オーストリアの大手通信事業者A1、7店舗で仮想通貨決済を導入

オーストリアの大手通信事業者「A1」、仮想通貨決済を導入
530万人以上のモバイルユーザーを有するオーストリアの通信プロバイダのA1テレコムが、仮想通貨による決済導入を発表した。7つの店舗で仮想通貨決済が出来るようになる。

オーストリアの大手通信事業者「A1」、仮想通貨決済を導入

オーストリアを代表する通信プロバイダのA1テレコムオーストリア社が、仮想通貨による決済の導入を発表した。

ビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)リップル(XRP)等での支払いが可能となる。

オーストリアの大手通信事業者オーストリア・テレコムA1は、7つの店舗で仮想通貨決済の試験的な導入を始めた。 A1は530万人以上のモバイルユーザーを有する、オーストリアを代表する通信プロバイダである。

公式サイト(https://newsroom.a1.net/news-mit-bitcoin-und-co-im-a1-shop-bezahlen?id=88924&menueid=12657&l=deutsch )によると同社の顧客は今年8月19日から、Kärntnerstraße、Wien Mitte The Mall、 Krems Bühl Center、Graz Herrengasse、Linz Landstraße、Salzburg Europark 、Innsbruck Kaufhaus Tyrolの7つの店舗で仮想通貨による支払いを行うことができるようになった。

利用できる仮想通貨

利用できる仮想通貨は、現在次の通り。

  • ビットコイン(BTC)
  • イーサリアム(ETH)
  • リップル(XRP)
  • ライトコイン(LTC)
  • ステラ(XLM)
  • ダッシュ(DASH)

A1のビジネスマーケティング責任者、Markus Schreiber氏は『現金での支払いは時代遅れのモデルになりつつある一方、コーヒーのテイクアウトから映画のチケットまで、デジタル通貨での支払いは世界中でますます普及しており、このことはあらゆる業界に影響を与えるだろう』と語る。

また「モバイル決裁は少しずつオーストリアでその位置を確立しているが、電子マネーによる決済は国際標準には達していない。

このことは、観光や海外出張でオーストリアを訪問する顧客と密接な関係にある業界では特に重大なことと感じられている。」と語り、海外から来た顧客がアリペイ、WeChatPay、ビットコイン(BTC)などで、自国と同様に支払いできない状況を改善する必要があることを示唆した。

A1は8月末に、顧客が中国に根拠を置く決裁サービス、アリペイとWeChatPayを使って決済することも可能にする予定だ。

仮想通貨決済導入の狙いやセキュリティ

A1は今回の試験運用中、オーストリアでの仮想通貨や電子通貨へのニーズと、受容のされ方をテストするつもりだという。

その上では、顧客のセキュリティ、取引の安全性、法的必要事項の順守、などが最優先事項となり、今後A1による仮想通貨での決済サービスが、法人顧客にも公的に可能になる前に、幾つかの段階の試験運用が行われる見込みだ。

A1の仮想通貨による決済サービスは、オーストリアの仮想通貨会社Salamantex、ドイツのキャッシュレス決裁プロバイダーConcardis、フランスのスマートペイメント・ソリューション供給会社であるIngenicoとのコラボレーションによって開発された。

試験運用中、A1の顧客はあるサービスを購入した時点で、支払手段として選択した通貨を、固定交換価格で受け取ることができる。取引中の価格変動のリスクはプロバイダーによって緩和される予定だ。

A1は新しいデジタル決済の方法が、ビジネスの場面で日常的に導入できることを証明する意気込みである。

北米や豪州での仮想通貨決済導入事例

最近のこうした導入事例としては、コインポストでもお伝えしたように、米Flexa社のカナダでの仮想通貨決済サービス導入が明かされたばかりである。

仮想通貨決済アプリを提供するFlexa社は、8月14日から決済アプリ「SPEDN」による支払いサービスをカナダで開始した。 米スターバックスやサーティワンなどの大手チェーンで利用できることから話題になった。

公式サイトではビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ジェミニドル(GUSD)、ライトコイン(LTC)の5種類の銘柄が支払に利用できることが発表された。加えて、Zcash(ZEC)もサポートされる見込みである。

また、オーストラリアの大手スーパーマーケットチェーン「IGA Supermarkets」でも仮想通貨決済が可能となった。バイナンスの出資企業で、ホテル・観光事業を手がけるTravelbyBit社とのコラボレーションにより実現したものだ。

同スーパーマーケットチェーンはオ―ストラリアに1,400店舗を展開している。

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中国政府は、深セン市特別経済区における「デジタル通貨」の研究を支援する方針を明かした。重要な国家プロジェクトとして、先行するイノベーションの研究になる。
仮想通貨決済アプリを提供する米Flexa社が、同社の決済アプリ「SPEDN」による支払いサービスをカナダでも開始した。これが初の国際展開となり、今後も市場を広げ、利用できる銘柄も増やしていく計画だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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