1.2兆円相当のビットコインを巡る裁判 クレイグ・ライト氏の訴訟取り下げ要求を裁判所が棄却

裁判所がクレイグ・ライト氏の申し立てを却下
故クレイマン氏と共同でマイニングして得た110万BTC(1兆2000億円相当)を巡る訴訟で、クレイグ氏が行なっていた訴訟の取り下げ要求を裁判所が棄却した。

裁判所がクレイグ・ライト氏の申し立てを却下

クレイグ・ライト氏のビジネスパートナーであった故デイブ・クレイマン氏と、共同でマイニングをして得た財産110万BTC(1兆2000億円相当)を巡る訴訟で新たな展開がみられた。ライト氏は裁判所に管轄権がないとして、110万BTCを着服したと訴えるクレイマン氏の親族からの訴訟を取り下げるよう裁判所に申し立てを行なっていたが、裁判所はそれを棄却したことが判明した。

フロリダ南部連邦地方裁判所のベス・ブルーム判事は、ライト氏の申し立てを退けた理由で、「過去の証言と裁判所での信頼性の欠如」があるとした。二転三転した法廷におけるライト氏の主張が仇となったようだ。

今回の申し立ての争点となったのは、「W&K・インフォ・リサーチ・ディフェンス」というクレイマン氏とライト氏が共同で所有していたマイニング企業の所有権構造である。ライト氏は、この企業には「ディレクター(取締役)」としてベトナム人のウエン・グエン氏という外国人もメンバーに加わっている所有権構造であることから、裁判所は今回の裁判における管轄権を行使できないと主張していた。

また、ライト氏は「さらに3人の当事者がW&Kのメンバーである可能性がある」とも主張しており、企業の所有権がどこにあるのか複雑化を試みていた。しかし、その主張を裏付ける信頼に値する証拠を提出できなかったことから、今回の申し立ての棄却判断に繋がった。

1年以上前から続くビットコインの財産所有権を巡る裁判において、ライト氏は嫌疑を晴らす有効な証拠を提出できずにいる。110万BTCという、ビットコイン総供給量の約5%に相当する巨額の資産を巡った裁判であることからも、市場からの注目度も大きい。

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以前から「サトシナカモト」を自称していたビットコインSVで有名なクレイグ・ライト氏が、米商品先物取引委員会(以下CFTC)への公式文書内で自身が「サトシ・ナカモト」であると再び主張した。

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