企業の個人情報管理を変えるか Visaが新たなブロックチェーンシステムを開発

Visaの新ブロックチェーン

大手決済企業Visaは、大規模プライベートデータを取り扱う新たなシステム「LucidiTEE」をブロックチェーンを利用して開発している。Visaリサーチのレポートで判明した。

銀行などの企業ポリシーを遵守することを前提にした、ユーザーデータ取り扱うサービスで、プライバシーデータの取り扱い権限を個人に紐付けつつ、企業がデータを所有するシステムを提供する。個人プライバシーを重視するためのもので、企業側はデータの取り扱い制限が設けられる。

このシステムは個人データの管理とデータプロセスの透明性を追求したもので、企業の導入メリットは、コンプライアンスの遵守に重きが置かれていると見られる。

データプライバシーはブロックチェーン界隈でも最も重視されるユーザー権益の1つで、国際的にも対応を求める動きが活発化している領域でもある。欧州連合(EU)では、一般データ保護規則(GDPR)を設け、基本的人権の保護という観点に立ってプライバシーに関する規制と違反時の制裁を厳しく取り決めている。

仮想通貨業界でも、複数企業・団体がFATFのガイダンスに準拠した上で、プライバシー維持するため、新たにコンソーシアムを結成。新プロトコルの開発を発表した。

FATFの『トラベル・ルール』では、仮想通貨取引記録の個人データを収集・共有する際に、個人情報の機密性(プライバシー)が懸念されるが、新たに発案されたプロトコルを採用することにより、プライバシーを向上した上で安全な管理・運用ができると説明している。

参考:Visaリサーチ

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仮想通貨事業者の新コンソーシアムはFATFのガイダンスに沿いつつ、プライバシー維持可能な新プロトコルを公開。現段階では完成形ではないとしている。
協会を脱退した決済大手Visa社は、現在もリブラプロジェクトに注目しており、Facebook社との対話を継続しているという。規制環境の明確化で出戻りの可能性も見えてきた。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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