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1万ドル突破のビットコイン次のターゲットは、3週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)

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1万ドル突破のビットコイン(BTC)、今後の展望を考察
円・ドル建て投資家双方にとっての大台に突入したビットコインは22日に120万円を記録した。多くの水平レジスタンスが値動きを阻む中、ビットコインの動向を独自考察。

ビットコイン(BTC)今後の展望を考察

前回(6/2掲載)記事でお伝えした「さらなる上昇トレンド継続の場合」シナリオ通り、ビットコインは200日単純移動平均線(以下200SMA)の水準である82万3000円付近で押し目をつけ、上昇トレンドを継続、1BTC=100万円の大台に突入した。

22日には、年初来最高値である120万円を記録し、相場の過熱感も見られる。

現在ビットコインが置かれた状況を、各インジケーターを紐解きながら考察していきたいと思う。

MACD観測

4時間足レベルで発生していたMACDダイバージェンスは、200SMAへの押し目形成時(82万3000円付近への接近)に解消され、現在は順行状態にある。下位足(1時間足)でもダイバージェンスは確認できないことから、MACDが検知できる「値動きの歪み」はまだ生じていないと言えそうである。

MACDダイバージェンス

ダイバージェンス(Divergence)とは、「相違、乖離、逸脱」の意味で、値動きとMACDラインの推移が逆行している現象のことを指す。

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OBV観測

前回記事で書いたように、値動きが4時間足200SMAに接近した際、OBVは中期サポート付近で揉んだ後、再びサポート上に回帰。現在はかなり中期サポートから乖離している状態にある。

値動きとのダイバージェンスも特に観測できないため、価格が大幅に下落してきた際には、再びこのOBV中期サポートを確認されたい。

OBV(オンバランスボリューム)

出来高系インジケーターのひとつ。出来高を指数化して、その方向性と資金の流れを捉えるための指標。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

今後のシナリオ

上昇トレンド継続の場合

上昇トレンドがこのまま継続する場合、次のターゲット価格は2018年1月28日や同年2月21日、同年3月5日にたびたび意識された124万3000円〜128万8000円の水平ボックスであろう。

ビットコイン版インプライド・ボラティリティ指数であるLXVXから逆算した、週間上限も128万円付近に相当するため、この価格水準はかなり重くなると推測される。

浅めの押し目を付ける場合は、一度ロールリバーサルされている水平サポート108万2000円(1万ドル)付近が妥当な水準であろうか。

価格急騰により適切な水平レジスタンス確認が少なかったため、断言は難しい状況である。大きく下落する場合は、100万8000円付近が意識されうる価格水準であるが、ここまでの急落を見せた場合は、後述のレンジ入りシナリオの可能性も視野に入れなければならない。

レンジ入り、ないしは下降トレンド初期の値動き形成の場合

このシナリオの場合、上述した100万8000円〜98万4000円付近の水平サポートが意識されうるだろう。LXVXから算出された週間レンジ下限もおよそこの価格帯と一致する。時間をかけて下落してきた場合は200SMAもかなりこの水準に接近しているであろうから、水平サポート以外の指標も加味しながら適切な売買計画を立てていただきたい。

総評

超長期的なトレンド転換による安定上昇から、円建て投資家にとってのキリ番である100万円、そしてドル建て投資家にとってのキリ番である1万ドルを突破したビットコインは、今もなお力強い上昇を見せ続けている。2018年前半に意識された水平レジスタンスをいかに突破していくかが今後のビットコインの動向を探る上で重要な手がかりになるだろう。

バブル(泡沫的上昇)の認識というものは、後知恵バイアスであり、自身が現在進行形で巻き込まれている間に客観的に認識することは非常に難しい。何故なら、多くの投資家がバブルだと認識している状態ではまだ総楽観とは言えず、狭いマーケットで急激な価格崩壊をもたらす地盤ではない可能性が高いからである。

それでもなお読者の皆さんには、上昇継続・下落開始どちらのバイアスにも囚われないよう、複数シナリオを用意することで、できるだけ客観的な「対応するトレード」を行なっていただきたい。そのためにはやはり、自身の時間足に合った適切な資金管理やロスカット水準の設定は必須である。これらに十分に注意を払いながら、今後のビットコインの動向に注目されたい。

寄稿者:crypto_kitsunecrypto_kitsune

大阪大学在学、仮想通貨トレード歴2年目。 17歳で渡米し、実用英語技能検定1級を取得。帰国後はWP(ホワイトペーパー)アドバイザーとして専ら翻訳や情報収集、インフォグラフィック製作に従事していた。現在はインジケーターを再定義することにより、新しいトレード手法を提示するのが趣味。

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