「ブロックチェーンを国家戦略に」加納裕三氏、日本政府に働きかけ

ブロックチェーンに関する第2回連絡会議

内閣官房が主催する「ブロックチェーンに関する関係府省庁連絡会議」の第2回が、18日に開催されたことが分かった。

内閣官房のホームページには、様々な会議等の活動情報が公開されている。今年開催される東京オリンピックに関する連絡会議は、関係府省の出席者から発言まで細かく記載されている議事要旨がアップロードされているが現時点で、ブロックチェーンの連絡会議についてはオンラインで公開されているデータの掲載はない。

今回有識者として招待されたという加納裕三氏は、日本ブロックチェーン協会(JBA)の代表理事で、株式会社bitFlyer BlockchainのCEOでもある。ブロックチェーンを国家戦略にするよう政府に働きかけ、以下の3点を依頼したという。

  1. ブロックチェーン特区の創設
  2. 中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の試験導入
  3. 行政システムのブロックチェーン化

国家戦略としてのブロックチェーン利用は、中国が先行している。昨年10月に習近平国家主席がその意志を表明して以来、中国ではブロックチェーンの開発・導入が活発化している。

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中国はCBDCの発行準備も2014年から開始しており、発行後の影響力に対する懸念が、最近日本の議員の間で広がってきた。7日にはCBDCについて政府に対応を促す提言を、自民党のルール形成戦略議員連盟がまとめ、今月中にも首相に提出されることが分かっている。

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昨年JBAの代表理事に就任した加納氏は、ブロックチェーン技術の社会実装や健全なビジネス環境の整備に努めていくと述べていた。ブロックチェーン関連の技術特許を有するbitFlyer Blockchainも中心となって、業界の正しい発展に重要な法改正への提言や、情報共有も行なっていくと説明。これは技術領域と金融領域が複雑に絡み合うブロックチェーン業界において、重要な活動になるとみていると語った。

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bitFlyer Blockchainの加納 裕三CEOは、一橋大学院で開催される寄附講義「FinTechとイノベーション」に登壇。「仮想通貨とブロックチェーンの将来性と課題」をテーマにスピーチを行う。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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