CoinPostで今最も読まれています

FATFガイドライン公開を明日に控えるビットコイン市場、国際的関心高まる|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場

●FacebookやFATF、市場の関心に変化は?

●感情分析は、仮想通貨マーケットの将来に重要な事例。なぜ?

●最新ビットコインテクニカル分析

●LINEの日本進出の可能性を受け、独自通貨LINKが高騰

仮想通貨ビットコイン(BTC)市況

仮想通貨市場は20日、日本時間明朝に最後のCboeのビットコイン先物のSQで大きく売りに傾かなかったことを確認すると、一時買いが強まったものの、100万円を基準にしたレンジ相場で推移した。

フェイスブック社が仮想通貨の発行に一部乗り出すとして発表されたリブラは、世界的に利用されるSNSを手がけるFacebookの動向に「業界内外からの関心の高まり」を期待する声が大きかったが、予想ほど市場への影響は見られなかった。発表から2日経った時点で、業界外からの注目度は、関心度を示すGoogleトレンドのデータで見るかぎり仮想通貨とFacebook検索(日米データ)で10%高ほどに留まっている

データ会社DataLightの調査結果では、リブラに関連するツイッター数が、ビットコインに迫る勢いがあったことが確認された。業界内からの関心は飛躍して高まったのに対して、業界外からの大きな新規流入要因には至らなかったとみられる。

また、業界外からの関心が乏しい状況に対して、国や規制当局からの関心も極めて高い。

英中銀のMark Carney総裁から国際規制機関などと協力しながら慎重な審査を行なっていくとするコメントや、国家や国民におけるリスクを懸念、国会や規制当局の調査が終わるまで開発を停止するよう要求も米国会下院の金融サービス委員会 Maxine Waters理事長から見られた。データセキュリティが個人に及ぼす影響に、仮想通貨が関わる事例となりつつあり、今後規制面の先行き不安による警戒感が生まれるかもしれない。

過去に大きな相場の転換ポイントにもなり得ていた「ビットコイン=1万ドル」の大きな節目を目前に、上値が重くなる要因にもなりそうだ。

明日にもFATFの仮想通貨規制ガイドラインの公開を控える市場だが、概ね情報の方向性が分かっている中で、市場はガイドラインの公開を織り込んでいると見られる。サプライズ的な情報開示がない限り、大きく市場の変動に影響することはないとみれるが、業界における重要な指標となることは間違いない。

なお、米Facebookの仮想通貨プロジェクト「リブラ」に関しては、日銀・金融政策決定会合の結果を踏まえた会見で、日銀の黒田総裁が記者の質問に回答する形で言及を行なった。暗号資産に関しても、「支払い決済手段として人々の信任を十分確保し得るのか。金融システムにどのような影響を及ぼし得るのか。」という点を注視していると述べ、静観する構えを見せている。

CoinPost関連記事

日銀の黒田総裁、米フェイスブックの仮想通貨(暗号資産)プロジェクト「リブラ」に言及
日銀・金融政策決定会合の結果を踏まえた記者会見で、日銀の黒田総裁が、フェイスブックの仮想通貨プロジェクト「リブラ」とビットコイン(BTC)などの暗号資産の現状について、記者の質問に答えた。

仮想通貨マーケットの将来に重要な事例

日本ではあまり話題になっていないが、Coin Metrics社が新たに発表したリアルタイムの仮想通貨感情分析データツールは、今後の市場における重要な位置づけを占めるかもしれない。

他の金融資産と比較して市場の歴史が浅い仮想通貨では、過去データからの分析が乏しい点から、マーケットにおける重要指標を捉えにくい状況がある。

その一つに半減期など特有の事象などがあるものの、未だ機関投資家など巨額資産を動かすプレイヤ=における判断材料には乏しい印象だ。(ファンダメンタルズ情報に関して信頼がおける内容が複数存在しないなども含め)

今回市場の感情分析を提供する企業は、世界的金融大手フィデリティが出資している企業であり、情報提供元の企業も大手金融機関向けに他の金融資産を分析してきた実績がある。直近でマーケットに影響がでる事例ではないものの、このような信頼が置ける分析企業が、業界のデータを蓄積していくことで、複数の情報に相関性が生まれ、資金投入の根拠に繋がる。

業界内では、カストディや金融派生商品などが機関投資家の流入期待で挙げられているが、このような情報の多様化も併せて注目したい事例となる。

ビットコインテクニカル分析

ビットコイン(BTC)は、日本時間5時前後に行われたCboeの先物取引停止の価格への影響は特に見受けられず、ほぼ無風。

イベント通過の安心感からロングの買い戻しも入り、朝方に約2万円幅上昇した後100万円前後で推移していたが、17:00前後から1万幅ほどの下落を見せている。

売り方に意識されているのは、15分〜時間足レベルの三尊形状か。上値の重さからも短期的にはショートに分があるようにも見受けられ、97.5万円(①)を割り込んだ場合は、91万円(②)、82.2万円(③)の下値支持線までにしっかりと反発できるかどうかが注目される。

その反面、LS比率でショート比率が上回った状態で推移しており、下目線が増えつつある中で赤矢印のように反騰を見せれば、7月にかけて底堅い値動きでの続伸も期待できそうだ。

最も理想的なシナリオとして、時間足100EMAとチャネル中央線にサポートされる99万円(9200ドル)付近を抜けずに反発した場合は、再び騰勢が強まることも考えられる。

LINEの日本進出の可能性を受け、LINKが高騰

ブルームバーグの報道によって、世界最大級のコミュニケーションアプリLINEグループが、早ければ来月にも国内で仮想通貨交換業者として取引開始する可能性があることが分かった。LINE公式はコメントを控えているものの、独自通貨「Link」を含む仮想通貨の売買サービスを提供する見込むとの内容から、LINKトークンの価格が一時前日比20%高を記録した。思惑による期待先行によるものとみられる。

出典:coingecko.com

CoinPostの関連記事

仮想通貨ビットコイン今後の展望|ウィンクルボス兄弟も重視する10,000ドルの心理的節目
米仮想通貨取引所ジェミナイを運営するウィンクルボス兄弟らが10,000ドル(108万円)の心理的節目について見解を述べている。ビットコイン(BTC)の上昇要因に触れながら、今後のムーブメントを予想した。
LINE、国内で仮想通貨取引所「BITMAX」を来月にも開始か|独自通貨ホワイトリスト入りの可能性も
LINEグループが、来月にも国内で仮想通貨取引サービスを開始する可能性が浮上した。ブルームバーグが報じた。独自トークンLINKが認められれば、数年ぶりの新規ホワイトリスト入りとなる。

免責事項

当ページは、仮想通貨の信憑性・正確性を保証するものではありません。

掲載されている内容やリンク先、サービス等、または投資情報からの不利益や損害については、当サイトでは一切の責任を負いかねます。投資する際は、ご自身の判断の元、自己責任でお願い致します。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/25 木曜日
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧