XRPレジャー上で通貨発行が可能と判明|XRP系ICOが始まる?
- XRPレジャーを使用したICO
- ブラジル基盤の小規模会社であるAllvorは、XRPレジャーを使用して仮想トークンを発行しようとしています。Allvorは、Eコマースの合理化に向け、”ALV”というトークンを発行し、そのトークンを活用するプラットフォームの構築を目的としています。
- リップル社の対応
- リップル社は、オープンソースであるXRPレジャーが誰でも自由に使用できることを認める一方で、世界有数の大手金融機関に対してその分散型台帳を提供するという本来の使用方法ではないと冷静に俯瞰しているようです。
仮想通貨をリップル社のXRPレジャー上で発行できることが明らかになり、小規模のプログラマー達がXRPレジャー上の通貨発行を実現させようとしています。
しかし、実際にこれには不可解な点が複数の段階で浮かび上がってきます。
まずXRPレジャーはサンフランシスコ基盤のスタートアップであるリップル社が開発した分散型台帳であり、リップル社は取り組みとして一般的な仮想通貨という枠組みからは抜きに出て、世界有数の大手金融機関に対してその分散型台帳を提供しようとしています。
またXRPレジャーは、オープンソースではあるものの、プラットフォームという認識は薄いのです。
起業家達にとって仮想通貨を新規発行するには、イーサリアムブロックチェーンを利用するのが主流となっていますが、最近になって、多くのトークン発行者達は、代替となるものを模索している様に感じます。
ブラジル基盤の小規模会社であるAllvorも合理的なデジタル決済に焦点を当てており、XRPレジャーはその理想的なトークン基盤のビジネスを実現するのに魅力的な選択肢であると考えている様です。
Allvorのホワイトペーパーでは「リップル社によって開発されたXRPレジャーは、分散型データベース技術の中で、最良で、最も効率良く作られています。」と記述され、その技術に対するファンレターのようになっていました。
同社によると、XRPレジャーの最大の魅力はそのスピードにあると言います。
しかし、そのほかにもリップル社の分散型台帳が最適な理由は複数あると記述されています。
一方で、リップル社は、この取り組みに対してさほど興味を持っていないようです。
リップル社による声明では、その公的にオープンなコードベースの特性から、この技術の本来の目的と異なる使用も避けられないことを強調しました。
リップル社の広報担当は、以下のように述べています。
「XRPレジャーは、オープンソースで非中央集権的なプラットフォームであるため、人々は、自由に好きなものを構築することができます。しかし、リップル社は、そのレジャー上でのICOの宣伝も支持も行うことはありません。」
選択制のAirdrop
実際Allvorは、Eコマースを合理化させるために、ただ決済を行うシステムを構築するだけでは役不足であることを理解しています。
そのためには、販売者の物流や、顧客マネジメント、マーケティングソフトウェアを統合したシステムが必要であると考えられています。
そして、その実現に向けて”ALV”というトークンを発行し、そのトークンを活用するプラットフォームの構築を行います。
「理想として、どんな規模の販売者でも、このソフトウェア、または、プラグインをインストールすることで、10分でALV決済を実現できる環境を目指しています。」
とAllvorの共同創業者及び、ブラジルの経済省に長年務めていたCleyton Domingues氏は語り、
「私達の挑戦は、その統合を可能にするソフトウェアを構築することです。」
と追加しました。
しかし、同社は現時点で投資家が付いておらず、プロジェクトを自力で運用しており、釈然としてはいますが、XRPレジャーが既に多くの恩恵をもたらしていることを示していると言えます。
例えば、Allvorのホワイトペーパーでは、そのレジャー技術の”ハイブリッドな決済ゲートウェイ”としての側面がより国際的なシステムの構築を実現させると記述されています。
そして、XRPレジャーのユーザーは、”信頼性のあるチャネル”を顧客との間に築かなければならないことからも、ユーザー達が受け取った仮想通貨トークンに対してその権限を所持していることを明示させることが大切であると考えています。
これは、主にイーサリアム上で行われてきた様に、トークン発行者がトークンの所持量に基づいたAirdropを勝手に行い、一般投資家と機関投資家の両方がトークンAirdropのスパム的な特徴について嘆いていたことからも、非常に重要な側面であると言えるでしょう。 (純粋なAirDropイベントではなく、宣伝的な要素を加味したAirdropで勝手にトークンを付与させるスパム的な要素)
しかし、リップル社のシステムを使用しながらも、ユーザーはトークンを受容するか選択することができるのです。
Allvorは、1000億ALVトークンを発行し、その5%を既存のXRP所持者(の中でもトークン送付を受け入れるユーザー達)に、3月27日付の所持量に基づいて送付するとしています。
最初ではない
投資家達は、exitに挑戦しようと試みる市場に手を出すことを躊躇しています。
Bloombergでは、XRPの最近の人気の高まり(現在時価総額で第3位)にも関わらず、リップル社の役員達は、CoinbaseやGeminiのようなアメリカの主要仮想通貨取引所を魅了しきれていなく、未だその仮想通貨は取引所のリストに加えられていないと記述されました。
しかし、業界内の起業家でBitcoin Black Friday活動の創業者でもあるJon Holmquist氏(以下、Holmquist氏)は、リップル社のプロトコルが、ある種の非中央集権的な取引所としての側面を持ち、全ての資産を代表することもできることから懸念する必要はないと述べました。
そして、実際Holmquist氏は、2017年6月にXRPレジャー上でトークンを発行した第一人者だったのです。
ICOを通して、Holmquist氏は、$1500(約16万円)相当のXRPを稼ぎましたが、1ヶ月後にDAOに対するアメリカ証券取引委員会(SEC)が打ち出した規制に準じたため、投資家達に資金を返却しています。
「恐らく多くのICOは、最初の例となることを避けているのではないでしょうか。」
とCoinDeskに述べています。
この概念があまり受け入れられていなくとも、彼は、より多くの起業家達が、トークン発行の際にXRPレジャーを使用するメリットに気づくべきだと感じています。
そして、未だ多くの可能性が秘められていると主張し、以下のように述べました。
「リップルのコミュニティは非常に強いと思います。よって、XRPを所持したままの投資家達とネットワークの開拓に励んでいくことができるのです。」
An XRP ICO? It’s Happening Whether Ripple Likes It or Not
Apr 5, 2018 by Brady Dale
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します