ビットコイン市場は成熟に近づいている|ポートランドの研究者が論文を発表

ビットコイン市場に成熟の兆し
ポーランドの国立大学であるクラクフ工業大学および、ポーランド科学アカデミーの研究者たちが「ビットコイン市場が成熟に?リターン変動、一時的な修正、多重スケール効果による証明」という論文を公開し、ビットコイン市場が成熟市場に近づいていっていることが示唆された。

ビットコインが成熟市場に?

ビットコイン市場は、2017年に大きな成長を遂げ、12月には過去最高値を記録した。しかし、2018年に入ってからその価格が下落の一途をたどっており、多くの仮想通貨投資家が昨年末からの資産の減少に悩まされている。

そんな中、米国物理学協会(AIP)によって月間発行されている“Chaos: An Interdisciplinary Journal of Nonlinear Science”という科学情報誌にて、仮想通貨市場が着実に成熟に向かっていることが示唆される論文 が掲載された。

その論文は、ポーランドの国立大学であるクラクフ工業大学(Cracow University of Technology)および、ポーランド科学アカデミー(the Polish Academy of Sciences)の研究者らによって研究され、「ビットコイン市場が成熟に?リターン変動、一時的な修正、多重スケール効果による証明」と題されている。

その論文では、6年間におけるビットコイン価格の推移を元に、数学的技術を使用し分析を行い、同時に既存金融市場との比較もしている。

論文の内容

同論文では、2012年から2018年4月までの分析期間において、重要な指針となる市場の特徴を考慮したところ、特にここ数ヶ月で、ビットコイン市場が、株式、為替、原油、債権などの既存金融市場との区別がつかないほどに成熟してきていることが主張された。

この数学的根拠は難解であるが、簡潔にまとめると、研究者は2012年からの1分足を使用し、リターンの分布、ボラティリティ自己相関、ハースト指数、多重スケール効果を求め、それらの値を既存成熟市場の値と比較したのである。

まず既存金融市場との比較に使用されたビットコインにおけるハースト指数は、以下のような推移を遂げている。

出典:arxiv.org

ハースト指数とは、あるローソク足の動きが、その次のローソク足にどれほど影響を及ぼすのかという自己相関を求めることで、市場の長期的トレンドの強弱を図る指標であるとされている。その研究によると、人気の為替ペアであるEUR/USD、GBP/USD、GBP/JPYなどは、そのハースト指数が0.48~0.50であると記述された。

そして、上記の図では、ビットコインのハースト指数も0.5に近づいていっていることから、既存為替市場と変わらないほどまで成熟性が高まってきていることが示唆されている。

さらに、研究者たちは、2017年12月16日にビットコイン市場が劇的なトレンドの転換を起こしたと記述する一方で、そのようなトレンドの変換は、大小の差はあれ、株式、コモディティなど既存金融市場にも見られるものであると主張した。

彼らは、同時に、既存市場において強気市場から弱気市場の転換がどのような軌跡をたどっていくべきかを導き出し、その軌跡とビットコイン価格の推移が似通っていることを指摘している。

出典:arxiv.org

このように、ビットコイン市場における複数の重要な指標が金融市場における成熟性に向かって進んでおり、既存金融市場との類似性も見られることは非常に注目すべきことである。

そして、最終的にビットコインだけでなく、その他の仮想通貨もこの傾向になっていくのではないかと予想された。最後に、もし仮想通貨全体が、安定していき、規模を拡大していけば、今後、世界最大市場である為替市場の強力な競合となるのではないかと指摘されている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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