CoinPostで今最も読まれています

「フェイスブック主導の仮想通貨リブラは民主的なのか」下院公聴会で質疑

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リブラの民主性を問う
米フェイスブックが主導する仮想通貨リブラに関して、リブラ協会のメンバーの選び方とノードの選定方法に関する追及が行われた。リブラの中央集権制と市場支配が懸念されている。

リブラ協会に対する疑問

米フェイスブックが主導する仮想通貨リブラに対して行われた米国下院の金融サービスによる公聴会で、Alexandria Ocasio-Cortez議員はリブラ協会のメンバー企業の選び方について質問した

Ocasio-Cortez議員は、非民主的な方法で選ばれた、大企業が大半を占めるリブラ協会によって、リブラがコントロールされていくことを不安視している。つまり、巨大企業による独占主義ではないとの懸念だ。

フェイスブックの仮想通貨責任者であるDavid Marcus氏は、「リブラ協会のメンバーはオープンにしている」とコメントし、質問に対する返答を開始する。その中で、リブラ協会へ参加する企業の選定基準としては、リブラの目的やビジョンに賛同しているか、提示された一定の条件を満たすことができるかを基準にして選んでいると説明した。

また「誰でもリブラのブロックチェーン上で、取引承認に参加するためにノードになることができるのか(Alma Adams議員)」に対しては、『それはできない』と回答。リブラ協会へ参加するには、「市場規模が10億ドル(約1100億円)以上、または顧客によるキャッシュフローが5億ドル(約550億円)以上であること」などの厳しい条件が設けられてるルールを例示した。

これは、リブラの中央集権的な要素を不安視しての質問と見られるが、通貨発行における巨大ネットワークを数社が担う環境には各国から懸念がみられている。

通貨発行面に関しては、リブラは米ドルのような法定通貨の役割を目指すものではないと補足、規制に準じながら、法定通貨の活用方法の1つになることを目指すとの説明を行なっているが、各国政府の金融安定への警戒心は依然強いままだ。。

「リブラよりも、ビットコイン」

このように、ビットコインのような仮想通貨とは異なる中央集権性を指摘する声は、米国会議員や公聴会に出席した業界有識者から複数でている。

米国会下院議員Patrick McHenry氏はCNBCにて、「政府はビットコインを排除する能力がない」としながら、中央集権的なブロックチェーンを運用する企業に対して、抑制・排除することができると話した。(政府がイノベーションを止めるべきではないとの発言も)

一方、公聴会に有識者枠で招待されたイギリスの仮想通貨ファンド企業CoinSharesのCSOは、リブラが根本的に非中央集権の要件を満たしていないと指摘。「リブラは仮想通貨ではない」と発言するなど、ビットコインなどの仮想通貨とリブラをわけて考えるべきであると指摘する。中央集権と指摘する理由には、リブラ協会が裏付け資産を管理する内容やノードの管理企業の構成などが挙げられた。

このように、リブラをめぐる「中央集権・非中央集権」との議論は、単なる企業の経済的寡占のみならず、仮想通貨というもののビジョンにも関わっている。

CoinPostの関連記事

「政府はビットコインを排除することができない」米国会議員
下院議員は18日の下院公聴会が始まる前に、CNBCに対して、ビットコインとリブラの特徴を比較し、「政府はビットコインを殺すことができない」と発言した。
ビットコイン(BTC)が100万円台を維持した理由 米公聴会における温度感の変化と今後の注目点
2日連続で行われた公聴会。上院の追及内容に対し、下院では仮想通貨市場に影響が及ばなかった理由を解説。今後の注目ポイントも併せて掲載。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/20 土曜日
18:00
TON、Telegramのユーザーに照準 トンコイン奨励金を提供
Telegramのウォレットがサポートするブロックチェーン「TON」の手数料削減と、1,100万TONのインセンティブプログラムを開始。特に500万単位の暗号資産(仮想通貨)TONがTelegramユーザーに報酬として付与される。
16:30
日銀、CBDC戦略の中間報告を公表 想定モデルと5つの課題
日本銀行が公表したCBDC中間整理報告書の主要論点や影響について解説。CBDCの導入方針やデジタル通貨の未来についての展望を探る。
12:30
コスモス基盤のInjective、Web3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能提供
レイヤー1ブロックチェーンInjectiveは、Jamboテクノロジーと提携してWeb3スマホ「JamboPhone」でDeFi機能を提供すると発表した。
12:00
知らずに損しているかも?取引所選び 3つの注意点
ビットコインなどの投資初心者に大事な暗号資産(仮想通貨)取引所選びと、後悔しがちな代表的な失敗事例3つを解説。手数料、価格、取扱銘柄の違いを比較し、最適な仮想通貨取引所を見極めるポイント、賢い投資戦略と失敗回避のためのチェックリストも提供。
10:30
ソラナWeb3ゲーム「Nyan Heroes」、Epicのストアでトップ30入り
ブロックチェーンゲーム「Nyan Heroes」はEpic Games Storeで最もプレイされたゲームでトップ30以内に入った。今後NFT機能や独自の仮想通貨も導入する予定だ。
09:15
ビットコイン、4度目の半減期完了 報酬が3.125 BTCに
直近の米経済指標(3月の雇用統計やCPI等)が景気の堅調さを改めて示しているため、FRBが利下げを急ぐ必要がなくなりつつあるとの観測が高まってきており、仮想通貨や株のようなリスク資産をさらに押し上げる力は弱まってきたようだ。
08:25
BTCクジラが1900億円相当のビットコイン押し目買い、エヌビディアなど大幅安|金融短観
19日のアジア時間はイスラエルがイランに対して報復攻撃を実施したとのメディア報道が嫌気され日経平均指数や上海総合指数などは大きく下がったが、その後攻撃の規模が限定されており核施設に被害はなかったとの報道を受け米国の株式市場ではこのニュースへの反応は見られなかった。
06:45
Magic Eden、BaseチェーンのNFTに対応へ Open Editionミントも予定
Magic Edenは現在NFTマーケットプレイスのランキングで1位。ビットコイン半減期を背景に需要が高まるビットコインOrdinalsおよびビットコイン上の「Runes」への期待が出来高を押し上げている。
06:15
マイクロストラテジーのセイラー会長、自社株売却で570億円の利益
マイクロストラテジーの株価は仮想通貨ビットコインの3月の高騰に伴い3月27日に1,919ドルまで値上がりした。同株は年初来+71.37%のパフォーマンスを見せた。
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧