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米働きたい企業ランキング50、仮想通貨企業がJPモルガン超え

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米Coinbase、LinkedInの「働きたい企業50」入り
世界最大級のビジネスSNS LinkedInが転職者に人気の米企業をランク付けする「米国トップ50企業リスト」の2019年版が発表され、米最大手仮想通貨取引所CoinbaseはJPモルガンなどを抑えランクイン。今年唯一の仮想通貨関連企業となる。

米Coinbase、LinkedInの「働きたい企業50」入り

世界最大級のビジネスSNSであるLinkedIn(リンクトイン)が求職者に人気の米企業をランク付けする「米国トップ50企業リスト 」の2019年版が発表され、米最大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)がTwitter(36位)や、ブロックチェーンに力を入れている米最大手銀行JPモルガン・チェース(44位)をおさえ35位に選ばれた。

その他、Twitter(36位)、Intel(37位)、GE(40位)、Nike(45位)など国際大手企業を引き離し、米国内の仮想通貨関連企業で唯一ランクインを果たすという快挙である。

トップ10にはAlphabet(1位)、Facebook(2位)、Amazon(3位)、Salesforce(4位)、デロイト(5位)などがランクインした。国際的に知名度・信用度の高い企業とともにCoinbaseがランクインしたという事実は、仮想通貨産業にとって大きな金字塔となっただろう。

なお、昨年のランキングでは、仮想通貨関連企業としてツイッターの子会社である「Square」が40位でランクインしたが、今回のランキングから外れている。Squareの「Cash」アプリは、ビットコインを売買・決済することができる。

今回で4回目となるこの年間ランキングは、LinkedInを利用している転職希望者や企業の活動を、4つの主要基準(求人への関心度・企業への関心・会社の従業員との関わり・仕事の需要および従業員の定着率)に基づいて評価したものだ。

注目すべきは、2018年末より始まったとされた、いわゆる「仮想通貨の厳冬」が続いていた中で、米最大手の仮想通貨取引所が選ばれていることは、業界にとって一つの良い知らせでもあるだろう。

ビットコインによる給与支払いなど、手厚い福利厚生が高評価に

ではなぜCoinbaseが最も働きたい企業の一つになっているのか、以下の要素が考えられる。

Coinbaseの公式発表によると、同取引所は主にエンジニアリング、IT、および人事業務のために、合計600人の従業員を国内で雇用している。従業員には「給与の一部あるいは全額をビットコインで受けとる」という選択肢が与えられており、およそ40%の従業員が給与の一部を仮想通貨で受けとっている。

また、従業員の定着率が高い他の企業同様、Coinbaseも多様な従業員を確保・維持する目的で、標準よりも手厚い福利厚生制度を提供している。

その中にはユニークな特典も含まれており、例えば女性従業員が希望すれば「受精卵の凍結保存費用」として年間最大5000ドル(約56万円)を補助するというものもある。これはIT分野における慢性的な女性の人材不足を解消を狙ったもので、Googleや Apple、Facebookも同様の制度を取り入れている。

「仮想通貨利用の商取引プラットフォーム」の構想

しかし高評価につながった要因は高福利厚生だけではなく、同取引所の将来的なビジョンへの期待感も大きいはずだ。

共同設立者兼CEOのBrian Armstrong氏は先日、初のAMA(Ask-Me-Anything)セッションで、「仮想通貨利用の商取引プラットフォーム」構築の野望について語った。これは様々な商品を仮想通貨で売買できるオンラインマーケットを構築し、独自のアプリケーションを統合するというアイデアだ。Amazonの完全仮想通貨版と考えると理解しやすいかもしれない。

同氏が「仮想通貨経済圏の構想の一つ」と表現するこうしたアイデアは、「仮想通貨を一般ユーザーにとってより扱いやすいものにする」というCoinbaseの大志を後押しするだろう。

なお、Coinbaseは先日、同社のホットウォレットの仮想通貨保有に対し2億2500万ドル(約251億3083万円)の価値がある保険に加入していることを明かしたほか、Coinbase Custodyを通じて機関投資家向けの最新サービスを開始するなどポジティブな動きが目立つ。

年間108億ドルを技術者に投じるJPモルガン

一方44位となったJPモルガンは、過去1年にわたり「仮想通貨・ブロックチェーン」関連の求人数が最も多かった米ウォール街大手金融であることが、米大手求人企業「Indeed.com」のデータに基づいた米著名経済誌フォーブスの調査から明らかになっている。

同行は近年「次世代銀行」への変貌に向け、金融・エンジニアリング・ビジネス開発の分野の人材強化に専念しており、年間108億ドル(約1兆2062億円)を投じて5万人もの技術者を雇用している。その数は「TwitterとFacebook(の技術者)を合計したよりも多い」とされている。

こうした成果が実り、今年2月には自社ネットワーク内における国際送金などに利用可能な独自のデジタル通貨「JPM Coin」の発行計画を発表した。米ドルに裏付けされているという点でステーブルコインの位置付けに近く、イーサリアムをベースとする自社のオープンソース・ブロックチェーン「Quorum」上で取引される。送金が行われると「JPM Coin」が転送され、即座に同額の米ドルに換金されるというシステムだ。これにより決済時間が著しく短縮されるという。

発表時点では「プロトタイプの段階」で、ごく少数の機関投資家顧客を対象としたテスト運転後、今年後半に向けてパイロットプロジェクトを拡大する意向も示していた。

今後、仮想通貨が様々な領域で発展するにつれ、仮想通貨関連企業と大手銀行の競合もしくは提携が盛んになっていくものと予想される。

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