CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨バイナンスコインがBTC建ての「最高値」を記録|3つの高騰理由とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

バイナンスコイン3つの高騰理由
時価総額トップ10に位置し、ICOから現在までに9,600%以上のROI(投資利益率)を達成しているバイナンスコインの価格がBTC建てで高騰している。投資家の関心を集めている理由とは。

バイナンスコインがBTC建て最高値を記録

12日、バイナンスコイン(BNB)が対ビットコインで0.002688BTCで取引され、BTC建てで同コイン史上最高値を樹立した。

バイナンスは、2017年12月のICOから、当時0.10米ドル(約11円)だったトークンの価格を、現在までに9,600%以上のROI(投資利益率)を達成している。

出典:Coinmarketcap.com

しかし、バイナンスコインは、対米ドル(法定通貨)建ての価格では、仮想通貨市況悪化の影響で最高値更新には程遠い。OnchainFXによれば、2018年1月12日に記録した最高値の22.48米ドル(約2,481円)から58%減となっている。

対BTCの最高値の新記録は、ここ数週間で達成された。

出典:OnchainFX

上図の通り、最近はバイナンスコインは、他の有力仮想通貨及びビットコインを大幅上回る90日間であった。また、直近1週間では35%もの価格上昇が確認できる。(ビットコインは5%に留まる。)

Coinmarketcap.comによると、バイナンスコインの成長度合いはさらに勢いを増し、マーケットキャップは約1,460億円を突破、世界の時価総額トップ10の仮想通貨として名を連ねるまでとなっている。

バイナンスコイン、3つの上昇理由

ここからは、バイナンスコインの上昇理由に、どのような要因が考えられるかを考察する。

BNBのバーン

まず1つ目は、バーン施策が挙げられる。

大手仮想通貨取引所バイナンスは、その価値を担保するため、四半期ごとにバイナンスコイン(BNB)のバーンを行なっている。今年1月にも約10億円分の独自トークンであるバイナンスコイン(BNB)をバーンし、通算6度目の焼却期となった。

供給量が減る分、コインの希少価値が高まることになるが、バイナンスコインは発行上限「2億BNB」に対し、最終的に1/2となる「1億BNB」まで段階的にバーンするとしている。

また、バイナンスコインを使用することで、バイナンスの上場審査をクリアしてホワイトリスト入りした銘柄をディカウント価格(手数料0.1%→0.075%)で購入できるため、取引所バイナンスの出来高増加に伴い、その需要も上がり続けることになる。

取引所の流動性向上のためには、板取引で盛んに売買が行われていることが必要不可欠だ。流動性の低い銘柄は上場廃止になることもある中、流動性の高さこそが、取引所の人気を支える重要ポイントであり、大口や機関投資家の呼び水にもなり得る。

ローンチパッドの成功

2つ目は、新しいICOの仕組みとして提案する「Launchpad(ローンチパッド)」の成功だ。

つい先日、ローンチパッドにて行われたTRONプラットフォーム上で動作するトークン「BitTorrent(BTT)」のICOは、人気殺到でわずか15分で約7.65億円以上を売り上げて完売。上場直後には一時10倍に急騰したことで大きな反響を呼んだ。第二弾ICOとして、2月下旬には、機械学習と人工知能に特化したプロジェクトFetch.AIのトークンセールも控えている。

仮想通貨市場全体の市場価値が激減するような厳しい市況が続く中、新トークンが上場後にICO割れを起こすことも珍しい話ではない。BTTの件は、バイナンス主導のICO人気に再び火がつき始めていることを示しており、これが最も投資家のBNB購買意欲を刺激しているものと考えられる。

将来性と経営手腕

3つ目は、バイナンスの将来性と、バイナンスCEOである「CZ氏」のバイタリティが挙げられる。

例えば株式市場でも、経営者の人望などの資質や、展開する事業の経営能力、あるいは業界に対する「先見の明」が、企業価値評価に及ぼす影響は決して小さくない。適性に欠けるリーダーが主導していると市場判断が台頭するような場合は、投資家にとってリスクでしかないからだ。

CZ氏は、仮想通貨業界のリーディングカンパニーであるバイナンスを率いて、移り変わりの激しい仮想通貨市場を牽引してきたカリスマ的存在で、豊富な知見と卓越した洞察力、そして類稀なる行動力を持ち合わせていることは、もはや疑う余地はないだろう。

昨年9月には、「CoinDesk Consensus Singapore 2018」で今後の展望について、「来年秋までに、世界の全6大陸に2箇所ずつ、計5〜10の仮想通貨取引所を設立したい」などと抱負を述べた。

今年1月には、「(ブレグジットを控え)新設した英仮想通貨取引所Binance Jersey Exchangeの登録需要が想像以上で圧倒されている。」と述べたほか、すでにスイスやアフリカにも取引所を開設しており、仮想通貨市場拡大の足掛かりを作るべく、その勢力を順次拡大させている。

将来性に関しては、自社で開発中のメインネット「Binance Chain」や分散型取引所「Binance DEX」への期待も集まる。バイナンスコインのメインネット移行によって立ち位置が変化することも大きな要素と言えるだろう。

なお、CZ氏は12日午後、自社のメインネットに関して、待望のバイナンスチェーン公開テスト日が20日に行われることを明らかにした。

バイナンス・チェーンのテストネットのターゲット日程は2月20日を目指している。これはテストネットなので、ユーザーの方々のフィードバックを期待したい。

したがって、今後もポジティブサプライズが期待できると言えるため、投資家の思惑買いも集まっているようだ。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

米CFTCがスマート・コントラクトの入門書を発行|既存の金融規制に該当すると言及
米CFTCは米国時間火曜日、スマートコントラクトに対する教育本位の入門書を発表した。特筆すべきは「スマートコントラクトが既存の金融規制に該当する点」だ。
米CFTC委員長が期待感を示す:『仮想通貨市場の成熟には機関投資家の参入が鍵』
米国先物取引委員会(CFTC)のクリストファー・ジャンカルノ委員長が大手テレビ局フォックスの取材に対し、機関投資家の参入が仮想通貨市場の成熟につながると期待を述べ、「害のないアプローチ」を継続する姿勢を見せた。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。
14:15
「イーサリアムが有価証券でもETF化は可能」ブラックロックCEO
仮想通貨イーサリアムに関しては、米国においてその法的ステータスが定かではない。CFTCは商品(コモディティ)と見做している一方、SECはETHに関係するスイスのイーサリアム財団を調査していることが先週報じられた。
10:45
Parallel Studios、VanEckやソラナベンチャーズから53億円調達
パラレルはイーサリアムメインネットおよびBaseチェーン上で稼働するものだが、先日発表された、コロニーのローンチ先がソラナのブロックチェーンであることや、今回ソラナベンチャーズが出資したことから、今後クロスチェーンでの展開が考えられる。
10:15
イーサリアム「BLOB」にデジタルアートを記録する方法 Ethscriptionsが導入
イーサリアムのチェーン上にデジタルアートなどを記録するEthscriptionsは「BlobScriptions」を発表。ブロブにデータを記録する方法となる。
08:10
21Shares、欧州でTONの上場取引型金融商品を提供
今月初めテレグラムは仮想通貨TONを正式に統合し広告収入をチャンネル所有者と共有し、TONブロックチェーン上でToncoinを使って報酬を支払うようになった。この動きが投資家からの需要を押し上げたようだ。
07:30
ブラックロック「BUILD」、一週間で240億円超の資金流入を記録
ブロックチェーン上でトークン化された現実世界資産(RWA)の運用を提供するOndo Financeからの10億円以上新たな資金もありファンドの規模は拡大中。
06:50
スクエニやソラナ財団、Elixir Gamesに21億円出資
Elixir Gamesは、ゲームローンチャー「Elixir Games Launcher」で、さまざまなWeb3ゲームを遊べるPCアプリを提供。また、Web3ゲームがNFTなどのゲーム内資産のセールを代行するローンチパッドで、ミントなどの機能を提供する予定だ。
05:50
SECに有利か、裁判官がコインベースの棄却申し立て認めず
その一方、裁判官は、コインベースが顧客が仮想通貨ウォレットアプリを利用できるようにしたときに、無登録ブローカーとして運営していたというSECの主張を取り下げることを決定した。
03/27 水曜日
17:25
Slash Payment、独自トークンのエアドロップ対象条件を発表
暗号資産(仮想通貨)決済サービスSlash PaaymentのエコシステムトークンSVLについて、エアドロップの参加条件が明かされた。分散型決済エコシステムの利益が、ステーキング参加者に還元。スナップショットまでに割り当てを増やすことも可能だ。
17:00
ビットコインなど仮想通貨投資の始め方|初心者が注意すべきリスクとおすすめ戦略
ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)投資の初心者向けスタートガイドを解説。基本戦略や知識、特に注意すべきリスクやセキュリティ対策を紹介し、「何歳から始められる?」のか、取引所ごとの年齢制限一覧も提供。
16:04
KDDIのNFT市場「αU market」、アニモカブランズとの連携開始
KDDIが展開する「αU market」で、『PHANTOM GALAXIES』の限定版NFT販売を開始。アニモカブランズが支援するブロックチェーンゲームとの連携施策の第一弾。暗号資産(仮想通貨)ウォレット「αU wallet」を接続して購入できる。
14:23
21Shares「半減期前のビットコインは、過去の歴史とは異なるダイナミクスを経験している」
スイスを拠点にする資産運用企業21Sharesは、仮想通貨ビットコインの半減期が市場に及ぼす影響について分析したレポートを発表。ビットコインは現在、過去3回の半減期とは、「異なる市場ダイナミクスを経験している」と指摘した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
重要指標
一覧
新着指標
一覧