一般社団法人JCBIがオープンソースプロジェクト「Content-Ethereum(C-ETH)」支援事業を開始

〜コンテンツを対象とするNFT(Content-NFT)の社会実装を推進するために〜

一般社団法人ジャパン・コンテンツ・ブロックチェーン・イニシアティブ(一般社団法人JCBI)は、オープンソースプロジェクト「Content-Ethereum(C-ETH)」の支援事業を開始しましたので、お知らせいたします。

NFT(Non-Fungible Token)は、ブロックチェーンを活用してデジタルコンテンツを流通させるための技術で、2021年には、NFTの社会実装が急速に進展し、アート、音楽、ゲーム、アニメ、漫画、スポーツなどの様々な業界のコンテンツ企業が、消費者に対してNFTを活用した新しいサービスを提供し始めました。 NFTは消費者にコンテンツを楽しむ新しいサービスや機会を提供する一方、一部では、権利処理が不十分ないし不適切なNFT、契約内容が不明瞭なNFTなども流通されています。その結果、NFTを購入した消費者が、期待していた便益を享受できない事態が生じるなど、NFTが消費者へ提供する価値が問い直されてきています。

一般社団法人JCBIは、コンテンツ業界の業界団体であり、その活動には、コンテンツに関わる企業のほか、適宜、官公庁も参加しています。当団体の著作権流通部会は、昨年10月、「コンテンツを対象とするNFT(Content-NFT)についての考え方」を策定及び公表しました。この考え方は、Content-NFTの法的位置付けを整理するとともに、権利侵害、消費者被害等の防止の観点から、Content-NFTが備えるべき機能を提示するものです。

一方、コンテンツを対象とするNFTにフォーカスしたデータモデルを採用しているオープンソースプロジェクトとして、「Content-Ethereum(C-ETH)」があります。このContent-Ethereum(C-ETH)は、著作権等のコンテンツに関連する権利と、当該権利に関する契約情報の取り扱いを考慮したプロジェクトであり、権利や契約に関する包括的な機能を有するERC721型NFTの論理データモデルを有し、パブリックに広くデータが開示されたオープンなブロックチェーンです。電力を過剰に浪費するマイニングは不要であるため環境にやさしく、かつ、資金決済法に規定されるような暗号資産の発行もありません。コミュニティによるガバナンスを有し、ガス代も不要であるなど、無償で利用できる「コンテンツ業界のためのコモンズ」としての発展を目指すプロジェクトです。

このプロジェクトが、当団体の「Content-NFTについての考え方」に沿った設計思想を有していることから、この度、当団体の支援事業とすることとし、具体的な支援活動として、以下を行なっていきます。

  1. MITラインセンスのオープンソースソフトゥエアとして開示されたContent-EthereumのGitHubのレポジトリの管理支援
    <GitHubRepository:Content-Ethereum>

    https://github.com/content-ethereum


  2. Content-Ethereumのメインネットとサブネットを共同で運用するコミュニティの運営支援
    <Community Website:Content-Ethereum>

    https://contenteth.net/


  3. エクスプローラー等のContent-Ethereumのユーザーに必要となる利用環境の提供支援
    <BlockchainExplorer:Content-Ethereum>

    https://contenteth.tech/

一般社団法人JCBIは、今後もNFT領域に限らず、広くコンテンツ業界の発展に資するさまざまな公益的な事業を推進していきます。