CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン(BTC)が1万ドル割れから大幅反発した背景は?7月の注意点と今後の展望

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場

●テザー裁判など、7月の注意点と今後の展望は

●海外アナリストが分析する2つの重要ライン

仮想通貨ビットコイン(BTC)市況

ほとんど反発せずに急落の続いていた仮想通貨ビットコイン(BTC)は、1万ドル(108万円)割れで下げ止まり、大幅反発を見せた。本日8時頃到達した120万円の主要レジスタンスラインで反落し、再び上値を下げ始めている。

反発の背景には、短期的な売られすぎ水準の是正などテクニカル要因のほか、リブラへの米政権の圧力が強まる中、イギリス当局の見解も挙げられる。

英財務相Philip Hammond氏が、米経済番組CNBCのインタビューの中で、フェイスブックが開発中の仮想通貨リブラは「議会によって規制すべきではなく、適切に規制当局によって規制すべき」との見解を明らかにした。米政権が批判姿勢を強める中で、心理的緩和が後押しした可能性がある。

先週11日以降の下げ材料としては、国内大手の仮想通貨取引所「ビットポイント」から30億円相当の仮想通貨不正流出した事件も影を落とした。連休明けの本日、親会社のリミックスポイントが記者会見を実施。法定通貨ではなく、すでに市場などから調達済みの仮想通貨現物で被害者への弁済を行う意思を明らかにするなど、進展も見られた。

東証2部に上場する同社に対し、記者からも厳しい質問が矢継ぎ早に飛んだ。経営・管理体制の不備に始まり、再開の目処や内部犯行の可能性など、重要度の高い質疑応答内容を中心に、詳細は以下の記事でまとめている。

仮想通貨30億円相当が不正流出したビットポイント、記者会見でビットコイン(BTC)など仮想通貨による払い戻しに言及
ビットポイントの親会社が記者会見。仮想通貨ビットコイン(BTC)などの流出要因について言及したほか、事業存続に関しては、「補償分を差し引いても約30億円の現預金残高がある。」「利用者保護最優先を大前提として、可及的速やかにサービス再開を目指す。」と言及した。

ビットコインテクニカル分析

3連休中の15日9時すぎに1万ドル(108万円)を割り込み、さらなる下落が警戒されたが、11時すぎの2度目の下値トライでパニック売りを吸収するようにスパイクボトムを形成。22時すぎの下落を最後に、二段上げの反騰に転じた。

①の上値抵抗線を抜けてきたことで勢い付いたが、サポレジ転換した120万円付近の節目はやはり堅く、1h雲上限とペナント上限の延長ライン(緑)が頭を押さえつけている。

このラインを実体で抜けてくることがあれば200EMA付近(③)までの一段高も視野に入るが、短期トレンド転換していることから、現時点では戻り売り目線が優勢か。ビットコイン(BTC)のドミナンス上昇に歯止めが掛からず、アルトコインの資金の抜け方が著しいことも指摘されている。

一方で、BitMEXではファンディングレートが13時までショート払いとなったほか、上位ランカーのLSポジションは、2日前比較のショート比率が79%から63%まで16%低下した。大衆心理が下に傾く中で大口のロングポジションが増加したものの、リバウンド狙いかどうかは明日以降の推移を見る必要はある。

上位足で分析すると、4hMACDがゼロライン以下でゴールデンクロスしており、過去の値動きからも一定の信頼性は認められる(赤丸)。120万円を明確に超えて定着できれば、130万円付近までのレンジ相場移行も期待できそうか。

今後、一度反発したライン④から最安値を更新した場合の下値目処としては、スイングショーターの利確ラインかつ5月最高値でもある9000ドル(⑤)が挙げられる。米フェイスブック主導の仮想通貨リブラの公聴会が控えるほか、テザー(USDT)周りでも、ニューヨーク司法当局と29日の裁判再開に向けて先行き不透明感強まる中で、中期的にも下落トレンド転換している場合は、時間をかけて8000ドル以下にまで落ちる可能性もあり得るなど、予断を許さない状況が続くだろう。

現在は、米NY市民へのサービス提供に関する規制当局側の「管轄権」が争点になっており、29日に裁判が再開される見通しだ。再度の上昇機運が訪れるとしたら、市場のアク抜けと共に、もう一度1万ドルを試して急反発するなど底堅さを見せ付けて、市場の目線を変える必要があるかもしれない。再び”冬の訪れ”を示唆する中、少なからず好ファンダの後押しは必要不可欠だ。資金流入の期待感が得られるかどうかはテクニカルを見る上でもポイントとなりそうだ。

海外アナリストの分析

海外の著名アナリストのJosh Rager氏によれば、米時間15日(日本16日)の日足で見る終値ベースで、今週(21日付き)の強気相場である価格ラインを、11,470ドル(約124万ドル)に設定した。

上値抵抗線は、11,150ドル(約120万ドル)として見なしている。

Rager氏は現在の10,704〜10,760ドルのレンジが、今回を含め2度に渡る下落によりサポートラインからレジスタンスへと変化した中で、再びサポートラインとなり得るかに注目している。

さらに週足分析では、「今週中に日足で10,191ドル(約110万ドル)以下の終値をつけた場合、弱気傾向が強まる可能性が高い。」との見解を示したほか、9650ドル(約104万ドル)を下回れば、市場が弱気に支配されると予測している。

CoinPostの関連記事

ビットコイン1万ドルを下回る 仮想通貨市場暴落原因を時系列で解説
ビットコインが急落、1万ドルを一時下回る。仮想通貨市場が売りに傾いた3つの要因を時系列の相場ニュースから読み解く。
10日まで強気推移したビットコイン、3週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ)
130万円台で推移していた「強気のビットコイン」、3週間の値動きと今後の展望を考察|仮想通貨市況(クリプトキツネ...

免責事項

当ページは、仮想通貨の信憑性・正確性を保証するものではありません。

掲載されている内容やリンク先、サービス等、または投資情報からの不利益や損害については、当サイトでは一切の責任を負いかねます。投資する際は、ご自身の判断の元、自己責任でお願い致します。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧