『ビットコインETFの実現は2020年内』米CNBC経済番組で、VanEck社関係者らが見解を述べる

Brian Kelly氏、「ビットコインETFの実現は2020年内」
米経済番組「Crypto Trader」にて、米著名投資家のBrian Kelly氏とVanEck社の関係者が出演し、再申請された「ビットコインETF」の展望について見解を述べた。

ビットコインETFは「2020年に実現する」か

米著名投資家のBrian Kelly氏と、「ビットコインETF」を再申請中のVanEck社 Gabor Gurbacs氏が、CNBC番組「Crypto Trader」に出演し、ビットコインETFについて、以下のように見解を述べた。

ビットコインETFは、2020年内には実現することになるだろう。

SEC(U.S. Securities and Exchange Commission:米証券取引委員会)について、Kelly氏は規制当局側が求めている項目は明らかにされており、「SEC側はグローバル規模で規制された取引所を求めている」と言及した。

米SEC側と申請を提出した企業の一つであるVanEck社は再三に渡り、重要な課題として以下の3点を挙げている。

  • 価格
  • カストディ
  • 市場操作

現在、アメリカに拠点を置く仮想通貨取引所コインベースはニューヨーク州の金融サービス局(DFS)から、通称「ビットライセンス」と称される仮想通貨・送金ライセンスを取得しており、米国内でも大手の取引所である。

しかし、そのようなコインベースでも、SECの厳しい基準を満たし、ビットコインETF実現に至っておらず、「ICE(Bakktの親会社)やナスダックのような、既に米規制当局の監視下にあるグローバル規模な取引所」の仮想通貨市場参入が必要になるかもしれないと言及した。

このように、ビットコインETFの現状を振り返りながらも、Kelly氏はビットコインの必要性について言及している。

ビットコインETFは、この市場に必要だ。

ビットコインは、他の資産と連動しない正当な資産であり、投資家はポートフォリオに組め込むため、投資の選択余地を与えられるべきだ。

Kelly氏は、参入障壁が高い仮想通貨およびビットコインの購入について、一般投資家にアクセスしやすいものにする手段として、ビットコインETFは優れているという立場を示した。

また世界規模で、米政府当局に規制されている大手取引所以外で業界に必要なものは、「ビットコインに投資する機会」であると語った。

再提出されたビットコインETF申請の改善点

なお、Kelly氏以外にも、ビットコインETFの再申請を行うVanEck社のGabor Gurbacs氏も、興味深い意見を述べている。

先日まで、ビットコインETFの申請判断が最終期日の「2月27日」まで長引いていたが、米政府閉鎖の影響で、VanEck社は1月24日に一時的にビットコインETFの申請取り下げを余儀なくされており、トランプ大統領が政府閉鎖の一時解除方針を示したことで、CboeはビットコインETFの再申請を行なっている。

Gurbacs氏は、今回再提出された申請において、規制当局や市場参加者のフィードバックを元に変更が加えられ、新たに30ページ程の内容を追記したと説明。類似した過去事例を掲載し、「ビットコイン以上の市場操作のリスクを持つ」ものも含まれていると記述されている。

バルティック海運指数(BDI)

申請に含まれている過去事例の一つとして挙げられたのは、バルティック海運指数(BDI)である。

バルチック海運指数(BDI)は、ロンドンのBaltic Exchangeが発表する外国航路の不定期船の情報を元にした指数で、2008年にはビットコイン以上のボラティリティを見せた事例として掲載されている。

出典:cdn.cboe.com

実際、2008年時点にはBDI指数は、5月には18,749だった数値が、半年後には96.6%の838まで急落を見せている。

また、このような内容の他にも、規制当局や市場参加者からのフィードバックを基に加えられた新たな項目があることから、Gurbacs氏は実際に、1月に「米SECに提出されたビットコインETFの申請書を読んでみるべき」だと勧めた。

最後に、Gurbacs氏は、ビットコインETFに対する意気込みについて、以下のように述べている。

ビットコインは、ETFの準備ができている。

タイムラインは重要だが、最重要ではない。我々は時間に関係なく、ビットコインETFの実現にコミットしている。

(SECの挙げた3点の)課題を解決することで、ビットコインETFを市場に提供したい。

ビットコインETFが必要な理由

VanEck社のGurbacs氏はビットコインETFが必要な理由について、「投資家に与える安心感」だと説明している。

最近、頻繁に取り上げられているQuadigaCXなどのハッキングやセキュリティ面の懸念点が、機関投資家の参入を妨げている。

ビットコインETFは彼らに安心感を与え、ビットコインを金融システムに含む為に必要だ。

1月下旬に提出されたビットコインETFは現在、米SECの「承認」を待っており、承認後には米政府が発行する連邦官報に掲載され、掲載日から240日後までに最終判断を下さなければならない。

Brian Kelly氏は、「弱気市場の中でも基盤となる技術の開発者などの情熱と熱意は未だ根強い。」と、ビットコインETFだけではなく、根本となる技術面の発展にも前向きな見解を示した。

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