
    新着指標
    一覧