CoinPostで今最も読まれています

Nasdaqが出資するErisX、年内「仮想通貨現物決済先物」提供へ|清算機関ライセンスを取得

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨取引所ErisXのがCFTC清算機関ライセンス取得
ErisXが米商品先物取引委員会より「清算機関ライセンス(DCO)」を取得。年内に現物受渡し先物を機関投資家に向けて開始する。ビットコイン以外の先物提供の可能性にも注目が集まっている。

ErisX、現物決済ビットコイン先物提供可能に

米機関投資家向けの仮想通貨取引所ErisXは2日、米CFTC(商品先物取引委員会)より「清算機関(クリアリングハウス)ライセンス(DCO)」を取得したことを、公式に発表した。このライセンスの取得により現物決済の仮想通貨先物商品をサードパーティに頼らずに自社提供することが可能になった。

ErisXの現物決済先物ローンチに関する重要性のひとつには、ビットコインだけなく、アルトコイン(具体的な銘柄は明記されていない)に紐づいた先物が提供される可能性もある点にある。

ErisXは、ナスダックやフィデリティ等の米大手企業や日本のマネックスグループから30億円以上の出資を受けた仮想通貨取引所であり、4月にもBTC、BCH、ETH、LTCとの4つの現物取引サービスを機関投資家に向けて開始している。

ErisXは、CFTC規制下の「指定契約市場ライセンス(DCM)」の取得を行なっていたため、先物の提供自体の認可はおりていた状況にあったが、清算機関ライセンス(DCO)を取得したことによって、仮想通貨現物決済先物を自社提供することが可能となった。ローンチ日時を年内を予定している先物の提供に大きく前進した格好だ。

指定契約市場(DCM)とは

指定契約市場として認定された取引所は、先物商品とオプション商品を自主認定する権限を持つ。例として、以前CMEとCboeがビットコイン先物を開始する際も自主認定を利用し、サービス開始直前にCFTCに商品の申請を行なっている。(事前申請が必要ない)

もちろん自主認定にも制限があり、CFTCのルール・商品取引法を違反してはいけないが、指定契約市場にはその権限が付与されているため、新たなコントラクトの追加ハードルが低く、CFTCに認定される可能性が高いという。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

つまり、清算機関ライセンス(DCO)と指定契約市場ライセンス(DCM)を確保したErisXは、ビットコイン先物を提供するCMEや、NYSEの親企業「ICE」のような既存の金融機関に等しい規制を遵守し、仮想通貨の関連商品を提供する金融企業になる。機関投資家の参入をより容易にするファウンデーションを築いている。

米初の現物決済BTC先物を提供する企業はどれかBakkt

先週、CFTCが、米仮想通貨デリバティブ商品を提供するLedgerX社を指定契約市場(DCM)として認可した。よって、すでにDCOを取得しているLedgerX社もErisXのように、現物決済ビットコインの先物取引を取り扱うことが可能となった企業の一つとなる。

LedgerX先物の具体的なローンチ日時は明らかにされていないものの、COOのJuthica氏は「Bakkt」よりも先に、米国で初めて現物決済のビットコイン先物を提供したいと、強い意欲を見せており、半年を切った2019年も、新たな現物決済ビットコイン先物の誕生は間近との見方も強まっている。

一方、Bakktは現在NYにおけるカストディのライセンス申請を行なっており、以前から示唆していたビットコインの先物商品を、7月22日よりユーザー受け入れおよび取引のテスト(UAT)を開始している。

先物の提供予定が三つ巴の状況にあるビットコイン市場だが、2019年の年初にかけて、多くの先物提供が現実味を帯びてきた。

すべての先物において正式ローンチはわかっていないが、CME出来高推移で需要拡大が見えてきている米国の先物商品なだけに、機関投資家向けに初めて米国で取引される現物決済先物の提供は、市場に対する起爆剤として期待されている。

これら3社の現物決済先物で、もっとも早く提供に乗り出す企業はどれか、市場からの関心は非常に高まっている。

Coinpost関連記事

Bakktより早く現物決済ビットコイン先物が米国で誕生する可能性|米CFTCがLedgerXを指定契約市場として認定
米CFTCが仮想通貨デリバティブを提供するLedgerX社を指定契約市場としての認定した。Bakktで高まる現物決済のビットコイン先物提供より先に誕生する可能性が浮上、市場への影響で重要ファンダメンタルズ要因に。
ウォール街の金融大手が出資する米仮想通貨取引所ErisX:現物取引開始を正式発表
シカゴにある仮想通貨取引所ErisXはプレスリリースを出し、現物市場をローンチすると正式に発表した。USドル建でビットコインなどの主要通貨とのペアを提供する可能性も浮上している。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧